ドウェイン・ジョンソン、ヴィン・ディーゼルの“言い分”に呆れ笑い
2016年夏に発覚した、映画『ワイルド・スピード』(以下『ワイスピ』)シリーズで主人公のドミニク・トレットを演じる俳優のヴィン・ディーゼルと元アメリカ外交保安部(DSS)の捜査官ルーク・ホブスを演じる俳優のドウェイン・ジョンソンの確執。
シリーズ8作目『ワイルド・スピード ICE BREAK』の撮影中、プロデューサーでもあるヴィンのやり方に不満を抑えきれなくなったドウェインが、自身のSNSを通じて「(同作を観た時に)俺が演技じゃなくてマジギレしているように見えるシーンがあったら、それ、マジだからな」と怒りを露わにしたことが発端だった。
2019年公開のスピンオフ作品『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』でジェイソン・ステイサムとダブル主演を務めたドウェインだが、シリーズ9作目の『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』には出演せず。今後制作されるシリーズ最終章の10作目と11作目への出演の有無にも注目が集まっている。
ヴィンとドウェインの関係はいまだ修復には至っていないと思われているが、6月に応じた米Men's Healthのインタビューで、ヴィンが自身のドウェインに対する態度や行動を説明。ドウェインが役に入れるよう“愛のムチ”を行使して誘導したつもりだったとこう語った。
「ホブスというキャラクターを体現するのは大変だったと思う。当時の俺のアプローチは、パフォーマンスを必要なレベルまで上げるために、愛のムチをもって支援するというものだった。プロデューサーとして、映画を見た観客の人たちに、元プロレスラーで知られるドウェイン・ジョンソンが演じるキャラクターを“ドウェインとは別人”だと思わせなければならなかったんだ。ホブスはみんなにまるでレンガで殴られたような衝撃をいくつも与えた。それは俺が最も誇りに思っていることで、俺の美学でもある。そのためにたくさんの労力を要した。目指す地点に到達するために、時に厳しい態度で接する必要もあったのは事実だ。俺は自分がプロデュースする作品で最高のパフォーマンスを発揮するためなら、どんなことでもやる」
あくまでもプロデューサーの立場から自分が適切だと思った事をしたまでだと強調したヴィンだが、ドウェインはこの言い分にまったく納得がいっていないよう。
自身が主演するディズニー映画『ジャングル・クルーズ』のプロモーションで米The Hollywood Reporterのインタビューに応じたドウェインは、ヴィンの“愛のムチ”発言について話題を振られると、「笑ったね。大声で笑ったよ。あの発言には、みんな笑っちゃったんじゃないかな。それだけは言っておく」とコメント。ヴィンの説明は的外れで、思わず呆れ笑いをしてしまったと示唆した。
シリーズ最終章への出演は絶望的?
さらに、ドウェインは「みんなには幸運を祈ると伝えた。『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』に関しても、10作目と11作目に関しても、俺なしで制作される残りの『ワイスピ』作品にすべてにおいてね」ともコメント。自身はスピンオフを除く9作目以降の『ワイスピ』作品には出演するつもりがないことを匂わせた。
このドウェインの口ぶりを隣で聞いていた『ジャングル・クルーズ』共演者のエミリー・ブラントは、ドウェインからヴィンから受けた仕打ちについて聞いているのか「彼がいてよかったね。(“愛のムチ”を使って)あなたを導いてくれてよかったじゃない」とヴィンへの皮肉で援護。ドウェインはこれに苦笑いを浮かべていたという。
20年を超える歴史を持つ『ワイスピ』シリーズの集大成となる11作目には、ファンにとっておなじみの面々が全員集合するという演出が用意されていると報じられている。ヴィンに対して明らかにわだかまりを抱いているドウェインが“ワイスピファミリー”に復帰する可能性はあるのか? 制作開始までに雪解けを迎えることを祈るしかない。(フロントロウ編集部)
※記事内の誤植を修正しました。