※こちらの記事には『ワンダヴィジョン』のネタバレが含まれます。
第1話 公開収録でお送りします/Filmed Before a Live Studio Audience
スタジオに観客を入れて演じる、公開収録という形で撮影されたエピソード1の舞台は1950年代。新婚夫婦のワンダとヴィジョンは、ウェストビューというアメリカ郊外の街に引っ越してくる。自分たちの能力や素性は隠して生活し、ワンダは家事に、ヴィジョンはComputational Services Inc.という会社での仕事に奮闘する。そんな2人はある日、その日の予定としてカレンダーにハートマークが描かれていることに気づく。しかし2人とも、これが何の記念日なのか思い出せない。だけれど記念日を忘れたとは言えないため、2人とも“もちろん知っている”と嘘をつく。
ワンダがおせっかいな隣人アグネスの助けを借りて、ロマンチックな夜を演出するための準備をする中、職場にいたヴィジョンは、その日の夜に上司のミスター・ハートが家に食事にくる予定があったことに気づく。そしてその日の夜、ワンダとヴィジョンの家では、夫とロマンチックな夜を過ごすつもりだったワンダと、上司のハート夫妻を連れてきたヴィジョンの間でドタバタ劇が勃発。そんな2人は、ユーモアや能力を使ってなんとか食事の席を用意することに成功する。
こうして、ようやく始まった食事会。しかしミスター・ハートから、「どこから来たのか?いつ結婚したのか?」といった質問が出ると、一気に部屋の空気がピリつく。シンプルな質問に答えられないワンダとヴィジョン。すると突然、ミスター・ハートが喉に食べ物を詰まらせてしまう。ヴィジョンが能力を使い、なんとか一命を取り留めたミスター・ハート。直後にハート夫妻は、何事もなかったかのような様子で急に帰路につく。そして最後に、別の場所でこの様子をテレビの画面越しに見ている人物の姿が映る…。このエピソードのデザインやドタバタな展開は、1950年代〜1960年代のシットコムである『アイ・ラブ・ルーシー』と『ディック・ヴァン・ダイク・ショー』にインスパイアされている。
- 番組中に流れるCM:Stark Industries ToastMate 2000というトースター・オーブンCM
- オマージュしているシットコム:『アイ・ラブ・ルーシー』、『ディック・ヴァン・ダイク・ショー』
第2話 チャンネルはそのまま/Don't Touch That Dial
『奥さまは魔女』にインスパイアされた第2話の舞台は1960年代。ベッドで寝ていたワンダとヴィジョンが、外から聞こえる謎の大きな音で起こされるところからスタートする。そんな2人は、ヴィジョンがマジシャンのイリュージョン、ワンダがアシスタントのグラマーとして、ご近所のマジックイベントに参加することに。イベントが始まる前に、近所の見まわりについてのミーティングに参加することにしたヴィジョンと、実行委員会のミーティングにアグネスと共に参加することになったワンダ。しかしミーティングに向かおうとするワンダの前に、近所には不釣り合いな、ヘリコプターのおもちゃが姿を現す。
実行委員会では、ジェラルディンという隣人と知り合いになるワンダ。ミーティングの最後には、ご近所ヒエラルキーのトップに君臨する実行委員会のリーダーであるドッティとお近づきになろうとするのだけれど、ドッティはワンダの素性を疑う。すると突然、近くに置いてあったラジオからワンダに呼びかける謎の声が。そして、ドッティがケガをする。
ワンダが不穏な出来事に困惑するなか、誤って飲み込んだガムのせいで酔ったような状態になってしまったヴィジョンがマジックイベントの会場に現れる。酔ったせいで、マジック中に次々と能力を見せてしまうヴィジョンと、それをなんとかフォローするワンダ。しかし住民たちは、2人のマジックに大盛り上がりする。
