ペンタトニックスが6年ぶりにリリースしたオリジナルアルバム『ラッキー・ワンズ』で歌われているのは、等身大の5人の絆。メンバーのスコット・ホーイングが、デラックス・エディションに収録されている初の日本語オリジナル曲「Midnight In Tokyo」について語った特別インタビューも!(フロントロウ編集部)

『ラッキー・ワンズ』は6年ぶりのオリジナルアルバム

ほら こんなに遠くまで来た僕たち
ここまでの道のりは すべてが想定外だった
僕たちは一文無しの若者だったけれど
どうにか繋がりを保ってきたんだ

 ペンタトニックスがリリースした6年ぶりとなるオリジナルアルバム『ラッキー・ワンズ』のタイトルトラック「The Lucky Ones」で、5人のメンバーたちはこれまでの道のりを振り返っている。

画像1: ペンタトニックス、6年ぶりのオリジナルアルバム『ラッキー・ワンズ』で初めて見せる『5人の絆』【スコットへのインタビューも!】

「これは、僕らがどのように進化してきたかについてのアルバムだと思う。僕としては、『まさに今』のアルバムだと言いたい。(中略)僕らも愛や自己認識、疑念、痛み、孤独といった、あらゆる人間らしい問題を僕らも経験しているということを感じてもらえるんじゃないかな。これは、大人になろうとしていた僕らが辿った、感情面での冒険なんだ」

スコット・ホーイング、米Atwood Magazineに語って

 これまで、多くのアーティストたちの楽曲をカバーしたり、もはや恒例とも言えるクリスマスアルバムを何枚もリリースしたりと、5人が奏でるハーモニーで名曲に新しい命を吹き込んできたペンタトニックス。そんな彼らが2021年にリリースした『ラッキー・ワンズ』には、メンバー自らが楽曲制作に参加し、思いの丈を綴った楽曲たちが収録されている。

ペンタトニックスが『ラッキー・ワンズ』をリリースするまで

画像: (左から)2018年に新メンバーとして加入したマット・サリー、スコット・ホーイング、カースティン・マルドナード、ケヴィン・オルソラ、ミッチ・グラッシ。

(左から)2018年に新メンバーとして加入したマット・サリー、スコット・ホーイング、カースティン・マルドナード、ケヴィン・オルソラ、ミッチ・グラッシ。

 2011年にアメリカの人気アカペラ・オーディション番組『The Sing-Off』のシーズン3で優勝し、デビューしたペンタトニックス。2013年にダフト・パンクの名曲たちを“声だけ”で繋げてみせた「Daft Punk」が世界中で話題を呼び、ブレイク。2015年に開催された第57回グラミー賞では、その「Daft Punk」で最優秀インストゥルメンタル/アカペラ・アレンジメント部門を受賞して、名実共に世界的なアカペラ・グループとなった。

 2015年10月に満を持してリリースした初のオリジナルアルバム『ペンタトニックス』で、アカペラ・グループとしては史上初めて、米Billboardの全米アルバム・チャートで初登場1位を獲得。さらに、2016年の第58回グラミー賞でも最優秀インストゥルメンタル/アカペラ・アレンジメント部門を受賞。さらには、2017年にも今度は最優秀カントリー・デュオ/グループ・パフォーマンス部門を受賞し、3年連続でのグラミー賞受賞という快挙を達成した。

 実は、アルバムのタイトルトラック「The Lucky Ones」では、ゲイであることをカミングしているスコットが、地元である米テキサス州からロサンゼルスに移住する前に抱えていた葛藤も歌われており、次のような歌詞が綴られている。

あの小さな町には気が滅入った
目立たないようにしないと いじめられてしまう
高い壁を立てるんだ そうすれば安全でいられる

画像2: ペンタトニックス、6年ぶりのオリジナルアルバム『ラッキー・ワンズ』で初めて見せる『5人の絆』【スコットへのインタビューも!】

「僕は高校3年生の時まで(自分のセクシャリティについて)隠していて、どうしてもLAに引っ越したいと考えていたんだ。そこでなら、カミングアウトしても快適に暮らせて、新しい人生をスタートさせて夢を追うことができると考えていた」

スコット・ホーイング、米The Dallas Morning Newに語って

『ラッキー・ワンズ』で綴られる等身大の歌詞

 これまで、主に他のアーティストの楽曲をカバーして歌声で自らを表現してきたペンタトニックス。「The Lucky Ones」以外にも、『ラッキー・ワンズ』の楽曲からは、そんな彼らの等身大の心情が感じられる楽曲がたくさん。

