メーガン妃の“父親役”がインタビューに苦言?
2020年3月末をもってイギリス王室を離脱したヘンリー王子とメーガン妃が、世界で最も影響力のある人物のひとりで、大物司会者のオプラ・ウィンフリーがインタビュアーを務めた特別番組『オプラ・ウィズ・メーガン・アンド・ハリー(Oprah with Meghan and Harry)』に出演。王室と距離を置くことにした理由や、王室内の人種差別問題、一家の長であるエリザベス女王との本当の関係など、さまざまなトピックについて語った。
インタビューの放送終了後、メーガン妃とヘンリー王子の発言をめぐって、アメリカとイギリス、さらに遠く離れたここ日本でも様々な議論が交わされるなか、ドラマ『SUITS/スーツ』でメーガン妃の父親役を演じた俳優のウェンデル・ピアースが、英ラジオ局LBCの番組でインタビューの感想を口にした。
ウェンデルは、前置きとして「今日、アメリカでは新型コロナウイルスによって3,000人が亡くなると言われています。また、イギリスでは今この瞬間にも数百人が亡くなっています。我々は今、パンデミックの最中にあります。ワクチンが完成する前は、このまま絶滅するかもしれないとすら思っていました」と言うと、こう続けた。
「今回のインタビューで、私が最初に思い浮かべたのは、英国の吟遊詩人シェイクスピアが書いた『たけり狂ううめき声ばかり、筋の通った意味などない』という一文です。これほど多くの人が亡くなっている状況で、私たち全員がこのような王室のゴシップに加担していることは、無神経で不快だと感じました。取るに足らないことだと思います」
インタビューの内容はともかくとして、新型コロナウイルスのパンデミックによって大勢の人が命を落とすなか、王室の騒動が新聞やネットニュース、テレビ番組が占拠する状況は異様だと指摘。王室が抱える問題よりも、“ほかにももっと目を向けるべきことがある”として苦言を呈した。
インタビューには興味なしもメーガン妃の味方だと強調
ウェンデルの意見はごもっともだが、インタビューに対する興味の大きさに否定的な見解を示したことで、一部の悪意あるメディアが彼の発言を歪曲して報道。
それを知ったウェンデルは、後日、「私は今でも、(王室のゴタゴタは)無神経で、今世界で起こっていることと比較したら取るに足らないことだと思っています。だからといって、彼女(メーガン妃)が明かしたメンタルヘルスの問題を軽視しているわけではありません。私の話の焦点は彼女のメンタルヘルスのことではなく、王室のゴシップにあったのです」と、自身のツイッターで発言の真意を説明。
さらに、「私の言葉が(メーガン妃を)攻撃するために利用されていることを知りました。さすがはイギリスのメディアですね。はっきり言わせてください。イギリスの君主制は、アメリカ人の私の目には古風に映ります。奴隷制、植民地主義、アパルトヘイトによって人種差別を学ばなかったのだとしたら、それは歴史の失敗です」と、あくまで自分はメーガン妃の味方であることを強調した。
「幸運なことに、私はメーガンに直接、彼女の幸運を願っていると伝えることができました。今回のような大騒動になることを予想して、彼女にはいつも私という友人がいるとも言いました。私がインタビューに興味がなかったからといって、そのことに変わりはありません。もちろん、自殺問題に無頓着なわけでもありません。残念なことに、私の家族は誰かを自殺で失う苦しみを味わっています。私はDaily Mailのインタビューを受けたことはありませんし、彼らの記事はラジオでの私の発言をもとに印象操作したものです。メーガンにも言いましたが、私は彼女を応援していますし、彼女の幸せを願っています」
ただし、王室の問題がこういったかたちで大々的に報じられることには、やはり賛同できないとして、「私はメーガンの健康を心配しています。彼女の幸せを願っていますが、私にとってテレビ番組はほとんど意味がありません。私は『The Real Housewives(原題)』やリアリティ番組は見ません。それらはエンターテイメントやゴシップの一部にすぎないからです。ミシシッピ州のジャクソンに暮らす人々は、約1ヶ月間にわたって水が供給されていません。それこそ注目に値します」とも語っている。(フロントロウ編集部)