チカが音楽活動の引退を撤回するも、自殺未遂で命を落とす寸前だったことを告白

メンタルヘルスの不調を理由に引退を示唆していたチカ

　米現地時間4月10日、今年のグラミー賞で主要部門の1つである最優秀新人賞にノミネートされていたチカ（CHIKA）が、「メンタルヘルスへの負担」を理由に、音楽活動を引退することを示唆。

　チカはツイッターに発表した声明で、「私は今日、業界における精神的な負荷が、容易には立ち直れない程になったことを理由に、引退を考えているということをシェアしました。私はチームに伝え、セラピストにも伝え、友人にも伝え、知り合いにも伝え、今日は、ツイッターでもシェアしました」と、メンタルヘルスへの負荷を理由に、引退する考えを発表。

　さらに、一部から寄せられた心ないコメントを批判した上で、「私は辞めます。もしこれで改善しなければ、もう一度トライします。もうどうでもいいです。せいぜい楽しんでください。私は好きになれませんでした」と、フォロワーたち別れを告げた。

ケラーニやカーディ・Bからサポートの声

　3月12日に最新EP『ONCE UPON A TIME（ワンス・アポン・ア・タイム）』をリリースしたばかりだったチカの突然の引退と見られる表明に、音楽業界には衝撃が走ることとなり、ケラーニが「電話して」とラブコールを送るなど、多くのファンやセレブから励ましのメッセージが届くことに。

　カーディ・Bもチカにエールを送った1人で、カーディは「私は今でも、『もう私が辞めて、弱い私を笑ってもらう？ それとも、私が勝利を収めて、そいつらを怒らせる？』って考えるよ」と、自身も辞める選択肢が頭をよぎることがあると明かした上で、「あなたはその才能でグラミーにノミネートされたでしょ！ 私を信じてほしい。あなたを見ている人たちはいるし、応援している人たちもいる。（邪魔する人たちは）ブロックして、自分自身のマーケットを突き進んで行くの！ 人生を変えるには、たった1曲で良いのだから」とチカに激励のメッセージを送った。

チカが引退を撤回

　引退を示唆するメッセージ発表した後で、メンタルヘルスが心配されていたなか、チカが米現地時間4月18日に久しぶりにツイッターを更新。「私は生きてるよ。大丈夫。気にかけて連絡をくれたみんなには感謝してる。今週は凄まじい週だった」とファンに報告した上で、「私は辞めないことにする。この何日かを耐え凌いだ今、今後はどんなものが相手でも止まらないし、このゲットーな地球からもう少しで自分がいなくなるところだったなんて状況には二度とさせない」とツイートして、引退発言を撤回することを表明した。

　続けて、「連絡をくれたカーディには感謝してる。あなた自身が実際の深刻さを知らない中において、親切にしてくれてありがとう。あなたはいつだって私に愛を示してくれるけど、それを当たり前だと思ったことはないよ。あなたには感謝してる」と、サポートを示してくれたカーディへの感謝を綴ったチカ。

　続くツイートで、チカは「しばらくはソーシャルメディアから離れることにする。それが沈黙を意味するにせよ、誰かに代わりに投稿してもらうことを意味するにせよね。私には価値があって、乱されてしまうなんてもったいないくらい。ここから離れようとしたことでようやく、インターネットには価値がないということに気がついたよ」と、しばらくはソーシャルメディアから離れることを宣言。

自殺する寸前だったことを告白

　その後、チカはさらに長文の声明をツイートして、そのなかで、引退を表明したとされた日に自殺も試みたことを告白している。チカによれば、引退が報じられた日に投稿した声明は「引退についてではなくて、人生を終わらせることについてだった」といい、自ら人生を終わらせようとしていたことを明かした。

　チカは「誰が電話してくれたのかは分からないけど、救急隊がドアを壊して駆けつけてくれて、命を救ってくれた。あの晩、私を見守ってくれていた人には感謝してる」と続けて綴り、自殺を試みた日に誰かが救急隊を呼んでくれていなければ、命を落とす寸前だったことも示唆した。

　「私に言えるのは、誰かが『大丈夫じゃない』と言っている時には、もっと耳を傾けなければいけないということ」とチカは声明で綴っている。「私たちはもっと、自分たちの言葉に注意しなくてはいけないの。お互いを人間として扱う必要がある。些細な口論はインターネット文化の一部だけど、人生における最もショッキングな1週間に追い込まれた私に起きたことは、どんな人に対しても起きてはいけないこと」。

　続けて、チカはソーシャルメディアと距離を置くことに決めた理由について、オンラインでの嫌がらせのためというよりは、「一連のことを乗り越え、残された喜びを守るため」の期間だと記した上で、「私は大丈夫だし、これからも大丈夫。約束するよ」とファンに誓った。

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（フロントロウ編集部）