シンガーのナイル・ホーランが、あまりの人気ぶりに普通に外を歩くこともままならなかったワン・ダイレクション時代を振り返って「囚人のようだった」と語った。(フロントロウ編集部)

ナイル・ホーランが1D時代の生活を窮屈に感じたワケ

 これまでに『Flicker(フリッカー)』と『Heartbreak Weather(ハートブレイク・ウェザー)』の2枚のアルバムを出すなど、ソロとして順調に音楽活動を続けるナイル・ホーランが、ポッドキャスト番組『People, Just People(原題)』でワン・ダイレクションとして活動していた頃のことを振り返った。

 ナイルのほかに、ハリー・スタイルズリアム・ペインルイ・トムリンソン、そして活動休止を表明する直前に脱退したゼイン・マリクの5人で、2010年にイギリスの音楽オーディション番組『Xファクター』のなかで結成されたワン・ダイレクションは、2016年3月、人気絶頂のなか無期限の活動休止に入ったことで知られる。

画像: ナイル・ホーランが1D時代の生活を窮屈に感じたワケ

 イギリス国内だけでなく、アメリカをはじめとする欧米諸国や、日本を含むアジアにも熱狂的なファンが多くいたこともあって、どこへ行ってもホテルに缶詰状態で、普通に出歩くことすらままならない日々が何年ものあいだ続いた。結成当時、ワン・ダイレクションのメンバーは17〜19歳。同年代の友達が青春を謳歌するなか、カーテンを閉め切ったホテルの部屋で時間をつぶさなければならないことに「気が狂いそうだった」と話すナイルは、続けてこう語った。

 「(ファンに対して)『どうして外に出させてくれないんだ!』って悩んでた。『僕たちは外を歩きたいだけなのに』って。でも、ファンの頭の中までは理解することはできない。今では完全に理解できるけど、当時は『君たちは僕らとほとんど同い年だろ?外に出してくれ!僕たちはただ道を歩きたいだけなんだ。わかってくれよ!』って思ってた」

 今ならファンの心理を理解することができるが、当時は若かったこともあって、どこへ行ってもファンが押し寄せる状況に相当ストレスが溜まっていたという。一部のファンがホテルの部屋まで侵入してきたり、車まで後をつけてきたりしたこともあったそうで、その度にホテルに隔離され、「まるで囚人のようだ」と感じたことを明かした。

画像: メキシコでホテルの部屋から出待ちするファンに向かって手を振るナイルとルイ、リアム。

メキシコでホテルの部屋から出待ちするファンに向かって手を振るナイルとルイ、リアム。

 さらに、ナイルは当時のワン・ダイレクションの人気っぷりがわかるエピソードとして、ペルーのリマでの体験についても語っている。

 「午前1時にリマに到着して、空港からホテルまで車で移動していると、ショッピングセンターが見えてきた。僕とルイとリアムは、『よし、明日の朝起きたら、その辺をちょっと散歩しよう』って言ってたんだ。翌朝、僕とルイが部屋でゲームをしている時にリアムがやってきて『おい、行くぞ』って声をかけてきた。ルイはまだカーテンを引いたままだった。そしたら、ルイが『あの窓の外を見てみろ』と言ったんだ。警察が人数を調べたところ、ホテルの前の通りに1万人もの人がずっといたらしい」

 メジャーデビューを果たした2011年から2015年までの約5年間、毎年ニューアルバムをリリース&ワールドツアー開催という、殺人的なスケジュールをこなしていたワン・ダイレクション。忙しかったのはもちろんだが、ナイルの話を聞くかぎり、彼らの置かれた環境は想像以上に過酷なものだったよう。(フロントロウ編集部)

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