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LGBTQ+であることをカミングアウトして学校や近所で友達を失った少年。しかし誕生日に、素晴らしい出来事が起こった。(フロントロウ編集部)

学校でカミングアウトして友達を失う

 12歳のブロディは、今年の春にゲイであることを学校や地域の友達にカミングアウト。その結果、ほとんどの友達が遊んでくれなくなってしまったという。

 そして8月末にやってきたのが、ブロディの誕生日。リーはブロディにどんな日を過ごしたいかを聞いたが、どうせ誰もきてくれないからと落ち込んでいたという。そんな息子を見かねた母のリーが頼ったのが、フェイスブック。リーは8月26日にこう書き込んだ。

「みなさんに呼びかけます。

今週の土曜日は、ブロディの12歳の誕生日です。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、彼は今年の春に同性愛者であることをカミングアウトし、それ以来、学校でも近所でも、かなりの数の友人を失ってしまいました。彼と誕生日の話をしていると、友達が2人しかいないため落胆していました。両方とも女の子で、そのうち1人は父親がLGBTQに関わること全てに反対しているためあまり一緒に遊ぶことができず、もう1人とは連絡が取れませんでした。

ブロディは泣きながら、『僕がゲイだと知ったから、もう誰も僕を好きになってくれないし、去年のパンデミックの時みたいに、今年の誕生日は最悪なものになるんだ』と言っていました。

土曜日の午後2時から、屋外でのBBQを計画していますが、みなさんが誕生日のお祝いをしてくれ、かわいい彼をサポートしてくれることに期待しています。応援してくれる人がいるといいなと思っています。私たちは午後4時頃まで、Ranchlands Community Centreの公園にいる予定です。

また、これはブロディへのサプライズでもあります。参加していただける方には事前に感謝します」

誕生日に公園でスターのような待遇を受ける

 そして誕生日当日、ブロディやリーが公園に行くと、見たことがないアイスクリームトラックに大勢の人が並んでいることに少し驚いたそう。しかし2人をさらに驚かせたのが、そこにいた人たちが全員ブロディを待っていたということ!

 リーのフェイスブック投稿はじつは多くの人の目にとまっていたようで、何十人もの人がプレゼントを持って公園に集まっていたのだ。さらにその日来られなかった人がアイスクリームトラックをレンタルしてくれ、ウワサを聞きつけたドラァグクイーンがパフォーマンスのために登場。ブロディのゲームキャラを描きたいというコミックアーティストまでいた。

 パーティーの様子はプロのカメラマンによって無償でカメラに収められ、地元のテレビ局が取材にまで訪れと、ブロディはまるでスターのような扱いを受けることに。

 ブロディは大喜びで、「皆さん、こんなことしてくれて本当にありがとう。今日は人生最高の日です!」と満面の笑みでスピーチを行なったという。

 翌日、母のリーはフェイスブックにこう書き込んだ。「私は今でも皆さんの対応に圧倒されています。私たち家族にとって一生忘れられない日になるでしょう。皆さん、本当にありがとうございました」。

 世の中には自分を受け入れてくれない人もいるが、自分を受け入れてくれる人もいる。そんな重要なメッセージが12歳の少年に伝えられた日だった。(フロントロウ編集部)

 

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