10年以上続く『ウォーキング・デッド』では、今ではドラマに欠かせないキャラクターとなったあの人物が殺される案があった。(フロントロウ編集部)

『TWD』あの古参キャラクターが死ぬところだった

 2010年から放送が開始されたドラマ『ウォーキング・デッド』は、今年で10周年を迎え、シーズン11で終了することが発表されている。ゾンビのウォーカーがはびこる世界で生き延びた人間たちの人間関係にフォーカスした本作では、これまでにウッドベリーやアレクサンドリア共同体といった地域や、ヒルトップや救世主といったコミュニティが登場し、多くのキャラクターが登場してきた。

 しかしファンから愛されるキャラクターもズバズバと殺してきた『ウォーキング・デッド』では、シーズン初期から登場しているキャラクターも少なくなっている。例えばグレンの死はいまだにファンの記憶に焼きついているし、主人公のリックすら、死んではいないとはいえ、ドラマシリーズからは卒業。そんなこともあり、ダリルやキャロル、『ウォーキング・デッド』からスピンオフドラマの『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』へ活躍の場を移したモーガンといった古参キャラクターの人気は強い。

 しかしそのキャラクターたちも、あとちょっとで殺されるところだったよう。米Looperのインタビューで、過去に殺される可能性があったキャラクターはいるかとの質問をされたショーランナーのスコット・M・ギンプルが明かした。

「最もあり得たのは初期の頃…、そうだね、シーズン3にあった。キャロルを殺すという案が話されていたんだよ」

画像: スコット・M・ギンプルとキャロル役のメリッサ・マクブライド。

スコット・M・ギンプルとキャロル役のメリッサ・マクブライド。

『TWD』で描かれるキャロルの旅、そして強さ

 なんと、今ではダリルとともに2023年より放送開始予定のスピンオフに主役で登場することが決定しているメリッサ・マクブライド演じるキャロルが、殺されるところだった。そのような展開があれば、現在の『ウォーキング・デッド』シリーズも大きく違っていたはずだけれど、スコットは反対していたという。

「かなりありえそうだったけど、私はそれには反対だった。なぜなら私は、元夫の言いなりだった人物が戦士になっていくという旅路を見ていたんだから。それは私たちのキャラクターのなかで最も素晴らしい旅で、メリッサ・マクブライドと一緒に仕事をするなかで『なるほど、彼女はあれもできる。彼女は何でもできる』と気がつくまでになって。昔のメールとかを見返したいよ。もしみんなが彼女は死んだと思って、でも彼女が生きていたら?というような内容が話されていたからね。その当時は、それもサプライズだったんだ。登場人物たちが次々と死んでいたから。その点こそが当時シリーズが話題になっていた理由で、切り替えていっていたけど、でも本当はあのキャラクターが日々を乗り越えていくということについてだった。彼女は受け身で、被害者として始まったから。そして彼女が、物語のなかで最も強い人物の1人になっていくのを見るのは、脚本家としても気分が高まることだったよ」

 キャロルの強さはファンもよく知るポイントで、そして彼女の人気の理由と言ってよいところ。10年をかけたからこそ描き出せたキャロルの強さが、シーズン3の時点でつぶされることにならず、喜んでいるのはスコットもファンと同じよう。(フロントロウ編集部)

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