エド・シーラン、テイラー・スウィフトに的外れなアドバイス
2019年12月以降、活動休止期間に入っていたシンガーソングライターのエド・シーランが、約2年ぶりとなるカムバックシングル「バッド・ハビッツ(Bad Habits)」をリリース。しっとりとしたバラードを得意とするエドのこれまでの作品とは一線を画すポップでキャッチ―な同楽曲は、トレードマークの赤毛をブロンドに染めてヴァンパイアを演じたユニークなミュージックビデオも話題となり、リリースからほんの数時間で米iTunesの1位に躍り出るなどスマッシュヒットの兆しを見せている。
「バッド・ハビッツ」は、エドが2021年内にリリースを控える4作目のスタジオアルバムからの第1弾シングル。ET Canadaとのインタビューで語ったところによると、エドは当初、この曲をアルバムに収録するつもりはなかったものの、妻のチェリー・シーボーンの“鶴の一声”でファースト・シングルに決まったそう。
コロナ禍でなかなか他人に会えないということもあり、「バッド・ハビッツ」や次のアルバムの収録曲に関しては、チェリーにまず聴いてもらい、意見を参考にしたというエドだが、過去には親友であるテイラー・スウィフトに意見を求めたことも。
逆にテイラーもエドの感想を頼りにしていて、2人は会う度に新曲を聴かせ合っていたそう。しかし、エドはテイラーが以前リリースしたヒット曲に関して、まったく的外れなアドバイスをしてしまったことがあるという。
あの曲よりあの曲のほうが「売れる!」と思っていた
カナダのラジオ番組『100.5 Fresh Radio』のリモートインタビューの中で、今でも「テイラーとは会うたびにおたがいの曲を聞かせ合ってるよ。お墨つきをもらうとか、そういうんじゃなくて、『これ、どう思う? 』みたいな感じで」と明かしたエド。
続けて「でも、テイラーが『ブランク・スペース』と『バッド・ブラッド』を聞かせてくれて、『どっちを先にリリースするべきだと思う? 』って聞かれたとき、僕は『断然、バッド・ブラッドでしょ! これはスマッシュ・ヒットになる』と答えた。フタを開けてみたら、『ブランク・スペース』は当時のテイラーにとって最大のヒット曲になったわけで…僕は完全に間違っていたよね」と苦笑いしながら語った。
「ブランク・スペース(Blank Space)」はテイラーが2014年にリリースしたアルバム『1989』からのセカンドシングルとしてリリースされた曲で、エドが推した「バッド・ブラッド」はサードシングル。結局、テイラーはエドの意見には従わず、「ブランク・スペース」を先にリリースしたわけだが、同楽曲はビルボード・シングルチャートで7週連続1位を獲得。920万枚相当のセールスを記録して、2015年を代表するヒット曲となった。
一方の「バッド・ブラッド」も、決して成績が悪かったわけではなく、ビルボード・シングルチャートで2週連続1位を獲得し、セレーナ・ゴメスやジジ・ハディッド、ゼンデイヤやカーラ・デルヴィーニュといった“テイラー軍団”のセレブたちが総出演したミュージックビデオも話題に。その年のMTVビデオ・ミュージック・アワードで計8部門にノミネートし、年間最優秀ビデオ賞を受賞した。
自分のヒット曲も… 嬉しい誤算
じつは、エドが“読み”を外してしまったのはテイラーの楽曲だけでなく、自身の最大のヒット曲「シェイプ・オブ・ユー(Shape of You)」は、2017年にリリースしたサードアルバム『÷(ディバイド)』に収録するつもりはまったくなかったものの、結果としてアルバムの売り上げに大きく貢献することに。
エドは「どんな曲が売れるかは、わからないよね…」と、もはや開き直りながら、「ヒットを生み出すのは、曲を聴いた人たちだからさ」とアーティストやレーベルがヒットを仕掛けるのではなく、良い曲は人々の力によって広がっていくと考察を語った。
ちなみに、テイラーはSNSを通じてエドの新曲「バッド・ハビッツ」を絶賛。「エドの新曲が出たよ。頭から離れない!それにミュージックビデオも最高!!」などとツイートしている。(フロントロウ編集部)