「Happy Now」

「身の委ね方を思い出したいんだ/肩の荷をいくらか下ろしても大丈夫かい?/冒険したいんだ/鍵を僕にくれ/そろそろハッピーになりたい気がするんだ」

 アルバムの冒頭を飾る「Happy Now」で歌われるのは、「もうためらうのはやめる/そんな気持ちは過去に置き去りにしてきた/教訓を得られたことに感謝しているんだ」と過去に別れを告げ、「ハッピーになりたい」と願う気持ち。過去を振り切って前に進もうとする心情が、ポップなアンセムに詰め込まれている。

「Love Me When I Don't」

「君の悩みは僕が引き受けるよ/心配することはないさ/君をどん底に沈ませはしない/だから僕を愛してほしいんだ、君らしく/もし僕が自分の愛し方を忘れてしまったら」

 「Love Me When I Don't」は、ペンタトニックスのメンバー同士の深い絆が最も感じられる楽曲の1つ。メンバーのミッチは、それぞれこの曲について次のように語っている。

画像3: ペンタトニックス、6年ぶりのオリジナルアルバム『ラッキー・ワンズ』で初めて見せる『5人の絆』【スコットへのインタビューも!】

「この曲は必ずしもロマンティックな繋がりについて歌っているわけじゃない。僕らがお互いについて歌っているとも言えるんだ。不安定な時に、お互いを頼りにしているということをね」

ミッチ・グラッシ、米Atwood Magazineに語って

「Coffee In Bed」

「あなたが苦しんでいるなら/一緒に苦しみたい それだけ/あなたが探しているなら 私が最初の答えになってあげる」

 「あなたが考えすぎて深みにはまってしまったら/私がベッドにコーヒーを持ってきてあげる」という歌詞を、スコットとミッチが掛け合いによって歌い上げるラブソング「Coffee In Bed」も、必ずしも恋愛についての歌でなく、メンバー同士の関係性について歌っているようにも聴こえる1曲。そうやって聴こえるのも、長きにわたって苦楽を共にしてきたペンタトニックスだからこそ。

「Be My Eyes」

「私の目になって 私に見えないときは」

 タイトルにもなっている「私の目になって」というフレーズが繰り返し歌われる「Be My Eyes」も、「Love Me When I Don't」と同様、メンバーたちがこれまでの年月で築いてきた強い絆が感じられる1曲。

画像4: ペンタトニックス、6年ぶりのオリジナルアルバム『ラッキー・ワンズ』で初めて見せる『5人の絆』【スコットへのインタビューも!】

「『Love Me When I Don’t』と同じように、これは愛する人を頼りにしていることについての曲なんだ。親友や両親、神様のような、自分にとって大切な誰かを思い浮かべてもらえたらと思う。誰かに側にいてもらい、大丈夫でなくても大丈夫ということや、強くなくても大丈夫ということ、常に自立している必要はないということを認めてもらうことについて歌っているんだ」

スコット・ホーイング、米Atwood Magazineに語って

初めて日本語のオリジナル曲を歌唱

 そんな、メンバーたちの率直な思いが綴られた楽曲が詰め込まれた『ラッキー・ワンズ』のなかでも、日本のファンにとっては絶対に聴き逃せない1曲が、9月15日に国内盤がリリースされたデラックス・エディションにLittle Glee Monsterとのコラボバージョンも収録されている「Midnight In Tokyo」。

ペンタトニックスと日本

画像5: ペンタトニックス、6年ぶりのオリジナルアルバム『ラッキー・ワンズ』で初めて見せる『5人の絆』【スコットへのインタビューも!】

 2014年には日本デビューも果たしたペンタトニックスはここ日本でも多くのファンを獲得しており、これまでに計9回も来日が実現。2020年1月から2月にかけて行なわれた最新のジャパンツアーでは、全国5都市5公演をソールドアウトさせた。

 また、これまで山下達郎の「クリスマスイブ」をカバーしたり、Perfumeの代表曲をマッシュアップした「Perfume Medley」をリリースしたり、Official 髭男dismの「Pretender」をカバーしたりと、日本好きを公言している。

 「Midnight In Tokyo」はそのタイトルの通り、“真夜中の東京”がテーマになった1曲で、日本好きを公言しているメンバーたちが、オリジナル楽曲としては初めて日本語を歌詞に入れた1曲。

 「とにかく僕たちは東京が大好きなんだ。美しくて活気のある街で、すごくエネルギッシュだよね」とスコットは日本のレーベルとのオフィシャルインタビューで「Midnight In Tokyo」に込めた思いを語っている。「人も優しくて親切だし、創造性がみなぎっている。あちこちにカルチャーを感じるし、食文化も豊かで。この曲では、そんな東京で最高に楽しい一夜を過ごすというストーリーが歌われている。街へ飛び出して、アメージングな体験をして、恋に落ちて、すべてがスムーズに流れていく。曲のムード は、ちっぽけなことを気にせず、思いっきり楽しもうよ、という感じかな」

