ソーシャル系マッチングアプリTinder(ティンダー)が、世界と日本のメンバーのプロフィールを基に2020年を振り返り、今年を象徴する10のトピックスをまとめた調査『Year in Swipe(イヤー・イン・スワイプ)』を発表した。(フロントロウ編集部)

Tinderから見る、2020年を象徴する10のトピックス

①「マスク」がTinder内でも話題に

 プロフィール内に「マスク」を含んだ人は、昨年比約10倍。これは、今年を象徴するデータのひとつに。“デートの時はマスク着用でコロナ対策”など、デートにおいてもマスクの着用を促す内容のほか、マスクで肌荒れ中、マスクやめたいなど、多くの人が抱えるマスクに関する悩みを共有する様子も見られた。

画像: ①「マスク」がTinder内でも話題に

②日本では4月が”人肌恋しい季節”

 新型コロナウイルスの感染拡大が日本中で猛威を振るいはじめ、7都府県が緊急事態宣言下にあった4月は、日本国内におけるマッチ数が1年間で最も多く、総スワイプ数が年間で2番目に多い月に。「暇」「寂しい」など、人とのつながりの少なさを嘆く言葉が数多く使われ、例年“人肌恋しい季節”は冬とされているのに対して、今年は4月が”人肌恋しい季節”となった。また、「オンライン飲み」も多用され、この月、コミュニケーションがオンラインに本格的にシフト。

画像: ②日本では4月が”人肌恋しい季節”

③海外のメンバーと情報交換が活発に

 Tinderでは2020年4月7日から約1か月間、有料版Tinder PlusおよびTinder Gold内の機能のひとつ、パスポート機能を世界の全ユーザーに無料提供。世界中の人々が同じ孤独や不安を抱えている状況で、メンバーの16%がパスポート機能を活用。パスポート機能の活用によるマッチ数は2019年平均の7倍に上り、海外にいるメンバーと自分の住んでいる地域の情報交換、互いの状況を共有し心配し合う様子が見られた。

画像: ③海外のメンバーと情報交換が活発に

④本来出会えるはずだった人たちとTinderでつながる

 2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、大学の入学式が中止、さらに授業もオンラインで行なう大学が多く、新入生の多くは仲間や友達作りに苦戦。また、新社会人も入社早々リモートワークを強いられ、不安な日々を過ごすこととなった。そんな中、プロフィール内で「春から○○大学生(社会人)!xxに引っ越してきました。友達探しています!」のように、Tinderを活用して、本来出会えるはずだった新しいつながり、コミュニティーを探す人々が多く見られた。

画像: ④本来出会えるはずだった人たちとTinderでつながる

⑤Black Lives Matterへの支持がマッチの条件に

 今年5月、アメリカでの事件をきっかけに再び全世界に広がった人種差別抗議運動「Black Lives Matter」についてプロフィール内でコメントする人の数がアメリカでは昨年比55倍にも上り、“Black Lives Matterを支持していない人は無理”のようなコメントも多く見られた。また、日本国内でもこの運動をサポートする文章や絵文字の利用が増加した。

画像: ⑤Black Lives Matterへの支持がマッチの条件に

⑥コロナ禍でも夏には出会いを求める

 コロナ禍でも毎年の傾向と変わらなかったことのひとつに、日本では今年も夏休みにあたる8月のスワイプ数とライク数が年間で最も多くなったことがある。コロナ禍でのニューノーマルな生活に人々が慣れ始め、カフェやビール、キャンプ、散歩などアウトドアに関連するものをプロフィール内に戻す人が増えた月でもあった。

画像: ⑥コロナ禍でも夏には出会いを求める

⑦Tinderのプロフィールが投票を呼びかける手段に

 歴史的な熱戦が繰り広げられたことが記憶に新しい2020年のアメリカ大統領選挙。投票が近づくにつれ、投票に行こう、投票に行かない人はアウトなど、若者たちが率先して投票を呼びかけるコメントがアメリカでは数多く見られた。

画像: ⑦Tinderのプロフィールが投票を呼びかける手段に

⑧日本での第4次韓流ブームがTinderでも裏づけられる

 Tinderで、好きな韓国ドラマやK-POPアイドルをプロフィール内に記載する人が急増。日本では5月ごろから徐々に増え始め、9月には5月比130%増加。ほかにも韓国語勉強中であることが書かれたプロフィールも多く見られ、Tinderのプロフィールからも日本での第4次韓流ブームが裏づけられた。

画像: ⑧日本での第4次韓流ブームがTinderでも裏づけられる

⑨互いの好みを理解するのにTikTokが大活躍

 従来のようにプロフィール内で自分の趣味や興味のあるものを共有するだけでなく、今年は好きなTikTokをシェアし合う動きが見られた。日本国内でも、政府より緊急事態宣言が発令された4月には、「TikTok」を含んだプロフィールの数が前月と比べて約155%増加しており、TikTokが互いの好みを理解するための新たなきっかけとなった。

画像: ⑨互いの好みを理解するのにTikTokが大活躍

⑩一番多く使われた絵文字は肩をすくめるポーズ

 2020年、Tinderで最も多く使われた絵文字は肩をすくめるポーズ。“2020年のうちに会えたらいいなー。会えるか分からないけど”のような、新型コロナウイルスの影響により先が見えない状況に対して使用される傾向が見られた。

画像: ⑩一番多く使われた絵文字は肩をすくめるポーズ

2020年にTinder内で使用が急増した絵文字 10 選

画像: 2020年にTinder内で使用が急増した絵文字 10 選

※順不同

  1. 先が見えない状況に使われた「肩をすくめるポーズ」
  2. 気分の落ち込み・憂鬱を表現する「黒ハート」
  3. パンデミックにリンクした「マスクをつけた顔」
  4. 頭が混乱した・気が動転した様子を表現する「頭が爆発している顔」
  5. 黒人差別に抗議する意味を持つポーズである「拳」
  6. 投票を意味する「投票ボックス」
  7. 世界中で買い占めが話題になった「トイレットペーパー」
  8. 買い占めに関連していると見られる「ショッピングカート」
  9. 日本国内で今年流行した「ぴえん顔」
  10. オンライン飲みに関連して「ビール」

(フロントロウ編集部)

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