更年期を快適に過ごすためのテクノロジー「メノテック」に注目が集まるなか、海外では更年期の悩みや経験をオープンに話すセレブが増加中。セレブが赤裸々に語った、それぞれの更年期とは?(フロントロウ編集部)

セレブが明かす更年期の経験

 閉経前後の各5年ほどを指す更年期は、女性ホルモンの1つであるエストロゲンの分泌量が急激に減少してバランスが乱れる影響で、ホットフラッシュや頭痛、不眠、肩こり、だるさ、吐き気、イライラ、息切れ、不安といった心身の不調を感じやすい期間。

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※のぼせやほてり、発汗などが起こる更年期の代表的な症状

 その不調の種類や程度は個人によって大きく異なり、日常生活に支障をきたすほどに重い場合は「更年期障害」と診断される。そんな更年期の不調や悩みは、年齢を重ねることで起こる自然な現象であるにもかかわらず、これまで何かとタブー視される傾向にあったけれど、最近とくに海外では更年期のライフスタイルをサポートする「メノテック」というカテゴリーが盛り上がってきているなど、少しずつオープンに語れる環境へと近づいてきている。

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 そんななか、更年期の悩みや経験、更年期に悩む人へのエールを積極的に声に出しているのが海外セレブたち。セレブが経験した更年期の不調や悩みはそれぞれ異なるけれど、共通して発信しているのが、決して隠すべきものではないというメッセージ。セレブが語った、それぞれの更年期をご紹介。

キム・キャトラル
更年期は恥ずかしいものじゃない

画像: キム・キャトラル 更年期は恥ずかしいものじゃない

 『セックス・アンド・ザ・シティ』のサマンサ役で知られるキム・キャトラルは、更年期に6年以上にわたってホットフラッシュなどの不調に悩まされたそう。

 そんなキムは、「更年期が訪れるのは、人間が生きていくうえでこの上ないほど自然なこと。人間の身体がそのようにつくられている以上、何にも恥ずべきことではないはず」と米Cosmopolitanで話し、更年期についての悩みを抱える人にエールを送った。また、キムは私生活でも更年期に悩む友人に向けて、長く生きている証であることやあなたは1人じゃないということを伝えるようにしているという。

グウィネス・パルトロウ
更年期のイメージを変えたい

画像: グウィネス・パルトロウ 更年期のイメージを変えたい

 ここ数年、更年期について積極的に発信しているのが、マーベル映画『アイアンマン』などで知られるオスカー俳優のグウィネス・パルトロウ。美容やウェルネスに特化したライフスタイルサイト「Goop(グープ)」の運営も手掛けるグウィネスは、更年期をサポートするためのサプリメントも展開している。

 そんなグウィネスは自身の経験について、「更年期に入って、本当に色んな変化を感じるようになった。汗が止まらなくなったり、訳もなく突然怒りがおさまらなくなったりする」と米Goopで紹介。そして更年期がタブー視されている現状に触れて、「更年期を生きる上でのポジティブなお手本になる人が社会に必要だと思う」と話し、更年期のイメージを変えてリブランディングする必要があると語った。

アンジェリーナ・ジョリー
大人になったことが分かって幸せ

画像: アンジェリーナ・ジョリー 大人になったことが分かって幸せ

 人気俳優であり、人道支援活動家としても知られるアンジェリーナ・ジョリーは、2015年に卵巣と卵管を摘出する予防的手術を受けたことで40歳頃に更年期を迎えた。更年期の不調が出始めたその頃アンジェリーナは、「決して私が強いからじゃなく、更年期も人生の一部だと思うし、生きていられるなら正直なにも怖くない」と米TIME誌にコメント。

 さらにその後のインタビューでは、「更年期を迎えて正直とても幸せ。極端にひどい症状が出ていないこともあるけど、自分が成長して大人になって落ち着いたと感じられることが何よりも嬉しい」と豪Daily Telegraphで話し、二度と若い頃に戻りたくないと語った。

エマ・トンプソン
更年期のおかげで寒くない

画像: エマ・トンプソン 更年期のおかげで寒くない

 つらい更年期の不調を冗談交じりに明るく語ったのは、映画『ラブ・アクチュアリー』やディズニー映画『クルエラ』などに出演するエマ・トンプソン。

 2014年に映画『ウォルト・ディズニーの約束』の演技でナショナル・ボード・オブ・レビューの最優秀女優賞を受賞した際のスピーチにてエマは、記録的に低かった当日の気温に触れて「(身体を温めてくれた)更年期障害にありがとうと言いたくなったのは、これが初めて」とコメント。ホットフラッシュのおかげで寒さが和らいでいることを、ジョークを交えて話した。

オプラ・ウィンフリー
心臓病かと思って不安だった

画像: オプラ・ウィンフリー 心臓病かと思って不安だった

 アメリカの大物司会者のオプラ・ウィンフリーは、自身が運営するメディアOprahdailyにて、はじめて更年期だと気づいた頃のことを振り返った。

 48歳から50歳頃までひどい動悸のせいで眠れない日が続いていたというオプラは、重い病気なのではないかと不安になり、心臓系の病院に通っていたものの一向によくならなかったそう。そんなときにふと更年期に関する著書に出会い、ついに自分の不調の原因が分かって安心したという。その後オプラは自分に合う更年期の治療に出会い、驚くほど不調が緩和されたと明かしている。

ジリアン・アンダーソン
更年期をオープンに語れる場が必要

画像: ジリアン・アンダーソン 更年期をオープンに語れる場が必要

 ドラマ『X-ファイル』や『セックス・エデュケーション』の俳優ジリアン・アンダーソンは、更年期に不安や憂鬱といった精神的な不調を経験。ジリアンは、「色んなことのバランスをとることが得意なはずだったのに、急に不安定になってある日突然脳が乗っ取られたみたいだった。とにかく人生が崩壊しそうに感じた」とその壮絶な経験を米Peopleで明かした。

 そんなジリアンは更年期によって社会の問題に気づけたそうで、誰もが安心してオープンに悩みを打ち明けあえる場所が必要だと感じたという。そして最後にジリアンは、「更年期は通過儀礼のように祝われるべきものだと思う。そうでなくてもせめてもっと受け入れられ、認められるようになってほしい」と語った。

 セレブがオープンに語ったそれぞれの更年期。最近では生理の悩みや問題をオープンにする流れが進んでいるなか、同じく更年期についてもオープンに語れる環境がつくられ始めている。(フロントロウ編集部)

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