ノルウェーが描くサンタクロースの恋
ノルウェーの郵便局Postenが、クリスマスに向けて、ある愛の物語をCMに。その主人公は…、サンタクロース!
ノルウェーに住むハリーという男性は、ある年のクリスマスに、自宅でサンタクロースに遭遇。そこから、年に1度会えるだけのサンタクロースとハリーの関係が始まる。絆を深めていく2人だが、年に1度しか会えないのは当然ながらさみしいこと。ハリーは、「クリスマスに欲しいのは、君だけ」というメッセージを送る。
すると、その年のクリスマスにプレゼントを届けにきたのは、郵便局の配達員! そして部屋に戻ると、サンタクロースが、「今年は助けを借りたから、君と一緒にいられる」とハリーに話し、2人はキスをする…。
『When Harry met Santa』と名付けられた動画の最後には、「2022年は、ノルウェーでは誰でも愛したい人を愛せるようになってから50周年」と綴られ、「メリークリスマス&ハッピーニューイヤー! 私たち全員から、私たち全員へ」というメッセージが流された。
ノルウェーでは、1972年に、男性間の性行為を犯罪としていた刑法の条項が廃止された。その後1993年に登録パートナーシップ法が制定され、2008年に、性別による区別の無い新たな婚姻法が制定。また、これにより、レズビアンのカップルは人工受精による子どもを持つ権利が認められ、同性カップルが養子縁組をすることも可能となった。
Postenのマーケティングディレクターであるモニカ・ソルベルグ氏は、「今年私たちが必要としているのは、温かなラブストーリーではないですか?世界で多くの悪い出来事はあったけれど、ノルウェーでは私たちは誰でも愛したい人を愛することができるという事実への祝福を」とコメントしている。
ちなみに、ハリーを演じたJohan Ehnの夫は作家のマッツ・ストランドベリで、「サンタにキスしてるのは僕の夫!」と反応していた。
(フロントロウ編集部)