10年前に起こったクリスチャン・ベールのブチギレ事件
2009年に公開された『ターミネーター4』の撮影現場で起こった“ブチ切れ事件”を覚えているだろうか。主役ジョン・コナーを演じたクリスチャン・ベールが、本番中に自分の視界に入った撮影監督のシェーン・ハールバットに、放送禁止用語を使ってブチ切れた音声が流出したもので、当時は大きな話題に。
この事件がきっかけでクリスチャンは一時期、一緒に働くのが難しい俳優と認識されたり、批判されたりした。
しかし、自分と異なる性格/外見/体型のキャラクターを演じることが仕事の俳優仲間にとっては、役作り中の集中力を散らされると怒ってしまうという気持ちは、理解できることのよう。
シャロン・ストーン、俳優としてクリスチャンを擁護
『氷の微笑』や『トータル・リコール』などで知られるシャロン・ストーンは、「多くの人は俳優が集中している時に多くを得ようとするし、そうされた側は怒ってかみつきたくなるけれど、そうしたら批判される」と、俳優として働くことの苦労について、米トーク番組『The Late Show(原題)』で話す。
そして、そんな状況にあった俳優の例としてクリスチャンをあげたシャロンは、『ターミネーター』という名前は出さなかったものの、一大騒動となったクリスチャンのブチギレ事件について擁護した。
「自分については言わないけれど、素晴らしい俳優たちにそれが起こっているのは明らかでしょう。例えばクリスチャン・ベール。彼はジョージ・ブッシュを演じても、拒食症の人物を演じても、強迫性神経症のブローカーを演じても、完璧にその人になる。まったく異なる人物に成りかわる。
人々は、彼が別の人物に完璧に変身しようとしている時に、彼に近づく。すると彼は『近寄るな!』と反応し、そして人々は彼が自分たちに協力的でないことを批判する。私的には、それは少し、なんというか、人々が少し大人になるべきなのかなと思う」
集中している時に邪魔されるのは、誰でもあっても嫌なもの。とくに、役に入り込むカメレオン俳優として知られるクリスチャンの才能を評価するシャロンは、彼が集中している時に遮れば、彼が怒るのも仕方ないと感じたよう。
ちなみに、音声が流出した後にラジオ番組に出演したクリスチャンは、直謝り。また、マックG監督も、クリスチャンとシェーンは元々仲が良いことを強調し、クリスチャンを擁護していた。(フロントロウ編集部)