スキンケア業界が注目するマイクロバイオーム
善玉菌を積極的に食事から取り入れる「菌活」がブームのなか、海外では肌表面の“美肌菌”のバランスを整えて美肌に導くスキンケア方法「マイクロバイオーム」がNEXTトレンドの兆し。
カルト的な人気を誇るスキンケアブランド、ドランクエレファント(Drunk Elephant)やレンクリーンスキンケア(Ren Clean Skincare)なども、肌のマイクロバイオームをサポートする成分を配合したスキンケア製品を展開するなど、美容好きの間で大きな話題を呼んでいる。
マイクロバイオームとは?
マイクロバイオームとは、人の体に存在する微生物、いわゆる「常在菌」のこと。
パリで開催されたマイクロバイオーム・サミットにも出席した皮膚科医のマニー・ナスバウム医師は「人間の皮膚には、平方センチメートル当たり10億の微生物(バクテリア)が存在しており、これらの自然界のバクテリアが皮膚のバリア機能を維持し、病原性の増殖を防いでいる」 と米Byrdieで説明。
この“肌のバリア機能”において重要な役割を担っているマイクロバイオームを形成するさまざまな微生物間のバランスが乱れてしまうと、「湿疹、乾癬、口囲皮膚炎、ニキビ、赤みなどの肌トラブルが起こりやすくなる」とナスバウム医師は発言。つまり、マイクロバイオームを適切なバランスで保つことこそ、真の美肌への近道だという。
そんななか、海外ではマイクロバイオームに着目したスキンケア製品がタ多数登場。マイクロフローラ(微生物叢)を崩さないだけでなく、敏感肌でも使えるほど低刺激で、しかも環境にも優しいなどメリットが多いことから、近年では既存ブランドがマイクロバイオームに特化したスキンケアラインを展開するなど、ブームの兆しを見せている。
今回は、そんなマイクロバイオームに着目したスキンケア製品のなかでも、皮膚科医がおすすめするアイテムを2つご紹介。
プロがおすすめするアイテム
1つめのアイテムは、ラ ロッシュ ポゼの「トレリアン ウルトラ」。肌をおだやかに整えるニューロセンシン(整肌成分)、うるおいのある肌に整えるシアバター(保湿成分)を配合した保湿クリームで、肌にしっとりとしたうるおいを与えてくれる
皮膚科医のジョシュア・ザイクナー医師も「この保湿クリームには、マイクロバイオームを整える温泉水を配合されており、敏感肌でも安心して使用できる」と明かした。
2つめのアイテムは、マイクロバイオームに着目したスキンケアラインを持つタタ・ハーパーの「ピュリフィング フェイスマスク」。夜のスキンケアに使用する洗い流さないタイプのフェイスパックで、肌のバランスを整える乳酸菌と発酵果実エキスを配合。とくに、赤みやニキビなどの炎症が気になる肌におすすめだとザイクナー医師は勧めている。
健やかで美しい肌づくりに欠かせない美肌菌、マイクロバイオーム。日本でもマイクロバイオームに着目したスキンケア製品が増えているので、気になる人は要チェック。(フロントロウ編集部)