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ドラマ『glee/グリー』の出演者で、2018年に自殺により亡くなったマーク・サリングへの侮辱に反論した共演者のヘザー・モリスが、自身の行動により傷つけてしまった人々に謝罪した。(フロントロウ編集部)

ヘザー・モリスが故マーク・サリングを擁護したことを謝罪

 ドラマ『glee/グリー』(以下『グリー』)で、ブリトニーを演じた俳優のヘザー・モリスは、先日、2018年に自殺した共演者で、生前、児童ポルノ所持で逮捕・起訴されていた共演者の故マーク・サリングを侮辱するようなSNS投稿を行なったファンを非難

 しかし、一転、自身の言動にトラウマを呼び起こされてしまったという、児童性愛者による犯罪の被害者たちの声があることを受け、マークを擁護したことを謝罪した。

画像: 2015年、ハリウッドにあるドルビー・シアターで行われたイベントのステージに登壇したマーク・サリングとヘザー・モリス。

2015年、ハリウッドにあるドルビー・シアターで行われたイベントのステージに登壇したマーク・サリングとヘザー・モリス。

彼の死を“無かった事”にするのは辛いと吐露していた

 騒動の発端は、『グリー』でアーティを演じたケヴィン・マクへイルが、クリスマス・エピソード『メリー・グリー・クリスマス』の放送から10周年を迎えたことを祝福するファンのツイートを引用したこと。

 シーズン2の10話として放送された同エピソードを振り返った投稿には、いくつかの場面写真が添えられていたが、その中の1枚で、マークが演じたパックの顔が「嘔吐している顔」の絵文字スタンプで隠されていた。

 これに対し、ヘザーは、たとえ犯罪歴があろうと、マークが愚弄されるのは見れいられないと、「マークの顔に『嘔吐している顔』を乗せるなんて侮辱的」と反論。

 さらに、これまでに不慮の死を遂げた『グリー』の仲間であるフィン役のコリー・モンティスとサンタナ役のナヤ・リヴェラを引き合いに出し、彼らと一緒に番組を作ったいち共演者の立場として、マークの死だけ“無かった事”のように扱わなければいけないのは辛いと本音を吐露した。

画像: コリー・モンティス(2013年7に薬物の過剰摂取が原因で死去。享年31歳)とナヤ・リヴェラ(2020年に息子と出かけた湖での水難事故により死去。享年33歳)

コリー・モンティス(2013年7に薬物の過剰摂取が原因で死去。享年31歳)とナヤ・リヴェラ(2020年に息子と出かけた湖での水難事故により死去。享年33歳)

「何かを正当化する必要性は感じない。だって、口にしないほうがいいことだってあるから。みんな、たくさん言いたいことがあるんだよね。わかるよ。許せないことだってある。でも、私たちの多くにとって、今年のホリデーシーズンは、信じられないくらいツラいもの。

私たち(『グリー』のキャスト)は、2人じゃなく、3人の仲間を失った。3人目(マーク)の死について、まるで無かった事のようなフリをしなくちゃいけないのは、本当にすごくツラいよ。彼がした事は、不当なことかもしれないけど、彼は私たちのファミリーの一員だった時期もある。それに、彼は精神的に病んでいた。小児性愛は病気だよ。でも…。

これ以上いろいろ言いたくないけど、これが私の素直な気持ち。『グリー』の仲間たちがみんないなくなってしまったことを悲しみ、毎日泣き腫らしている私に対して、無礼で不親切な扱いをしてくれた人たち、どうもありがとう」

 コメントの最後の一文は、自身の発言を批判し、マークを侮辱する人たちへの嫌味。

 ヘザーの気持ちに理解や賛同を示す人もいたが、一方で、性犯罪者として登録され、しかも子供に対する偏愛を抱いていたというマークをどうしても許せない人々も。とくに、小児性愛者により精神的・身体的危害を加えられ、今もトラウマを抱えている被害者たちからは、過去の辛い記憶のフラッシュバックにつながってしまったといった声が上がった。


傷つけてしまった人たちに謝罪

 『グリー』では、陽気でワイルドなキャラクターであるパックを演じたマークは、2015年に児童ポルノ所有で逮捕。自宅からは5万点以上の未成年や子供のわいせつ画像等が押収され、2017年に有罪判決を受けた。

画像: 傷つけてしまった人たちに謝罪

 最高20年間の禁固刑を受ける可能性に直面したが、容疑を認めてカリフォルニア州地区検事と司法取引したことで、最高7年の刑期に留まった。しかし、性犯罪者として登録され、20年間の保護観察処分と18歳未満に対する接触の制限を科されたマークは、判決から数週間後の2018年1月に、自宅近くの林で自ら命を絶った。35歳だった。

 遺書などはなかったが、司法解剖の結果、両手に2.5cmと6.5cmの切り傷があったことから生前から自殺を図っていたことが分かっており、精神的にかなり追い詰められていたものとみられている。

画像: 2017年12月、弁護チームとともに裁判所に到着したマーク。

2017年12月、弁護チームとともに裁判所に到着したマーク。

 自身がマークを擁護する内容の発言をしたことで、不快な思いをした人がいるという事実を真摯に受け止めたヘザーは、先のメッセージをツイッターから削除。そのうえで、以下のように謝罪した。

「私のメッセージが、辛い記憶を思い出すきっかけとなってしまったすべての人へ。私が引き起こしてしまった精神的苦痛について心から謝罪します。あなた、もしくはあなたの友人や家族が、小児性愛者による犯罪の被害者だったなら、私の言葉は、あなたがした経験に対して、心ないものに聞こえたことでしょう。心からお詫びします」

 子供を標的にした性犯罪は、性犯罪の中でも最も凶悪なものの1つとみなされる。自分にとっては大切な存在だった、かつての仲間、マークを侮辱されたことに傷つき、思わず反応してしまったヘザーだが、それにより、別の誰かが傷ついてしまうという、複雑で誰も救われない悲しい展開となってしまった。(フロントロウ編集部)

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