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映画『アクアマン』とその続編の制作を手がけるスタッフがメラ役のアンバー・ハードの降板を求める一部のジョニー・デップファンたちからのプレッシャーには屈しないと断言した。(フロントロウ編集部)

『アクアマン』、アンバー・ハードの降板を求める声

 興行収入が10億円を突破し、DCEU(DCエクステンデット・ユニバース)の映画史上モットも成功した作品となった2018年米公開の映画『アクアマン』。メガヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』や今秋公開の映画『DUNE/デューン 砂の惑星』に出演した俳優のジェイソン・モモアがスーパーヒーローのアクアマンことアーサー・カリーを演じる同作は、まもなく続編となる『Aquaman and the Lost Kingdom(原題)』(以下『アクアマン2』)の撮影が開始すると伝えられている。

 同作では、ジェイソン演じるアクアマンとともに海底帝国アトランティスの地上征服を食い止めようと奮闘したヒロインのメラを演じるアンバー・ハードやオーム王役のパトリック・ウィルソン、ネレウス王役のドルフ・ラングレンが続投。

 しかし、アンバーの続投をめぐっては、元夫である俳優のジョニー・デップとの裁判をめぐり、一部の人々の間で降板を望む声が。制作陣に対してアンバーの解雇を求める署名運動まで勃発している。

画像: ©︎DC COMICS/DN ENTERTAINMENT/WARNER BROS / Album/Newscom

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『アクアマン』制作スタッフ、アンバーの続投を決めた理由を明かす

 アンバーの元夫ジョニーは、自身のことをアンバーに対して暴力を振るった「Wife Beater(妻を虐待する者)」と呼んだイギリスの大衆紙TheSunを名誉毀損で起訴。しかし、英裁判所はジョニー側の訴えを棄却した。

 これを受け、ジョニーが出演する映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズの製作・配給元であるワーナー・ブラザースは、ジョニーに“出演を辞退してほしい”と事実上のクビを宣告。ジョニーの身の潔白を信じるファンたちは、ジョニーだけが職を追われるのはフェアではないと、アンバーにも『アクアマン2』を降板するよう署名運動やSNSなどを通じて呼びかけている。

画像: 『アクアマン』制作スタッフ、アンバーの続投を決めた理由を明かす

 これに対し、アンバーは「SNS上の仕組まれたキャンペーンや風評は、現実には何の根拠もないものばかりだし、(キャスティングが)そういったものに左右されることはない。本当のファンが『アクアマン』と『アクアマン2』を実現させてくれた」と反論。降板など絶対にしないと豪語していたが、この裏には『アクアマン』の制作陣からの確固たる後ろ盾があったよう。

 続編のプロデューサーを務めるピーター・サフランは、ジョニーのファンたちから受けたプレッシャーについて米Deadlineとのインタビューで言及し、アンバーをメラ役から外すという考えはまったく無かったと明かした。

 「ファンからのプレッシャーに私たちが屈することは無いと思います。だって、映画のためにベストだと思う事をしなくてはなりませんから。ジェームズ・ワン監督、ジェイソン・モモア主演ときたら、(メラ役)はアンバー・ハードしか考えられません。それしかないんです」。

画像: ©DC COMICS/DN ENTERTAINMENT/WARNER BROS /Album/Newscom

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 プライベートでのスキャンダルはさておき、メラ役にアンバー以上に適任な俳優はいないと言い切ったサフラン氏。さらに「ツイッターで起きていることに気づいていないわけではありませんが、だからといって、それが絶対に正しいことであるとか、彼らの願いに応じなくてはならないというわけではないんです。映画にとって正しいことをしなくてはならない。そういう結論に至りました」と、ジョニーのファンたちからの声はしっかりと耳に届いているものの、作品としての成功を考えると彼らの思い通りにするわけにはいかないと続けた。

 ピーター氏の発言は、ワン監督が『アクアマン2』の制作開始を告知したことをきっかけにSNS上でアンバーの降板や解雇を求める「#JusticeForJohnnyDepp(ジョニー・デップに正義を)」というハッシュタグの使用頻度が再び急上昇したことを受けてのもの。

 ちなみに、ジョニーは『アクアマン』の1作目の制作に際し、アンバーをキャスティングから外すよう、自身の姉でプロデューサーのクリスティ・デンブロウスキーを通じて製作・配給元のワーナー・ブラザースに働きかけたが、聞き入れられなかったと報じられている。

 『アクアマン2』は2022年12月に全米公開予定。少しだけホラー映画の要素を取り入れた作品になるという。(フロントロウ編集部)

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