コナン・グレイが新曲「Overdrive」をリリース
2020年3月にリリースしたデビューアルバム『キッド・クロウ』が全米のポップアルバムチャートで首位を獲得するなど大きな話題になった、アイルランド人の父親と日本人の母親を持つシンガーソングライターであるコナン・グレイが、およそ1年ぶりとなる新曲「Overdrive」をリリースした。
「Overdrive」は、自らが恋する相手との未来がどんなに不確かなものでも、その先の見えない運命に向かって、全速力で走り抜けるような恋模様を描いた楽曲となっている。コナンは新曲のリリースに先駆け、自身のSNSでティーザー映像をいくつか出していたのだけれど、TikTokにアップされたティーザー映像の累計再生数は1週間足らずで約400万回の再生数を記録。いかにカムバックが待ちわびられていたかを証明することとなった。
新曲「Overdrive」のリリックビデオはこちら。
今回、コナンは「Overdrive」をリリースするにあたってオフィシャルインタビューに応じており、そのなかで、新型コロナウイルスのパンデミックがいかに自身に影響を与えたかについてや、新曲に込めた思いを明かしてくれたほか、日本のファンにメッセージも届けてくれた。
新曲「Overdrive」について
「『Overdrive』は、自分の人生でやりたいと思っていたことを全部やって、将来のこととか、心配事とか、抑制とか、人が自分のことをどう思うかとか、そういったことを何も気にしないことについて歌ってる」とコナンはオフィシャルインタビューで新曲について語っている。
「自分は実はものすごくロマンチストで、道で素敵な人を見かけると、『ああ、あの人はとっても素敵そうだし、美しいし、もうあの人を愛してるから一緒に海外に引っ越して、幸せな暮らしを送るんだ!』とかいつも考えちゃうんだよね。『Overdrive』は、見知らぬ美しい人と出会って、もし自分がこんなにシャイじゃなかったらその人とどんなことをしたいかって考えた曲」とコナンは楽曲に込めた思いを明かした上で、「実際には、めちゃめちゃ人見知りなんだ。だから、そう、これはファンタジーなんだよ。現実逃避で、ちょっとした白昼夢なんだ」と続けた。
「この曲を書こうと思ったきっかけは、日々妄想しているファンタジーだよ。本当に1日中ボーっとしてるんだよね。常に何か考えててさ。人のこととか、“こうなっていたら”とか、こんな人生になってたかもしれないとか、いろいろ考えすぎてる。もし自分がまだ大学に行ってたら?歌手になっていなかったら?もし曲を書き始めていなかったら?いつもそんなことばっかり考えている。だから、『Overdrive』は、いつもやりたいと思ってたことを全部やる勇気があったらっていう空想なんだ。見知らぬ人と残りの人生を一緒に生きていく勇気があったら?そんな無謀なことをいつも想像したり、考えたり。実際には無謀な人間じゃないから、ちょっとした妄想なんだよ」と、「Overdrive」を書いた背景について語ったコナンに、“もし歌手になっていなかったら何になっていたか”と尋ねると、次のように返ってきた。
「間違いなくまだ大学に通っていると思う。勉強するのは大好きなんだ。あとは… コーヒーが大好きだからコーヒーショップで働いてみたいとも思うんだよね。コーヒー中毒だから。毎朝起きられるのもコーヒーのおかげ。自分が生きている理由って言えるくらいだよ。コーヒーを作って人と話してって、想像できるんだよね」。
「Overdrive」ではあまり見せない自分の一面を見せたかった
“「Overdrive」からは何を感じ取って欲しいか”という質問には、「ちょっとした安心感とか現実逃避みたいなものかな。とにかくみんなに楽しんで欲しい」とコナン。「人を悲しい気分にさせる曲もあれば、パンツ一丁で跳んだり踊ったりする幸せな気分にさせる曲もある。この1年は大変な年だったから、みんなに少しでも楽しんでもらいたかったんだ」と続けて語り、新型コロナ禍であらゆる変化への対応を余儀なくされたなかで、楽しんでもらえるような曲を書きたかったと説明した。
自粛期間中には友人たちとよくオンラインでコミュニケーションをとっているそうで、「全然かっこいい話じゃないんだけど、友達とビデオゲームをよくやっているよ。友達にいっぱい電話もしてる。こんな時期を乗り越えられるのも全部友達のおかげだと思ってる」とコナン。
「今は直接会うことができないから、彼らと話せるのはすごい良いことだよね。それと本を読んだり、たくさんテレビドラマを見たり、みんなもそうしてるんじゃないかな。あとは、たくさん曲を書いてる。ちょっと狂いそうになることもあるけど、いい感じだよ」と、楽曲制作にも取り組んでいることを明かしてくれた。
これまで、思わず涙を誘うようなエモーショナルな楽曲を多くリリースしてきたコナンはインタビューのなかで、「Overdrive」については「意図的に"悲しくない"ものにした」ことを明かして、その理由については「今年はポジティブな気持ちでスタートしたいと思ったんだ。本当に単純なことなんだけど、“ちょっとだけ、少しだけ、物事が好転しているかもしれない”って気持ちで今年を迎えたいと思った」と語った。
「あまり見せない自分の一面を見せたかったんだと思う」と、コナンは「Overdrive」で自身の“ハッピーな側面”を示したことについて語っている。「自分だって、いつも悲惨なわけじゃないんだ。何よりも友達を愛していて、『Overdrive』は友達と一緒に車に乗って大声で叫んでいるような気分になる曲なんだ。今までは自分がどれだけ落ち込んでいるかについて歌って、人生がどれだけ美しいものなのかってあまり歌ったことなかったから変に聞こえるかもしれないね」。
広島県の出身であるコナンは、オフィシャルインタビューの最後に日本のファンに向けたメッセージも語ってくれた。
「まずは自分のことと、自分の音楽を好きになってくれて本当にありがとうございます。日本が恋しいよ。毎日毎日、考えてる。みんなには本当に感謝しているよ。みんなに直接会って、一緒に自分の歌を歌って、また日本語を教えてもらえる日が待ちきれない。もうかなりの日本語を忘れちゃっていて、恥ずかしいくらいなんだ。ただただ、みんなには本当に感謝しているって言いたい。無事でいてくれることを願っているし、早くみんなに安全なハグをしてあげられることを願っているよ。本当にありがとう!」
(フロントロウ編集部)