ハッピーセットに関する疑問がひとつ解消
ハッピーミールの名で親しまれるアメリカのマクドナルドのハッピーセットには、カットりんごが入っているのだが、時間が経っても変色しないことに「何か悪いものが入ってるのでは?」と不安を口にする人も少なくない。
ご存じの方も多いと思うが、切ったりんごをすぐ食べずに放置しておくと茶色くなったり、ぬるぬるしたりすることがある。切ったりんごが茶色くなるのは、空気中の酸素に反応して急速に酸化するためであり、見た目だけでなく食感や味、香り、さらに栄養価までもが変化すると言われている。
しかし、マクドナルドのカットりんごはいつまでたっても変色することはない。ということは、やはり何かしら手が加えられている可能性が高い。米Spoon Universityが実験を行なった結果、開封したカットりんごは茶色く変色し始めるまでに1週間、腐り始めるまでに丸10日かかったという。未開封のカットりんごにいたっては、膨張しただけで、変色することはなかったという。
家庭だと塩水や砂糖水、レモン汁、または蜂蜜に浸すといった方法で酸化を防ぐ場合もあるが、マクドナルドがりんごの酸化を防ぐために使っているのはこの4つのうちのどれでもない。では、一体どのような方法でりんごの酸化を防いでいるのか?
その答えはマクドナルドのホームページにある成分表にあった。成分表を見ると、マクドナルドのハッピーセットに入っているカットりんごが茶色くならないのは“魔法”ではなく、アスコルビン酸カルシウムのおかげだということがわかる。マクドナルドによると、アスコルビン酸カルシウムはカルシウムとビタミンCの混合物で、果物を保存するのに役立つという。
安全性を心配する人もいるかもしれないが、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、アスコルビン酸カルシウムを安全な化学保存料として認めており、米Forbesによると、切った果物を水洗いする際に使用すると、約21日間にわたって新鮮さを保つことができるそう。(フロントロウ編集部)