年齢から自由に生きるメイ・マスク
アメリカの宇宙開発企業スペースXや電気自動車企業テスラのCEOであるイーロン・マスクは、革新的なリーダー的存在として有名だけれど、その母親であるメイ・マスクのことをご存知?
これまでに米TimeやVogueの表紙を飾ってきたモデルであり栄養士のメイは、クールなシルバーヘアに、きれい目ファッションからカジュアルファッションまでを着こなすセンスで人々を魅了している。
そして彼女が支持される最も大きな理由といえば、年齢のプレッシャーから自由になっているその姿。インスタグラムへの投稿には、そのすべてに「72歳って最高(Its Great To Be 72)」というハッシュタグを添えている。
人生を軽やかに楽しんでいるメイだけれど、若い頃にはDV(家庭内暴力)に苦しんだ経験もあり、だからこそ、若いことが必ずしも幸せを意味するわけでないというメッセージが伝わってくるのかもしれない。
年を重ねることが怖いのはなぜ?
また、彼女は、なぜ年齢を重ねることが怖く感じるのかについて、根本的な原因を探ることの重要さを指摘する。アメリカの朝の情報番組『CBS This Morning』に出演したメイは、こう話した。
「私が60代になった時、人々は年を取ることについて、そしてその恐怖について話し始めた。でも私は、『なぜ年を取ることが怖いの?』と言っていた。例えば50代になると、女性たちは仕事を失うことを怖がる。一方で男性は、(その年齢の頃に)社長や取締役になる。それは何なの?そのようなことは変えなくてはいけない」
女性の美に対する抑圧は、それ自体がかなり大きなもの。しかしメイは、そこにはさらに経済的な大きな偏りもあるとし、それを変えていかなくてはいけないとした。また、自分の年齢をとやかく言ってくる人は、人生に必要ないとバッサリ。
「そして、もし誰かがあなたの年齢にネガティブな気持ちを抱かせるのであれば、さようならと言いなさい。そのような人は、あなたの人生に必要ないでしょう」
20代ですでに年齢を気にする女性は多い。しかし、20歳で年齢を気にし始めたら、その後50年以上も年齢を気にし続けるの? それってなんだか、ばからしい。
メイの言葉は、年齢の恐怖にひそむ根本的な問題点や、お互いを高めていける関係を築ける友人やパートナーと一緒に過ごしていくことは、人生において重要だということを、改めて気づかされる。(フロントロウ編集部)