その日帰ると、急に、ワンダが妊娠。突然お腹が大きくなるという説明のつかない状況ながら、家族が増えることを喜ぶ2人。するとそんな2人の幸せを、再び外からの大きな音が邪魔をする。音の正体を突き止めようと家の外に出る2人。次の瞬間、道のマンホールの中から養蜂家の格好をした人物が出てくる。直後、ワンダの「ダメ」という言葉を合図に、家の中での前のシーンに戻る。
- 番組中に流れるCM:Strückerの時計のCM
- オマージュしているシットコム:『奥さまは魔女』
第3話 カラー放送/Now in Color
『ゆかいなブレディー家』や『モーク・アンド・ミンディ』にインスパイアされた第3話の舞台は1970年代。
医師のニールスン先生に、お腹の中にいる子供たちの診察をしてもらうワンダとヴィジョン。先生は妊娠4ヶ月ほどだと言うけれど、その後、お腹の中の子供は凄まじいスピードで成長していき、ワンダはすぐに臨月に。終いには陣痛までやってきて、ワンダの能力がプチ暴走。その結果、街中が停電となってしまう。
ニールスン先生を連れてくるためにヴィジョンが家の外に出た後、近所に暮らすジェラルディンが家にやってくる。そしてジェラルディングが助けるなか、トミーとビリーという双子の赤ちゃんが誕生する。
家の外で、隣人のアグネスとハーブがジェラルディンの素性についてコソコソ話をする姿を目撃するヴィジョン。2人はジェラルディンに家族がいないどころか、家すらないことについて話している。2人を問い詰めるヴィジョンに、重大な何かを明かしたそうにするものの、言葉をつぐむ2人。一方、家の中では、ピエトロという双子の兄妹がいたことをジェラルディンに話したワンダが、双子にソコヴィアの子守唄を歌う。その瞬間、顔が曇るジェラルディン。そしてジェラルディンは、“ピエトロがウルトロンに殺された”という情報を口にする。ジェラルディンの正体に困惑するワンダは、ジェラルディンの胸元に、剣のエンブレムのペンダントがぶら下がっていることに気づく。
その後、ウエストビューの端の空から投げ飛ばされるように出てきたジェラルディンが芝生に着地。陽気な音楽が流れるなか、ジェラルディンは、彼女の登場を待っていたかのように待機していたエージェントたちに囲まれる。
- 番組中に流れるCM:Hydra Soakのバスパウダー
- オマージュしているシットコム:『ゆかいなブレイディー家』、『モーク・アンド・ミンディ』
第4話 番組を中断します/We Interrupt This Program
第4話は、サノスの指パッチン「スナップ(Snap)」で消えた人々が戻ってきた「ブリップ(Blip)」が起きた瞬間からスタート。政府機関S.W.O.R.D.の一員であるモニカ・ランボーもブリップで帰還するのだけれど、自分が消えていた間に、S.W.O.R.D.の長官だった母マリアががんのため他界していたことを知る。3週間後、仕事復帰したランボー。新しい長官のタイラー・ヘイワードの司令で、FBIエージェントのジミー・ウーが担当する失踪事件を手助けするために、ニュージャージー州ウェストビューに向かう。現場では、中にいる住民とは連絡が取れず、外にいる人は街の存在を覚えていないという奇妙な状況。調査を進めるなか、街の周囲に六角形のCMBR(宇宙マイクロ波背景放射)フィールドが張られていることに気づく。そしてランボーがフィールドの中へと引っ張り込まれてしまう。
24時間後、S.W.O.R.D.はウェストビューの周りに基地を設置。FBI、陸軍、空軍、宇宙軍、研究所、各分野の専門家などが現地で調査するなか、その中の1人、天文物理学者であるダーシー・ルイス博士が、『ワンダヴィジョン』というシットコムの放送信号を発見する。そしてこの“番組”を視聴するなか、失踪している人たちが番組の“キャスト”として登場していることに気づき、その中に、ジェラルディン役を演じるランボーを発見する。
1話に1回ワンダがキッチンのラジオのそばでお皿を洗うことに気づいたルイス博士は、番組に登場するラジオに放送周波数を合わせてワンダにコンタクトを取るという方法を思いつく。さっそく、実行委員会のミーティングに参加していたワンダに呼びかけを行なうルイス博士とウー捜査官。番組内のラジオからウー捜査官の呼びかけが流れると、ワンダの顔が曇り、次の瞬間、ルイス博士が見ていた画面上の『ワンダヴィジョン』の放送が一瞬飛ぶ。2人はワンダから返答をもらうことはできず、作戦は失敗に終わる。
