ペン・バッジリーが名声との向き合い方について語る
2007年から2012年まで6シーズンにわたって放送されたドラマ『ゴシップガール』といえば、ここ日本でも高い人気を集め、ブレイク・ライブリーやレイトン・ミースターなど、数多くのスターが誕生することとなった大人気ドラマだが、Netflixオリジナルシリーズ『YOU ー君がすべてー』の主演などで知られるペン・バッジリーもまた、『ゴシップガール』から巣立った俳優の1人。
メイン・キャラクターの1人であるダン・ハンフリーを演じて全6シーズンに出演し、他の共演者たちと並んで多くのファンを獲得したペンだったが、同作が世界的に人気を集めた作品となった故に、元出演者としての責任も感じるになったそう。今回、ペンはポッドキャスト『Baha'i Blogcast with Rainn Wilson』に出演して、自身の名声を有意義に利用することの責任について語った。
ペンによれば、彼が特に重要視していたのがソーシャルメディアの使い方だといい、ツイッターで約38万人の、インスタグラムでは約350万人のユーザーにフォローされているペンは番組のなかで次のように語っている。「今は数十万人のフォロワーがいるんだけどさ。というのも、ソーシャル・メディアに参加したのが遅かったからね。もし『ゴシップガール』の放送中に参加していたとしたら、数百万人どころじゃない人たちにフォローされていたんじゃないかな。いずれにせよ、僕としては、こうしたプラットフォームでの活動こそが個人にできる最も有意義な(社会への)貢献方法だと思ったんだ」。
しかしながら、「純粋な意図をもって正直なやり取りをしようと心がけていた」ものの、次第に「いいねやリツイートの数を意識してしまったことで、いっぱいいっぱいになってしまった」のだという。「より良い世界を望む者として、僕にできる最も充実した有意義な貢献方法ではなかったんだ」とペンは語り、多くの人たちにフォローされている者としてSNSで感じた重圧を振り返った。
2年前にはファンイベントでパニックになってしまったとも告白
番組のなかで、ペンは名声へのプレッシャーから実際にパニックに陥ってしまった経験も明かしており、2年前にプレスツアーでフィリピンに行った際、「叫んでいる数千人もの大人たちでいっぱい」になったショッピングモールを訪れた経験を振り返っている。
ペンは当時について、「僕はそのプレスツアーで、パニックに陥ってしまったんだ。不安を抱えるような人間じゃなかったのにさ。つまり、僕にも不安があったということなんだ。僕も人間だということ」とパニックに陥ったことを明かして、それがきっかけとなって自身も不安を抱えることがあることに気がついたと回想している。
「ある程度は公共の目に晒されながら人生の半分を生きることを受け入れていたんだけどね」と現在34歳のペンは語り、次のように続けた。「僕は32歳だった。『ゴシップ・ガール』に出演して、(重圧を)乗り越えたけど、それはまだ存在していたんだ。エレベーターの扉が開いて、その先の光景を見たときに、その時の気持ちから笑うことができなかったんだ。不安になってしまって、それを乗り越えることができなかった」。
一方、現在では自身の役割について楽観視できるようになっているといい、「将来的な社会を考えれば、これは単なる近代化として捉えられるんじゃないかな」とした上で、「今のような形ではセレブリティは存在しなくなると思うんだ」と語り、これまでのようにセレブたちが名声への不安を抱えなくても済む社会になると考えていることを明かした。(フロントロウ編集部)