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映画『スタンド・バイ・ミー』でゴーディーを演じたウィル・ウィトンは、本当に家族から虐待を受けていた。(フロントロウ編集部)

苦い青春の物語『スタンド・バイ・ミー』

 『スタンド・バイ・ミー』は、スティーヴン・キングの同名小説が原作の青春映画。映画『ジョーカー』で主演を務めたホアキン・フェニックスの兄で、1993年に逝去した故リヴァー・フェニックスや、ドラマ『ネメシス/S.T.X』のウィル・ウィトンなどが出演した。

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 本作は、「ホラーの帝王」と呼ばれるほどホラー作品を得意とするスティーヴン・キングの非ホラー作品で、現在では映画『スタンド・バイ・ミー』は、青春映画の傑作として高い評価を受けている。

 1950年代末、オレゴン州の小さな町、キャッスルロックに住む4人の少年たちが、好奇心から線路づたいに“死体探し”の旅に出るという、ひと夏の体験を描いた本作。決して風紀が良いとは言えないものの、苦い青春を感じさせるストーリーに、多くのファンが心打たれた。

 そんな本作でゴーディーを演じるウィル・ウィトン。実は彼は、同作に出演した幼少期に、実の家族に虐待を受けていた。

ウィル・ウィトン、虐待の過去を明かす

 ウィルが演じたゴーディーは、映画の中で兄を事故で亡くしたことや、内向的な性格が影響で、両親に冷遇されていた。

 しかし、ゴーディーを演じるウィル自身も虐待を受けていたと、米Yahoo!のインタビューで告白した。

画像1: ウィル・ウィトン、虐待の過去を明かす

 ウィルは、「子供の頃は役者になりたいとは思っていませんでした。両親に無理強いされ、(俳優活動をする)母ににやらされたんです」と、当時を振り返り、続けて「母は私を母の事務所に行かせて、子供向けのエージェントに『ママがやっていることをやりたい』と言うように指導しました。父からの精神的な虐待、操り、母から利用されるなどの経験を通して、私は本当にそのような状態になってしまったのです」と語った。

 つまり、ウィルは最初は役者になりたくないと思っていたけれど、両親からの精神的な虐待によって、「役者になりたい」と思い込むように抑圧を受けていたということ。

 彼はさらに、「ゴーディーの経験は私の経験と非常によく似ているので、私はゴーディーを演じるのにぴったりだった。二人とも(自分もゴーディーも)家の中では目に見えない存在です。二人とも、優秀な兄を持っています。二人とも、家族の中でスケープゴートにされていました」と自分とゴーディーをを比較。

画像2: ウィル・ウィトン、虐待の過去を明かす

 そして、「だから、今『スタンド・バイ・ミー』を見ると、信じられないほどの悲しみが目に浮かぶのを無視できない。そして、その悲しみや孤独が、ゴーディーに命を吹き込むために必要なものを私に与えてくれたという現実を無視することはできませんし、ロブ・ライナー(監督)もそれを分かっていたと思います」と、今でも当時のことに心を痛めていることを明かした。(フロントロウ編集部)

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