2019年に主演ドラマ『キリング・イヴ/Killing Eve』でゴールデン・グローブ賞を受賞した俳優のサンドラ・オーが、アジア系への人種差別撤廃を訴える抗議デモでスピーチを披露した。(フロントロウ編集部)

サンドラ・オーが抗議デモでスピーチ

 ドラマ『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』のクリスティーナ・ヤン役や、ドラマ『キリング・イヴ/Killing Eve』のイヴ・ポラストリ役でおなじみの俳優サンドラ・オーが、Netflixの新作ドラマ『The Chair(原題)』の撮影のために滞在するペンシルベニア州ピッツバーグで行われた抗議活動「Stop Asian Hate/ストップ・アジアン・ヘイト(アジア系への差別をやめよう)」に参加。

 この日、参加者を代表して拡声器を片手にスピーチを披露したサンドラは、はじめに「多くのアジア系の人たちにとって、恐怖や怒りを口にするのは今回が初めてです。だから、耳を傾けてくれるみなさんには本当に感謝しています」と言うと、こう続けた。

 「簡潔にお話しますが、私が知っているのは、アジア系の人たちが恐怖を感じているいうことです。私にはその気持ちがよくわかります。この恐怖を乗り越えるために必要なのは手を差し伸べることです。 ここにいるみなさんにお聞きします。もしも何か見かけたら、私を助けてくれますか?困っている私たちの兄弟姉妹(=仲間)を見かけたら、助けてくれますか?」

画像: ©︎CBS PITTSBURGH/YOUTUBE

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 さらに、群衆から拍手が巻き起こるなかサンドラは「私はアジア系であることに誇りを持っています。そして、私はここに属してます」 と声高に叫ぶと、「大半の人たちはそれを口にする機会がないので、今日はそれを声を大にして言いたいと思いました」と付け加え、スピーチを終わらせた。

欧米でアジア系に対する人種差別やヘイトクライムが増加

 全世界で250万人超が亡くなっている新型コロナウイルスの最初の感染者が確認されたのが中国だったことが原因で、1年前ほど前からアメリカをはじめとする欧米諸国でアジア系を標的にした嫌がらせや暴行事件などのヘイトクライムが急増している。

 コロナ前から人種差別や外国人嫌悪(ゼノフォビア)の問題は存在したが、コロナ禍でアジア系の人々に対してあからさまに敵意を示したり、暴力行為に及んだりする人たちが目立つように。アジア及び太平洋諸島系を標的にしたヘイト犯罪の撲滅を目指す市民活動団体Stop AAPI Hateによると、昨年3月から12月のあいだに、アメリカ国内とカナダのブリティッシュコロンビア州で報告があったアジア系に対するヘイト行為の件数は2,800件超に上るという。

 また、現地時間3月16日にジョージア州アトランタとその近郊にあるマッサージ店3ヵ所で発生した銃撃事件では、アジア系を含む8人が亡くなった。犯人は犯行動機について人種に基づいたものではないと主張しているが、犠牲者の半数以上がアジア系であったことや、アジア系女性が多く働くマッサージ店ばかりを狙った犯行から、世間的にヘイトクライムとして認定されている。

画像: 欧米でアジア系に対する人種差別やヘイトクライムが増加

 事件後、アトランタを訪れて演説を行なったジョー・バイデン大統領は、「今日、アジア系アメリカ人のリーダーたちと交わした会話もそうですが、アメリカ中から聞こえてくるのは、憎しみと暴力は身近に潜んでいるということです。憎しみや暴力は私たちの目に見えるところに隠れていることが多く、それはしばしば沈黙をもって迎えられます。しかし、沈黙は共犯です。私たちはそれを変えなければなりません」と、人種差別撤廃に向けて社会全体で取り組むよう訴えた。(フロントロウ編集部)

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