何もかも忘れてしまおう
ネオンに包まれた君が見たいな
何もかも忘れてしまおう
一緒に行こう、真夜中の東京へ

 スコットは、昨年11月にリリースした「Dear My Friend」での共演以来となるLittle Glee Monsterとのコラボが実現した経緯について、オフィシャルインタビューで次のように語っている。

 「せっかくなら日本の素晴らしいアーティストとのコラボも実現させたいと考えた。そこで依頼したら、Little Glee Monsterが快く引き受けてくれたんだ。彼女たちの歌声が、この曲の魅力を格段に高めてくれている。僕たちもすごく興奮してるんだ。だって、やっとこの曲を発表できたわけで、この曲で歌っているのは、僕たちが大好きな東京の街について。しかも、Little Glee Monsterとのコラボまで実現しちゃって、もう大興奮だよ」

K-POPとのコラボも!

 ちなみに、ペンタトニックスが『ラッキー・ワンズ』デラックス・エディションでコラボしているのは日本のLittle Glee Monsterだけでなく、韓国の8人組ボーイズグループであるATEEZとも「A Little Space」でコラボしている。

 また、本作には収録されていないものの、ペンタトニックスは先日、共に全米シングルチャートの1位を獲得したBTSの「Butter」と「Dynamite」のマッシュアップも公開。さすがの高いクオリティでこちらも大きな話題を呼んだ。

 オフィシャルインタビューのなかで、スコットは日本のファンに向けてメッセージも寄せてくれている。

「みんなに伝えたいのは、僕たち全員が日本のファンのことを、とても愛してますってこと。(日本語で)『みんな、大好き』。ずっと長きにわたって僕たちを応援してくれて本当にありがとう。できるだけ早くまた日本に行きたいと思っているよ。日本のみんなが『Midnight In Tokyo』を気に入ってくれると嬉しい。みんなのために作ったスペシャルな曲なんだ。こんな状況下ではあるけれど、みんなも安全にして、健康でいてください。また平常を取り戻したときには、みんなの前で飛び跳ねながら パフォーマンスしたいと思ってる」

<アルバム情報>

画像1: K-POPとのコラボも!

『ラッキー・ワンズ【ジャパン・デラックス・エディション】』

SICP-6377 ¥2,500(税抜) 日本限定オリジナル・ジャケット写真
【初回仕様】2つの豪華特典!
メンバー・ソロ・ステッカーはランダム封入!どれが当たるかお楽しみに!
特典①パントビスコがペンタトニックスをイラストで描きおろした“PTXスペシャル・ステッカー”封入(2種)
*メンバー全員は共通封入、メンバー・ソロ5種はランダム封入。
特典②メンバーが日本ファンのために特別収録した“PTXスペシャル・ボイス・メモ”(2種)ダウンロード券封入
*メンバーが日本ツアーでかつて訪れた札幌、横浜、名古屋、大阪、福岡の方言でメッセージを特別収録。
*共通でメンバー全員のボイス1種と、ランダム封入されたソロ・ステッカーと同じメンバーのソロ・ボイス1種がダウンロードできる。
*スペシャル・ボイス・メモのダウンロード期限:2022年9月14日(水)23:59まで。

画像2: K-POPとのコラボも!

『ラッキー・ワンズ【デラックス】』
9月10日より配信中。
配信はコチラから。

<収録曲> 9月10日配信版、9月15日国内盤CD共に同じ収録内容
1. ハッピー・ナウ|Happy Now
2. ラヴ・ミー・ウェン・アイ・ドント|Love Me When I Don`t
3. コーヒー・イン・ベッド|Coffee In Bed
4. ビー・マイ・アイズ|Be My Eyes
5. リトル・スペース|A Little Space
6. サイド|Side
7. ボード|Bored
8. エグジット・サインズ|Exit Signs
9. ネヴァー・ゴナ・クライ・アゲイン|Never Gonna Cry Again
10. イッツ・ディファレント・ナウ|It`s Different Now
11. ラッキー・ワンズ|The Lucky Ones
12. ミッドナイト・イン・トーキョー | Midnight In Tokyo
13. イージー・ラヴ | Easy Love
14. アンカー|Anchor
15. ペタルズ|Petals
16. ユアー・アウト|You’re Out
17. リトル・スペース feat. ATEEZ|A Little Space feat. ATEEZ
18. ミッドナイト・イン・トーキョー feat. Little Glee Monster |Midnight in Tokyo feat. Little Glee Monster

(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.