【代表曲】「you broke me first」
総ストリーミング数10億回
Forbes誌の“最も影響力のある30歳以下の30人”、Billboardの“最も影響力のある21歳以下の21人”、MTVの“最優秀PUSH新人アーティスト”、YouTubeの“Artist On The Rise”と、2020年に名だたるプラットフォームでネクストブレイク・アーティストとされた新人アーティスト、テイト・マクレー。
2020年に17歳になったテイトは、同年4月に発表した曲「you broke me first(ユー・ブローク・ミー・ファースト)」が、自身最高の全米シングルチャートTop 50にランクイン。イギリス、オーストラリアなど世界10カ国以上でトップ10に入るヒットとなり、SpotifyやTikTokでもバズを起こし、楽曲の総ストリーミング回数は5億回を突破している。
元恋人へのカウンターパンチ曲
直訳すると“あなたが先に私を壊した”という意味になる「you broke me first」は、自分を傷つけたのにヨリを戻したいと再び現れた元恋人に、カウンターパンチのように別れを告げる曲。
正直じゃない相手に心奪われてしまう、相手のために様々な言い訳をしてかばってしまうといった、トキシック・リレーションシップ(有害な関係)にありがちな状況がたっぷりつまった同曲は、テイトが約2時間で書き上げたそう。
「you broke me first」歌詞和訳(一部抜粋)
今さらヨリを戻したいだなんて
教えて どうしてそんな気になったの?
二人で過ごした時間が懐かしいんでしょうけど
どんなに辛かろうが どうでもいいわ
あなたが先に私を傷つけたんだから
あなたが先に私を傷つけたちょっと時間がかかった
最初に聞いたときは認めたくなくて
だって私よりもずっと早く新しい人を見つけたのよ
どんなに傷つくかわかるでしょ
ホントしばらくの間 携帯を眺めては
あなたの名前が表示されるのを待っていた
でもそれが現実になった今は
何を言ったらいいのかわからない
ミュージックビデオは自分で撮影
「you broke me first」がヒットに向けてバズを起こしていたさなか、新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックが発生。北米でもロックダウンが始まったため、テイトはカナダの実家に避難したのだけれど、世間での楽曲の話題は止まらず、レーベルから“今すぐミュージックビデオを撮らなくては”と指示が。
クルーも機材もなく困ったテイトは、母親の車のフロントにテープでスマホをとめて、それを友人にバックで運転してもらい一発撮りでMVを撮影。当時16歳だったテイトの見事なリエイティビティを物語るエピソードから生まれたMVは、YouTubeで早くも5,000万回以上再生されている。
【プロフィール】テイト・マクレーとは
カナダ生まれ、外国でも生活
2003年7月1日にカナダの大都市カルガリーで誕生。本名はテイタム・ロスナー・マクレー(Tatum Rosner McRae)で、テイトは愛称。弁護士の父はスコットランド系カナダ人、ダンス講師の母はドイツ人。幼い頃に3年間だけ中東オマーンで暮らしていた時期があり、世界中を旅したことがあるバックグラウンドが、音楽づくりのインスピレーションになっているという。
6歳でトレーニングを開始、YouTuberに
幼い頃から楽曲制作をしたり家の中で歌って踊ったりと、クリエイティビティを爆発させていたというテイト。母の後押しもあって6歳の頃から本格的にダンスやボーカルトレーニングを始め、とくにダンスは、全米中のコンペティションで上位入賞する実力者に! 7歳で公式YouTubeもオープンし、歌やダンス、ファンとの交流動画などをアップ。
ジャスティン・ビーバーのツアーに参加
全米のダンスシーンで有名な存在となったテイトは、13歳になった2016年、ジャスティン・ビーバーのパーパス・ワールドツアーのカルガリー公演でバックダンサーに抜擢!
