ショーン・メンデスが誤った代名詞を使用したことを反省
12月4日に待望のニューアルバム『Wonder(ワンダー)』をリリースしたシンガーのショーン・メンデスが、「Stay With Me(ステイ・ウィズ・ミー)」や「Dancing With A Stranger(ダンシング・ウィズ・ア・ストレンジャー)」などのヒット曲で知られるシンガーのサム・スミスに対し、“誤った代名詞を使用してしまった”としてSNSを通じて謝罪した。
つい先日、今年は新型コロナ禍でオンライン開催となった、米ラジオ局iHeartRadioが主催する毎年恒例の音楽イベント「ジングルボール(Jingle Ball)」に出演したショーンは、サムのことを紹介する際に「He」と呼んだのだが、あとになって自分の間違いに気づき、自身のインスタグラムのストーリーに謝罪コメントを投稿。
「サム・スミスへ。ジングルボールであなたのことを紹介する時、『He』と呼んでしまって本当にごめんなさい。完全にうっかりしていました。もう二度とこのようなことは起きないと誓います。あなたにたくさんの愛を贈ります!それからあなたは僕がこれまでに会った人のなかで最も愉快な人のひとりです!」と、素直に謝ると同時にサムの人柄を称賛した。
ご存じの方も多いと思うが、昨年、ノンバイナリーであることをカミングアウトしたサムは、その後、自身のツイッターで「私は自分の代名詞をThey/Themに変更することにしました」と発表。
「ノンバイナリー」とは
男性や女性どちらにも分類・限定されないジェンダーのこと。ちなみにジェンダーとは、生物学的な性別(セックス)とは違い、社会的・文化的に存在する男性・女性という性別のことであり、男性と女性の両方を感じる/そのどちらでもない/トランスジェンダーの中間など、ノンバイナリーの表現は様々で、第3のジェンダーと呼ばれることもある。
サムのように「They」を使用することを希望する人が増えていることから、アメリカで最も伝統ある辞書出版社として知られるメリアム・ウェブスターの英英辞典にも、「彼ら/それら」などの三人称複数として一般的に認知される「They」という単語に、「性的指向が“ノンバイナリー”である人に対して使われる」という意味がつけ加えられた。
ちなみに、今回の件は故意ではなくうっかりミスだったこともあり、ショーンからの謝罪にサムは「私たちはみんな一緒に学んでいる(ハートの絵文字)幸せなホリデーを。愛を込めて」と、寛大な姿勢を見せている。(フロントロウ編集部)