2021年2月28日(日本時間3月1日)に開催された第78回ゴールデン・グローブ賞で、黒人女性として35年ぶりに主演女優賞を受賞したアンドラ・デイが涙ながらに喜びを語った。(フロントロウ編集部)

黒人女性で35年ぶりの主演女優賞、アンドラ・デイ

 新型コロナウイルス感染拡大によってリモートでの開催となった2021年のゴールデン・グローブ賞。今年は女性監督の活躍がめざましい年となり、クロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』がドラマ部門の監督賞と作品賞を受賞。ジャオ監督はアジア人女性として初めてドラマ部門の監督賞を受賞しただけでなく、78回目となるゴールデン・グローブ史上初めてドラマ部門の作品賞を受賞した女性監督として歴史にその名を刻んだ。

 そんな今年のゴールデン・グローブ賞では、俳優部門でもサプライズが起きていた。

画像: 黒人女性で35年ぶりの主演女優賞、アンドラ・デイ

 それは、映画『ユナイテッド・ステーツ vs ビリー・ホリデイ』のアンドラ・デイが主演女優賞を受賞したこと。黒人女性がゴールデン・グローブ賞で主演女優賞を受賞するのは、じつに35年ぶり。前回の勝者は1985年の映画『カラー・パープル』に出演したウーピー・ゴールドバーグだった。

アンドラ・デイ、主演女優賞受賞の喜び

 映画『ユナイテッド・ステーツ vs ビリー・ホリデイ』は、人種差別の惨状について歌った曲「Strange Fruit (邦題:奇妙な果実)」をはじめ、「God Bless' the Child(邦題:神よめぐみ)」などのヒット作をリリースし、史上最も偉大なジャズシンガーの1人として名を馳せるビリー・ホリデイの人生を描いた伝記映画。

 アンドラ・デイは現在36歳のシンガー・ソングライター兼俳優。主に歌手として活動してきた彼女は、幼い頃から歌手を目指してきたというたゆまぬ努力と卓越した演技力とで栄冠を掴み取った。

 「その存在感と魂で私を変身させてくれた、驚くべき、影響力のある偉大なビリー・ホリデイに感謝します。この信じられないようなプロジェクトに参加してくれた皆さん、本当にありがとうございました」と涙ながらに述べたアンドラ。

画像: アンドラ・デイ、主演女優賞受賞の喜び

 ヴィオラ・デイヴィス(『マ・レイニーのブラックボトム』)、ヴァネッサ・カービー(『私というパズル』)、ゼンデイヤ(『マルコム&マリー』)、フランシス・マクドーマンド(『ノマドランド』)、キャリー・マリガン(『プロミシング・ヤング・ウーマン』)という名だたる俳優と競い合い、トップの座についたのは本当に素晴らしいこと。

 彼女は以前米EWとのインタビューでしゃがれ声が特徴的なビリー・ホリデイに近づくために、わざと強い酒を飲んだりタバコを吸ったりしていることを明かしていた。「歌手として、自分の声を大切にするためのことと反対のことをしている」と言った彼女の役作りが、今回の受賞で報われた。(フロントロウ編集部)

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