『セックス・アンド・ザ・シティ』続編に登場する新キャラクターが発表
1990年代後半から2000年代にかけて米HBOで放送されたドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(以下『SATC』)と、続編映画2作のその後を描くHBO Maxの新ミニシリーズ『And Just Like That...(アンド・ジャスト・ライク・ザット/原題)』。2022年の上半期中の配信を予定している同作は、これまでの『SATC』シリーズに不足していると指摘されてきた多様性や包括性をより意識した作品となると念押しされている。
『And Just Like That...』には、キム・キャトラルが演じたメインキャラクターの1人であるサマンサが登場しない代わりに、50代を迎えたサラ・ジェシカパーカー演じる主人公のキャリー、シンシア・ニクソン演じるミランダ、クリスティン・デイヴィス演じるシャーロットの友だちの輪に非白人のキャラが3人加わることが、HBOのチーフコンテンツオフィサーのケイシー・ブロイの口から明かされているが、そのうちの1人とみられる新キャラクターのキャスティングが発表された。
非白人、ノンバイナリー、クィアの「チェ・ディアス」
HBO Maxは、ドラマ『グレイズ・アナトミー』のカリー・トーレス医師役やドラマ『マダム・セクレタリー』への出演で知られるメキシコ出身の俳優サラ・ラミレスが“チェ・ディアス(Che Diaz)”というキャラクターに配役されたことを発表。
サラが演じるチェは、「ノンバイナリーでクィアのスタンダップコメディアンで、サラ演じるキャリーが頻繁に出演する人気ポッドキャストの司会を務めている」という設定だそう。
「ノンバイナリー(non-binary)」とは男性や女性どちらにも分類・限定されないジェンダーのこと。男性と女性の両方を感じる、そのどちらでもないなど、その表現はさまざまで”第3のジェンダー”と呼ばれることもある。
昨今、ノンバイナリーを自認する人々の間ではプロナウン(代名詞)に「they/them」を使用するケースが増えているが、自身も2020年にノンバイナリーだと公表したサラが演じるチェも「they/them」というプロナウンを使用するという。
HBO Maxのプレスリリースによると、チェは「寛大なハートと大きな存在感、素晴らしいユーモアの持ち主で、ジェンダーロール(ジェンダーによって割り当てられる社会的役割)に関して先進的で思いやりにあふれた視点を持っている人物」だそう。
ブロードウェイの舞台出身で、2005年にはミュージカル『スパマロット』でトニー賞を受賞したこともある実力派のサラを『SATC』続編の新キャストに迎えられることについて、『And Just Like That...』のエグゼクティブプロデューサーを務めるマイケル・パトリックは、「サラはコメディとヒューマンドラマの両方に精通している唯一無二の才能です。サラとともに、新しいキャラクターを創り上げられることにワクワクしています」とコメントしている。
キャスティング発表後、サラは早速自身のインスタグラムに『And Just Like That..』の台本の写真を投稿していた。
『And Just Like That…』には、キャリーたちの友人として登場するレギュラーキャラクター3人以外にも、あと3人ほど新キャラクターが加わる予定。『SATC』のオリジナルキャラクターたちの登場の有無にくわえて、サラが演じるチェ以外の新キャラに関する続報にも注目! (フロントロウ編集部)