ザ・ウォンテッド、末期の脳腫瘍だったトムの闘病を乗り越え再結成を発表

ザ・ウォンテッドが再結成を発表

　マックス・ジョージ、シヴァ・ケインズウォラン、ジェイ・マクギネス、トム・パーカー、ネイサン・サイクスの5人からなるイギリス出身のボーイズグループであるザ・ウォンテッドが、再結成することを発表した。

　2009年に結成されたザ・ウォンテッドは、デビュー・シングル「All Time Low」でいきなり全英シングル・チャートで1位を獲得すると、同時期に結成されたワン・ダイレクションと共にイギリスのポップ・シーンで活躍。同じく全英1位を獲得したシングル「Glad You Came」などをシーンに送り込んだ彼らは、2014年に惜しまれつつも解散していた。

　今回、ザ・ウォンテッドは英現地時間9月8日に突如としてSNSを更新して、約7年ぶりに再結成することを発表。今年の11月20日にグレイテスト・ヒッツ・アルバムをリリースすることと、英現地時間9月20日にチャリティ・コンサートを行なうことを明らかにした。

末期の脳腫瘍を公表していたトム・パーカー

　英現地時間9月20日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行なわれるチャリティ・コンサートは、メンバーのトム・パーカーによる『Inside My Head』と題されたプロジェクトとして行なわれるといい、彼らの他にも、ワン・ダイレクションのリアム・ペインやベッキー・ヒル、マクフライ、シグリッドらが出演するという。

　フロントロウでも何度かお伝えしてきたが、トムは2020年10月に末期の脳腫瘍を患っていることを公表。その後は治療に専念して、2021年1月には「腫瘍が著しく縮小」したことを報告していた。

　「すごく嬉しいよ。治療以外の何かをもう一度できるのは素敵なことさ」とトムは再結成を発表した記者会見で語っている。「ものすごく悲しい8ヶ月間だった。だからこそ、僕はもう一度笑えるのが嬉しいんだ」。

　また、ジェイによれば再結成の話は数年前から持ち上がっていたといい、次のように語っている。「僕らはここ数年の間、再結成することについて検討を繰り返してきたんだ。でも、全員がそれぞれの時期に異なるプロジェクトに取り組んでいたから、実現しなかった。これはただ、仲間たちと楽しむためのもの。プレッシャーはないよ。ただただ、楽しみだよ」。

　9月20日に行なわれる公演の収益はすべて、がん治療の支援団体であるStand Up To Cancerと、神経系の治療を行なう病院への支援活動を行なっているThe National Brain Appealに寄付されるという。（フロントロウ編集部）