『ウォーキング・デッド』スピンオフの『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』では、ウォーカーが一切出ないエピソードが制作されていたという。(フロントロウ編集部)

 ※この記事には、『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』シーズン6第9話のネタバレが含まれます。

ゾンビドラマでゾンビが出ない幻回

 2010年に始まったオリジナルシリーズ『ウォーキング・デッド』のスピンオフドラマであり、スピンオフといえどすでにシーズン6までが放送されている『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』。シーズン7の制作も進められており、さらにシーズン7が最終章“ではない”こともショーランナーの口から明かされている。

 そんな『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』も、『ウォーキング・デッド』も、ウォーカーと呼ばれるゾンビが多く存在する世界が舞台。ウォーカーの存在はシリーズの基本的な部分だが、一方で物語の見どころは生き残った人間たちの間で繰り広げられるヒューマンドラマも大きい。

 そんなことから、なんと、『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』ではウォーカーが1人も登場しない幻の回が制作されてしまっていた! それは、シーズン6の第9話。

画像: ゾンビドラマでゾンビが出ない幻回

『FearTWD』シーズン6のあの回と言えば…

 『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』のショーランナーであるイアン・ゴールドバーグが、TwitchのTWDUniverseで話したところによると、それは意図的なものではなく、なんとも自然に完成してしまったそう。

 「このシーズンの脚本に取りかかった時、ウォーカーというのは大きな存在だった。しかしそれを進めるなかで、(シーズン6の第9話には)登場させていないことに気がついた。私たちはバージニアとモーガンの人間関係や、最終段階の人々の戦いや争い、そしてバージニアの最後に目がいっていたからだと思うけど、映像を見て、『わあ。このエピソードにはウォーカーが1人もいない』ってなったよ」

 シーズン6の第9話ではバージニアやモーガン、ビクターやジュンなど、数多くのキャラクターたちが色濃い存在感を見せ、物語も大きく展開した。

 正直、ウォーカーが出てこないままだったとしても、不満に思う視聴者は少なかったと予想できるが、イアンは「(ウォーカーが登場しないことは)私たちを困らせるということはあまりなかったけど、でも、『ちょっとウォーカーが出てきたら良いかもね』と思った」という。

 そしてシーズン6の撮影は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受けたため、撮影スケジュールに変更が出ることに。それによって逆に、第9話に後からウォーカーを加えることになったそうで、「いずれにせよ追加で撮影があったから、1人のウォーカーを入れることにしたんだ」とのこと。

 ゾンビドラマにゾンビが出ないというのは、よく考えるとなかなかな展開。しかしウォーカーなしでも視聴者を興奮させる展開を見せるのが、シリーズの魅力とも言える。とはいえ、今後の『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』では、シーズン6の“あの最後の展開”の影響で新種とも言えるウォーカーが登場する。シーズン7では人間たちのドラマにも、ウォーカーの存在にも注目。

(フロントロウ編集部)

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