テイラー・スウィフトの曲を歌い「絶体絶命の危機」を乗り越える
2020年8月、アイルランド西部の都市ゴールウェイから数マイルの港湾地域ファーボの海でパドルボードを楽しんでいた当時23歳のサラ・フィーニーと従姉妹のエレン・グリンは、気がつくと強風に押されて沖へ沖へと流されていた。
15時間におよぶ漂流の末、地元の人々の懸命な捜索により無事に救助されたサラとエレンだが、大声で助けを呼んでも誰にも届かず、海を漂いながら孤独で暗い夜を過ごす間には、このまま生きて家族たちと再会することはできないのではないかと命の危険を感じる瞬間もあったという。
夜を徹して不安や睡魔と戦ったサラとエレンを支えたのは、大好きなテイラー・スウィフトの曲。生還後にサラがThe Irish Timesに語ったところによると、2人はテイラーの曲を口ずさむことやイルカの群れを目撃したことで正気を保ち、希望を持ち続けることができたという。
テイラーが激励の手紙を送る
あわや命を失う可能性もあった事故から約1年が経ち、じつは、この件が報じられた後、テイラーがサラとエレンに宛てて手紙とある贈り物をしていたことが明らかに。
具体的な文面は明かされなかったものの、テイラーは知っている限りの自分の曲を歌って励まし合っていたというサラとエレンの行動にとても感動したと綴っており、Irish Timesによると、海をテーマにした絵画に自身の楽曲の歌詞を添えたものもプレゼントしたという。
サラとエレンの遭難事故のニュースが報じられたのは、おもにアイルランド国内のメディアのみだったが、世界各国のファンがSNSでの拡散に協力したおかげか、きちんとテイラーの耳に届いていたよう。テイラーの曲を頼りに、生きることへの望みを捨てなかったというサラとエレン。彼女たちの物語にはテイラーも大きく心を動かされたに違いない。(フロントロウ編集部)