そんななか、地下からウェストビューに入ろうとしていたS.W.O.R.D.エージェントが街に到着。マンホールから道に出ると、その場でワンダとヴィジョンに出くわす。一方で、ルイス博士とウー捜査官は基地で『ワンダヴィジョン』の視聴を続ける。エピソードごとに50年代、60年代、70年代と時代が変わる理由に頭を悩ませている中、ランボーがワンダの出産に立ち会うシーンが放送される。ランボーがウルトロンという言葉を口にした後、シーンは緊迫。しかし肝心なところで、再び画面が飛んでクレジットが流れる。「誰かが放送を検閲している」と疑うルイス博士。その時、ワンダの能力によってCMBRフィールドの外に吹き飛ばされたランボーが帰還して、すべてはワンダの仕業だと言う。
一方『ワンダヴィジョン』の中では、ヴィジョンの顔が、マインド・ストーンを頭からはぎ取られ亡くなった時の状態になる。しかしその顔はすぐに、さっきまでの生き生きとしたヴィジョンに戻る。
第5話 問題エピソード/On a Very Special Episode...
舞台は1980年代。新しく親になったワンダとヴィジョンは、泣き続ける双子のトミーとビリーの世話に明け暮れる。2人を助けるために隣人のアグネスが現れた直後、双子たちは突然5歳児に成長する。そして別のシーンでは、双子のビリーとトミーが10歳になってスパーキーという犬を飼い出す。双子の突然の成長にもまったく気づく様子がないアグネスに気を緩め、ワンダが能力を使い始めたことをヴィジョンは心配する。
一方、ワンダをウェストビューでの現象の主犯格であると決定づけたS.W.O.R.D.の基地では、ワンダを危険視するヘイワード長官と、ワンダを擁護するキャプテン・ランボーやウー捜査官の間で緊張感が走る。キャプテン・ランボーとの口論の末、ヘイワード長官は、ワンダが9日前にS.W.O.R.D.本部を襲撃してヴィジョンの亡骸を奪った事実を告げる。
ウェストビューのまわりにあるCMBRフィールドが六角形(ヘキサゴン)であることから“ヘックス”というあだ名をつけたルイス博士の「小道具も衣装も本物ならとんでもないパワーを使ってる」という言葉がヒントになり、キャプテン・ランボーは、防弾チョッキを身につけてウェストビューに入った自分のウェストビュー内での衣装が87%防弾素材であることに気づく。そこから、ワンダは“幻覚を作っているのではなく現実を書き換えている”という仮説を立て、ヴィジョンが働く会社にメールを送ることに。職場でS.W.O.R.D.からのメールを読んだヴィジョンは、職場にいた同僚のノームに能力を使い正気を取り戻させ、ワンダが住民たちをコントロールしていることを知る。
その頃、ワンダと双子がいた家にS.W.O.R.D.が飛ばしたドローンが到着し、ヘイワード長官の指令のもとワンダにミサイル攻撃しようとする。その瞬間、“ヘックス”の境界に穴が開き、ドローンを持ったワンダが現れ、ヘイワード長官らに自分にかまうなと警告する。
ウェストビューの中では、ドローンに怯えたスパーキーが亡くなってしまう。ビリーとトミーにスパーキーを生き返らせるよう頼まれたワンダは、どんなに悲しくても死は元に戻せないと伝える。そしてその夜、ヴィジョンがウェストビューで起きていることについてワンダを問い詰める。ワンダが「これがどう始まったのかも分からない」と話すと、突然、ワンダの双子の兄ピエトロが現れる。しかしそこに立つピエトロはワンダが覚えていたピエトロとは違う、別人だった。
- 番組中に流れるCM:LagosのペーパータオルのCM
- オマージュしているシットコム:『ファミリータイズ』
<2月12日配信>第6話
『ワンダヴィジョン』第5話は、今週12日(金)の17時よりディズニープラスで配信スタート。
(フロントロウ編集部)