巨匠スティーヴン・スピルバーグ
スティーヴン・スピルバーグは、アドベンチャー映画『ジュラシック・パーク』シリーズや戦争映画『シンドラーのリスト』など、多岐にわたるジャンルで素晴らしい作品を生み出してきた映画監督。現在74歳のスピルバーグ監督は、現在も映画界の第一線で活躍しており、2021年には、新作映画『ウエスト・サイド・ストーリー』が公開されることも決定している。
多くのファンに愛されているスピルバーグ監督だが、実はかつて人気スパイ映画『007』シリーズの監督を務めたかったものの、2度も断られてしまっていたことを2016年の英BBCのインタビューで明かしていた。
スティーヴン・スピルバーグ監督、『007』を断られた思い出
スピルバーグ監督は1975年、映画『ジョーズ』がヒットするとすぐに、『007』シリーズのプロデューサーを務めるアルバート・R・ブロッコリに連絡し、『007』シリーズの監督をさせて欲しいと頼んだそう。しかしその際は、“(監督として)十分な経験がない”と言われ、断られてしまった。
その後スピルバーグ監督は、1977年に『未知との遭遇』がヒットした後、再びアルバート・R・ブロッコリにアタック。しかし、また答えはNOだった。
なぜなら、当時スピルバーグ監督の映画は予算を超えるともっぱらの評判で、『未知との遭遇』の次に製作した映画『1941』は、大赤字となってしまっていた。対する『007』シリーズは、ロジャー・ムーアというビッグな俳優が主演を務めている、大人気シリーズ。予算内、期限内で映画を作れない可能性がある映画制作者を雇うのは、かなりリスクが高かった。
2度も断られてしまったスピルバーグ監督は、『スター・ウォーズ』シリーズで知られるジョージ・ルーカスと共に『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』を制作。『007』シリーズで監督を務めることは叶わなかったが、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』はのちに『インディ・ジョーンズ』シリーズとして、世界中のファンに愛される作品となった。(フロントロウ編集部)