Mサイズだからといって油断は禁物
今年1月、米学術誌Heartに掲載された「揚げ物と心臓の健康との関係」を調査した17件の研究をまとめたメタ分析によると、1週間にハーフカップ(※計量カップ半分の量)または約113グラムの揚げ物を食べると、心臓発作と脳卒中のリスクが3%、心臓病のリスクが2%、そして心不全のリスクが12%増加するそうで、米Insiderはわかりやすい例として、マクドナルドのMサイズのポテトを挙げた。
Lサイズではなく、Mサイズのポテトを週1で食べるくらいなら大丈夫じゃない?と甘く見ている人もいるかもしれないが、1週間に1回摂取するごとにリスクが上昇していくそうで、週に最も揚げ物を食べる人は、最も食べない人に比べて心不全のリスクが37%高く、主要な心血管イベントのリスクは28%、心臓病のリスクも22%上昇するという結果になったという
ただし、揚げ物を食べることが心臓病の直接的な原因となるかどうかは、さらなる研究が必要だということで、国際食品情報評議会のサイエンス・コミュニケーション・ディレクターであるメーガン・マイヤー博士は、「この研究では、心血管疾患と揚げ物の間に関連性があると判断されましたが、これらの知見は直接的な関連性を確立することはできません」と、Insiderに声明を出している。
とはいえ、過去にはフライドポテトやポテトチップスを週に2回以上食べている人は、早死にするリスクが高くなるという研究結果が米臨床栄養学会誌に掲載されたこともあったので、くれぐれも食べ過ぎには注意する必要がありそう。
ハーバード大の教授は「ポテトは6本まで」と提言
ちなみに、以前、米ハーバード大学公衆衛生大学院のエリック・リム教授が発表した「1度に食べてもいいフライドポテトの本数」が、フライドポテトを愛してやまないアメリカ人たちをザワつかせたこともある。
アメリカにはマクドナルドをはじめとする数多くのファストフードチェーン店が存在し、そのほとんどでフライドポテトが販売されているが、リム教授は、米New York Timesでフライドポテトは人間の健康を脅かす「デンプン爆弾」とばっさり。アメリカの農務省は、1度に摂取するフライドポテトは「約12〜15本(計140キロカロリー)が好ましい」としているが、リム教授はそれよりさらに残酷な真実を突きつけた。
その数、なんとたったの6本。
「え、6本?本当に6本?6本なんてひと口で食べれちゃう…」と思った方には残念なお知らせだが、人の体を知り尽くした栄養学のエキスパートであるリム教授は「自分でフライドポテトを頼んでおいて、4分の3を残す人なんてほとんどいないと思います。しかし、食事のつけ合わせとして好ましいのは、サラダとフライドポテト6本です」と言い切っている。(フロントロウ編集部)