テイラー・スウィフトが五輪出場の女性アスリートを激励
シンガーのテイラー・スウィフトが予想外の方法で東京オリンピックに携わった。アメリカでは米NBCが独占放送を行なっているが、テイラーがサプライズ出演したのは、金メダル候補シモーネ・バイルズ選手の途中棄権で揺れる女子体操チームとW杯覇者であるミーガン・ラピノ―選手擁する女子サッカーチームの軌跡を紹介し、激励するTVスポット(※)のナレーション。
※放送におけるコマーシャルメッセージの一種。短期間で様々な層のターゲットに伝達することができるCM方式。
テイラーは自身の楽曲のオフヴォーカルバージョンがBGMに起用された、1~2分間の映像のなかで、女性アスリートたちのこれまでの努力を称えた。
オリンピックに出場するアスリートでなくとも、胸にグッとくるテイラーのメッセージを全訳。
【女子体操米代表チーム】(BGM:「Evermore」)
� | @taylorswift13 narrating a spot about Suni Lee and Jade Carey for the All Around event for Team USA in Gymnastics at the @NBCOlympics with ‘evermore’ playing in the background of the spot. pic.twitter.com/Hf3GTVUgwS
— Taylor Swift Updates� (@swifferupdates) July 29, 2021
「人生には驚かされることがあります。あなたの誇りを傷つけることもあれば、試練を与えることも。そして、あなたに感銘を与えることもあります。彼女たちは、こんなストーリーが待っているとは予想もしていなかったことでしょう。でも、だからといって、スポットライトを浴びる準備ができていなかったわけではありません。彼女たちは、この時のために努力を積み重ねてきました。夢見てきました。彼女たちの居場所はここにあります。だから、東京オリンピックの体操女子個人総合で物語がどんな風に飛躍しても驚かないでください」
同スポットは、7月29日に行なわれた女子体操個人総合の放送の合間に流れたもの。映像では同競技で金メダルを獲得したスニーサ・リー選手と、メンタルヘルスを優先することを理由に団体総合決勝を棄権し、同競技も出場辞退したバイルズ選手に代わって出場したジェイド・キャリー選手がフィーチャーされており、バイルズ選手の出場辞退を受けて、ここ数日中に急遽制作されたことが推測できる。
【女子サッカー米代表チーム】(BGM:「You Need to Calm Down」)
�| @taylorswift13 narrating another spot in support of the US Women's Soccer Team in the #OlympicGames
— Taylor Swift Updates� (@swifferupdates) July 30, 2021
pic.twitter.com/axLjwT4oBR
「勝利とは、ただ”勝つ”ことではありません。勝利とは、自分が誰であるか、どこへ向かうのかを考慮したうえで世界に注目を促すことでもあります。彼女たちは勝利を通じて人々の心を動かすのではありません。勝つために全力で努力をするその姿に人々は心を動かされるのです。すべてを懸けたその瞬間、彼女たちは完全に、絶対的に団結します。思う存分、大声で彼女たちを応援してください。もしできるものなら、彼女たちを疑ってみてください。でも、彼女たちは、私たちの多くにとって、かけがえのない存在であるということを理解してください。サッカーボールが投げ込まれ、試合がスタートする以前からずっと。勝つためにプレーする。もちろん、そうかもしれません。でも、価値を示すためにプレーすることのほうが、もっと重要なのです」
女子サッカー代表チームに所属する選手たちの東京オリンピック舞台裏での和気あいあいとした様子や、ワールドカップを制した後の活躍ぶりにフォーカスした映像に合わせ、「勝つこと」を通じて彼女たちが社会に与える影響の大きさについて、テイラーはまるで自分自身と重ねるかのように説いた。
オリンピックに出場するアスリートたちの中にはテイラーのファンもおり、テイラーの曲を聴いて士気を高めたり、リラックスしたりしている選手も。テイラーの激励メッセージは、きっと彼女たち/彼らの心に届いたはず。(フロントロウ編集部)