映画『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督は、ホビットの1人を殺すようにプロデューサーから圧力をかけられていたことが判明。(フロントロウ編集部)

往年の名作『ロード・オブ・ザ・リング』

 映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズは、作家J・R・R・トールキンが1950年代に執筆した小説『指輪物語』を原作としたファンタジー映画。2001年に公開された『ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間』、2002年に公開された『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』、2003年に公開された『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の全3部作。

画像: ©︎NEW LINE CINEMA

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 主人公であるホビット族のフロド・バギンズが「一つの指輪」を破壊する運命を背負い冒険する本作で監督を務めたのは、映画『乙女の祈り』や『ブレインデッド』のピーター・ジャクソン。ジャクソン監督は、小説『指輪物語』の前日譚に当たる『ホビットの冒険』を『ホビットシリーズ』として、3部作の映画も制作した。

 そんなジャクソン監督は、実は制作の際にプロデューサーからとんでもない圧力をかけられていたことが明らかになった。

“ホビットを1人殺せ”という圧力

 その“圧力”とは、ホビットを映画の中で1人殺せ、というもの。本作には、主要な登場人物としてフロドの他にサム、ピピン、メリーという3人のホビットがおり、その中の誰かが死ぬようなストーリーにしろと言われていたという。

画像: ©︎NEW LINE CINEMA/THE SAUL ZAENTZ COMPANY/WINGNUT FILMS / VINET, PIERRE

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 映画の公開から20年目となる2021年7月に行なわれた米IGNのインタビューに参加したメリー役のドミニク・モナハンは、「そうならなくてよかったよ、僕がそうなっていただろうから」と笑った。

 続けて、「間違いなく僕がそう(殺されることに)なっていただろうね。フロドとサムを殺すなんてありえないし、残されるのはメリーとピピンだけ。ピピンはガンダルフとの間に強いストーリーがあるから、殺されないだろう。それ(殺されるの)は間違いなく僕。ピート(・ジャクソン監督)は当然のことながら、『これは偉大な作品であり、原文に忠実でなければならない』と考えていたと思う。だから、彼は自分の考えを貫いた。そうならなかったことに感謝しているよ」とコメント。

 ジャクソン監督は、プロデューサーの圧力にもかかわらず、原作どおりホビットの4人が死なないストーリーを貫いた。もし1人でもホビットが死の運命にとらえられていたら、映画の印象は大きく変わっていたかもしれない。(フロントロウ編集部)

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