2021年の美容トレンド「Skinimalism」とは?
いま、SNSを中心にネット上で話題を呼んでいる「スキニマリズム(Skinimalism)」という言葉をご存知? 知らないという人も多いかもしれないけれど、簡単にいうと「スキニマリズム」とは、すっぴんに限りなく近いナチュラルなツヤ肌のこと。
ピンボード形式の写真共有ウェブサイト「ピンタレスト(Pinterest)」は、2021年のトレンド予測レポートの中で、スキニマリズムのことを“新しいツヤ肌”と定義。メイクやフォトショップなどで肌をなるべく加工しない、限りなく「自然な状態の素肌」を見せることだと説明している。
“すっぴん風メイク”とは違うの?
では、同じような意味合いの“すっぴん風”とは何が違うのだろう。スキニマリズムとすっぴん風の大きな違いは、肌トラブルをどう見せるか。
たしかに、どちらとも“最小限のメイクで仕上げる”というコンセプト自体は同じだけれど、すっぴん風が、元から肌がキレイに見えるように、肌悩みをしっかりカバーしたり、写真を加工したりするのに対し、スキニマリズムは、メイクはするけれど“肌のアラ”(毛穴、シミ、色素沈着など)をあえて完璧に隠さないところがポイント。
ただの薄メイクと思われがちだけれど、もちろん鮮やかなアイシャドウやリップグロスを楽しんでもOK。むしろ、その不完全さを楽しむことがこのトレンドの醍醐味ともいえるだろう。
スキンケア面においても、スキニマリズムの波はきており、1本でマルチタスクをこなす高機能のスキンケア製品や、肌や環境に負担をかけないクリーンビューティーコスメなど、美肌を叶えつつスキンケアのステップを減らしてくれる優秀なアイテムが注目を集めている。
きっかけは、コロナ禍による生活の変化
このトレンドの背景には、2020年に始まった新型コロナウイルスの影響が大きいと考えられている。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、長時間のマスク着用や外出自粛など生活様式が一変したことでメイクをする機会もグッと減り、いままでSNSを中心に台頭していた「パーフェクトな肌」よりも、現実味のある「素肌」が求められるように。
また、ここ数年セレブの間でも、あえてニキビやそばかすを隠さずに写真を投稿したり、肌の悩みをファンと共有したりと、ありのままの素肌を受け入れる「スキン・ポジティブ」の動きが高まっており、そこに外出自粛など自分と向き合う時間が増えたことも後押しになったのか、世間でも徐々に自然な仕上がりのメイクやスキンケアが受け入れられるようになったという。
実際に、ピンボード形式の写真共有ウェブサイト「ピンタレスト(Pinterest)」のプラットフォーム上で収集された検索データによると、自然なツヤ肌の作り方の検索数が前年に比べて4倍に増え、さらに「毎日のナチュラルメイク」というキーワードに関しては180%以上も増加したと報告している。
ますます自然なツヤ肌が注目を集める2021年。どんなメイクをするかは個人の自由として、美の定義が広がることは、メイクを楽しむ人にとっても喜ばしい変化だといえるだろう。(フロントロウ編集部)