『セックス・アンド・ザ・シティ』続編にサマンサは登場しない
ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(以下『SATC』)のリブート版にして続編となるHBO Maxの新ミニシリーズ『And Just Like That…(アンド・ジャスト・ライク・ザット/原題)』に、1990年代後半から2000年代にかけて米HBOで放送されたオリジナルドラマとその後に公開された映画2作でキム・キャトラルが演じた人気メインキャラクターの1人であるサマンサが登場しないという、ファンにとっては残念極まりないニュースは制作決定の段階からフロントロウでもお伝えしてきた。
計10話から成るミニシリーズである『And Just Like That…』では、エグゼクティブプロデューサーも兼任するサラ・ジェシカパーカーが演じる主人公のキャリーとシンシア・ニクソン演じるミランダ、クリスティン・デイヴィス演じるシャーロットが、これまでと同じくニューヨークを舞台に、30代よりもさらに複雑な50代における友情や日常を生き抜く様子が描かれる。
HBOのチーフコンテンツオフィサーのケイシー・ブロイは、以前、サマンサの不在について「現実と同じように、人生において人は現れては去っていく。友情が薄れたり、新しい友情が始まったりする。だから、それ(サマンサの不在)は人生のステージを実際に表しているように思えます…。彼らはニューヨークに暮らす50代の女性の物語を正直に伝えようとしているのです」「30歳の時の友達は、50歳の時にはいないかもしれません」と英TVLineにコメント。続編では、キャリー、ミランダ、シャーロットの3人とサマンサとの友情が失われ、疎遠になってしまったという筋書きとなると示唆していた。
友だちの輪に3人の非白人キャラが加わる
「サマンサがいないSATCなんて…」と落胆し、なかなか割り切ることができないファンが後を絶たないなか、『And Just Like That...』では、サマンサが抜けてぽっかりと空いてしまった穴を埋めるかのごとく、キャリーたちの友だちの輪に新たな3人の友人たちが加わるという展開が計画されていることが明らかになった。
TVLineによると、これら3人はいずれも非白人のキャラクターとなるそう。
『SATC』は以前から有色人種のキャラクターの少なさが問題視されていたが、人種のるつぼであるニューヨークのありのままの姿を映し出すという点でも、続編では白人ではないキャラクターたちを登場させることが重要だとサラをはじめとする制作陣は考えているという。
HBOのブロイ氏は、「白人の脚本家たちが書いた白人のみのキャストで構成された物語を伝えたくはありません。それはニューヨークの本当の姿を反映したものではありませんから。現代のニューヨークをありのまま理解し、表現することを非常に意識しています」とも語っている。
『And Just Like That…』には、キャリーたちの友人として登場するレギュラーキャラクター3人以外にも、あと3人ほど新キャラクターが加わる予定だそう。
同作には、サマンサ役のキムだけでなく、映画2作目でキャリーと結ばれたミスター・ビッグ役のクリス・ノース、ミランダの夫のスティーブを演じたデビッド・エイゲンバーグも出演しないと伝えられている。一方で、ファン人気が最も高いキャリーのロマンス相手として知られるエイダン役のジョン・コーベットは、米Paige Sixとのインタビューで「僕は出演するよ。すごくワクワクしてる」と数エピソードにわたって出演するとコメントしている。
ちなみに、サマンサの不在に関しては、シリーズ初回エピソードの物語のなかで説明されることが予想されている。(フロントロウ編集部)
※スティーブ・エイゲンバーグが演じたスティーブをサマンサの夫役と記載しておりましたが、正しくは「ミランダの夫」のため修正しました。