『アメリカン・ダンスアイドル』で注目される
同年2016年にはダンサーとして米トーク番組『エレンの部屋』に出演したほか、大人気ダンスオーディション番組『アメリカン・ダンスアイドル』シーズン13に出場。審査員のポーラ・アブドゥルに「あなたは神からの恵み」と絶賛されて合格したテイトは、フィナーレまで勝ち進み、全米のテレビ番組に取り上げられながら第3位でフィニッシュした。
“ゼロアイディア”から誕生したYouTube動画でレコード契約
14歳になった2017年のある日、YouTubeチャンネルにアップするコンテンツがまったくないことに悩んだテイトは、20分ほどでオリジナルソングを書き上げ、それをアップ。この曲「i wrote a song(意味:私は曲を書きました)」が、翌朝目覚めてみると大きな話題に! 反響の大きさを受けてその後もオリジナルソングの投稿を続け、その後、ソニーグループのRCAの目にとまり、16歳だった2019年にレコード契約を獲得した。
「最初はずっとダンス動画ばかりをアップしていたんだけど、ある日、投稿するものがまったくなくて。本当に何も。だから20分くらいで曲を書いたの。両親には『最悪の出来』と言われて自分でもそう思ったけど投稿してみた。『i wrote a song』って曲ね。そうしたらひと晩でバズっていたの」ーテイト・マクレー(YouTubeより)
【アーティスト性】Z世代の歌姫
Z世代の視点から歌う
“恋愛よりもキャリアに夢中”と、自己向上心とヘルシーな野心にあふれたZ世代らしい姿勢を見せるテイト。恋愛ソングを多く歌っているため意外な一面かもしれないけれど、ヨリを戻そうと迫る元恋人に“あなた大丈夫?”と歌う「r u ok」や、元恋人を完全に吹っ切った姿勢を見せる「vicious」、恋人の嘘を責める「lie to me」など、テイトが歌う恋愛ソングには、彼女の自立心や自尊心の高さが表れている。
ほかにも、メンタルヘルスについて歌った「don't be sad」や、フェイクな友達について歌った「all my friends are fake」など、10代らしいテーマも歌っている。
曲作りのインスピレーション
「you broke me first」という、2020年に最も注目された失恋ソングのひとつを生み出していながら、じつは本気で恋に落ちたことは一度もないそう。曲の題材になっている人の正体は絶対に明かさないそうだけれど、すべての曲が実体験ではないという。
テイト本人は、「私はよく観察している。しっかり見て分析するの。その人がどう感じているかとか。友達の物語からラブソングを書いたこともあるし、気になる人がいたら、それを過大表現して書くこともある」と、YouTubeで明かす。
一方で、正直者でありながら気持ちをうまく表現できない不器用さも持ち合わせているというテイトにとって、音楽制作は自分の気持ちを伝えるためのツールだそうで、「曲には、自分が言えないことがつまっている。会話を通して自分の気持ちを伝えるのが下手だから、自分を表現するために(曲を)書くの」ともAupiumで語っている。
パフォーマンススタイル
ダンサー出身なだけに、テイトは、アーティスティックな美しいステージを見せることで有名! 2020年のMTV EMAとMTV VMAで見せたパフォーマンスは絶賛された。
ビリー・アイリッシュとのリンク
ダンスというバックグラウンド、シンガーとして注目されたきっかけ、Z世代の視点からの楽曲、名だたるメディアで注目アーティストとして選ばれるなど、ビリー・アイリッシュを彷彿とさせるポイントが多いため、ビリーと比較されることが少なくないテイト。
そんなテイトは、じつはすでにビリーとコラボ済み。2020年1月にリリースされたEP『all the things i never said』の収録曲「tear myself apart」は、ビリーとビリーの兄であるフィネアス・オコネルが制作したもの! テイトもビリー本人と対面している。
ネクストブレイク・アーティストとして、あちこちで注目されているテイト・マクレー。2021年に音楽界でブレイクする予感大な注目の彼女を、ぜひ今から押さえておいて! 代表曲「you broke me first」は以下より再生・購入可能。
Tate McRae/テイト・マクレー
「you broke me first」
再生・購入はこちら → https://lnk.to/TateMcrae_ybmfFT
(フロントロウ編集部)