パパラッチに追われたマイケル・J・フォックス
今なお愛される定番SF映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』3部作で主人公のマーティ・マクフライを演じたマイケル・J・フォックスは、1991年よりパーキンソン病を患っており、2000年には、パーキンソン病の研究を支援するマイケル・J・フォックス財団を立ち上げ。パーキンソン病を抱える人々のために精力的に活動している。
そんなマイケルが、1998年に、パーキンソン病を抱えていることを公表した理由を、米ETのインタビューで明かした。
「(パーキンソン病だと)診断されてから7、8年が経ってからのことだった…。パパラッチとかが僕の家の外に立って、質問攻めにしてくるんだよ。『あなたに何が起こってるんだ?』ってね。『これに近所の人たちを付き合わせるわけにはいかない』と言って、公表したんだ」
パパラッチに追われることは誰にとってもかなりのストレスがかかることだが、マイケルはそれによって病気を公表したわけではなく、それが近隣住民に迷惑をかけると思い、公表!
その思いからはマイケルが持つ優しさが滲み出るが、彼によると、どんなきっかけであれ、公表したことは「素晴らしいことだった」という。
「人々の反応は素晴らしい驚きだった。関心を持ち、この病気への答えを見つけようとしてくれて、良い機会だとも感じた。この立場を無駄にするつもりはなかったよ」
マイケル・J・フォックスが演技に込めた思い
世界的に高い知名度を誇るマイケルがパーキンソン病を公表したことは、その広い認知にもつながったことは確か。さらにマイケルは、一歩踏み込んだ行動も実行している。
彼はドラマ『グッド・ワイフ』で、遅発性ジスキネジアを患う嫌味な弁護士のルイス・ケニングを演じているが、ルイスを演じている時にマイケルが考えていたのは、「障がいを持つ人々だってくそったれになれるんだ。障がいを持つ人々だって最低で、物事を思い通りにしようとする奴になれる」ということだったそう。
パーキンソン病という病気を世間に知らせ、さらに、障がいを抱えていてもどんな性格にもなれるというレプリゼンテーションまで行なったマイケル。彼の行動には、いつでもどこかに誠実さが潜んでいる。
(フロントロウ編集部)