35年前に公開された『BTTF』
1985年に公開された映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、今年で35周年を迎えた。主演のマイケル・J・フォックスやドク役のクリストファー・ロイド、ロレイン役のリー・トンプソンやビフ役のトム・ウィルソンは現在でも元気で、先日行なわれた東京コミコンにも参加した。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』といえば、1985年から1955年に、2015年に、そして1885年にタイムトラベルするSF作品で、作中では様々な未来的なアイテムが描かれた。今では5年前となってしまった現実の2015年には、作品に登場したアイテムで現実になったものや現実にならなかったものが話題となった。
時代はビデオテープが販売されていた時…
物語は様々な時代を舞台としたとはいえ、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が公開されたのは1985年。この時代にあったアイテムで、2020年現在はまったく使われていないものは何が思い浮かぶだろうか? とくに映像関連のアイテムと言うと…。
ビデオテープ(VHS)!
最近では、子供たちにビデオテープを見せて、子供たちがその正体が何なのか分からず困惑する動画などもインターネット上で見ることができる、言うなれば過去の物であるビデオテープ。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を今見ようと思っても、ビデオテープで見る人はほぼ皆無と言ってもいいだろうことが予想されるけれど、公開当時は広く普及していたため、ビデオの生産・販売もされていた。
無料ボックスの中に『BTTF』のビデオテープが!
ビデオテープのあとにDVDが主流となり、そしてBlu-rayが登場し、現在ではインターネット上のYouTubeやAmazonプライム・ビデオ内でデータを購入する人も多い。しかし、ビデオテープやDVDのパッケージも各作品のデザイナーの情熱が込められたもので、紙に印刷されたそれには、デジタルとは違った雰囲気が生まれる。
そしてある1人のファンが、そんな『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のビデオテープを、外出先にあった無料ボックスの中で見つけたという。その時、ファンが取った行動は?
「無料ボックスの中に自分のお気に入りのVHSを見つけた時、持って帰るよね。もうビデオデッキを持っていないとしても…」
もうビデオデッキを家に持っている人は、ほとんどいないと言っていいだろう。事実、このファンも持っていないそう。しかしそれでも、好きな作品であれば家に持って帰りたい。見られなかったとしても、あるだけでその時代の思い出が溢れてくるビデオテープ。とくに“未来”が描かれ、その未来よりも先に来てしまった私たちにとって、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のビデオテープには様々な感情が引き出される。(フロントロウ編集部)