320kmの移動の“理由”がキツい
イギリスに住む1組のカップルが、約320kmをかけてマクドナルドを食べに行くハメになるという出来事があった。
バーミンガム郊外のアーディントンに住むローラとジェームズは、6月19日に、マンチェスター空港へ向かっていた。2人が空港に向かっている理由は、ポルトガルマデイラ諸島への旅。
しかし、コロナ禍においての旅行は少しシステムが複雑。イギリスは各国を「レッドリスト」「アンバーリスト」「グリーンリスト」の3つの分類に分けており、それぞれのリストによってイギリス入国時に課される対策が異なる。2人が旅行を予約した時には目的地のポルトガルはグリーンリストに入っていたが、その後アンバーリストに。
アンバーリストの国から帰国した際には、10日間の自主隔離が必要となる。そのため2人の元には、6月7日に旅行代理店のTUIから連絡があり、日付を変えることも可能だが、当初の予約は今も有効だと説明されたという。2人は、予定どおりマデイラ諸島へ向かうことにした。
2020年の夏にペルーへの旅行を計画していたローラとジェームズだが、もちろんその旅行はキャンセルに。久しぶりの旅行に胸を高鳴らせていた2人を、悪夢が襲った。
なんと、マンチェスター空港についた2人は、「あなたたちのフライトはリストにありません」と言われてしまう。そこで2人がTUIに連絡したところ、マンチェスターからのフライトはキャンセルになったという報告が。
ローラが英Birmingham Liveに話したところによると、TUIはジェームズに連絡したと伝えてきたそう。しかしローラは、彼の電話には着信はなかったと言い、少なくとも連絡が取れなかったら再び連絡するべきだと話す。「マンチェスターまで行って、私たちが得たのはマクドナルド」。そんな怒りを口にするローラとジェームズのこの日の行き帰りでかかった移動距離は、約320km。
2人の飛行機代は返金されたものの、PCRテストの代金に約1万4,000円、旅行期間中の1週間に車を停めておく予定だった駐車場代金、320kmの移動で使われた車のガソリンなど、失ったものは大きい。
コロナ禍の後には、世界規模の旅行ブームが来ることが予想される。しかし当面の間は、旅行代理店や航空会社、ホテルなどの営業について、ウェブサイトなどで随時確認は必須となりそう。
(フロントロウ編集部)