トラヴィス・スコットが葬儀費用を負担すると発表
米現地時間11月5日にテキサス州ヒューストンで開催した音楽フェス「アストロワールド」で、トラヴィスのパフォーマンス中に観客が殺到し、8人が亡くなる悲劇が起きたことを受けて、主催したラッパーのトラヴィス・スコットが犠牲者の葬儀費用を自ら負担すると声明で発表した。
アストロワールドの惨劇は、トラヴィスのパフォーマンス中に起きており、会場の異変に気がついたトラヴィスが何度かパフォーマンスを中断する場面もあったものの、パフォーマンスを中止することはせず、続行していた。トラヴィスには、もっと早い段階で中断できたはずだとして批判の声も寄せられたが、一方で、トラヴィスは惨劇を受けて間もなくして発表した声明で、自身の側からは事態の深刻さは見えていなかったとした。
亡くなったのは14歳〜27歳の8人の参加者で、27歳のダニッシュ・ベイグは、一緒にアストロワールドを訪れた婚約者を守り、犠牲になったと伝えられている。ダニッシュの婚約者は酷い怪我を負ったものの、命に別条はないという。
惨劇を受けて、2日間にわたって開催を予定していたフェスティバルのチケットの払い戻しを行なうことを発表していたトラヴィスは、新たに犠牲者の葬儀代を負担することも発表。併せて、今回の件で心理的にダメージを負った参加者に向けて、オンラインカウンセリングサービスのBetterHelp(ベターヘルプ)のセラピーを1ヶ月間無償で提供することも発表した。
「トラヴィスはヒューストン市や警察、地元の救急隊と話し合い、敬意をもって適切な形で(惨劇に)巻き込まれてしまった方々やそのご家族と連絡を取り続けています」と新たな声明には綴られている。「これらは、トラヴィスが個人的に宣誓した計画の第一段階であり、哀悼や回復のプロセスにおいて彼らを支援していきます」。
アストロワールドの惨劇を受けて、被害者に支援を表明したのは主催者のトラヴィスだけでなく、パフォーマーとして参加したロディ・リッチは、今回のギャラを受け取らず、亡くなった人々の遺族に寄付することを表明した。(フロントロウ編集部)