レゴのミステリーショッパーのシステム
米LEGOの店舗を月に複数回も訪れる“常連”なのだが、スタッフたちにある意味で恐れられている存在が各地のLEGOにいる。
その正体は、ミステリーショッパーと呼ばれる、本社が送り込んだ覆面調査員。ミステリーショッパーは普段の店舗のオペレーションを確認するためによく使われる手段だが、LEGOはこのミステリーショッパー・システムを積極的に採用している企業として知られており、米LEGOの公式サイトに掲載される求人情報でもミステリーショッパーの存在が記述されることがある。
アメリカのLEGOでは、顧客が入店した際に“グリーティング”と呼ばれる挨拶をすることや、接客を始めるときは必ず「Who gets the Lego set today?(今日はどなたがレゴセットを手に入れるんでしょうか?)」と質問すること、顧客が購入を決めるような商品を提供するための情報を知るための“セリフ”などが、セールススタッフに細かく指導されているのだが、LEGOはこういったルールの厳守を求めているそう。
米掲示板サイトredditではLEGOの現職や元スタッフだというユーザーがたびたびミステリーショッパーの話題をあげていて、あるスタッフは、「ボーナスをもらえるかどうかは、ミステリーショップのスコアで決まる」とコメント。また別のスタッフは、「キーフレーズは必ず使うように。レゴはミステリーショッパーに力を入れていて、そのスコアは店にとって非常に重要。私が働いていた頃はグリーティングしなかったり、『今日はどなたがレゴセットを手に入れるんでしょうか?』と言い忘れたりしたら、この世の終わりのようだったね」とした。
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とは言え、一見すると窮屈そうに見えるこのチェックシステムも、すべてはスタッフの能力向上をサポートして顧客満足度を上げるため。米redditでミステリーショッパーの話題をあげたスタッフも、LEGOでの就労経験は「満足」「最高だった」などと口をそろえてレゴ愛を語っていた。(フロントロウ編集部)