マーベル映画のタイムトラベル
2019年に公開されたMCU映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、物語のカギを握る“インフィニティ・ストーン”の回収のため、ヒーローたちが過去にタイムトラベルする“マルチバース”が導入された。
一方、MCUではないがマーベルコミックの作品を映画化した作品では以前にもタイムトラベルは登場しており、2014年に公開された映画『X-MEN: フューチャー&パスト』では、未来と過去の2つの時間をまたにかけた戦いが描かれ、壮大な歴史改変ストーリーとして話題を呼んだ。
そして、その『X-MEN:フューチャー&パスト』は、なんとジェームズ・キャメロン監督の映画『ターミネーター2』に影響を受けているという。
『X-MEN: フューチャー&パスト』に『ターミネーター2』の影響
『X-MEN: フューチャー&パスト』の元ネタは、1981年に発売されたコミック。そのため、もちろん内容はそのコミックのストーリーからインスピレーションを受けている。
しかし映画の脚本を担当したサイモン・キンバーグ自身は、本作には『ターミネーター2』からの影響があることを認めている。
『ターミネーター』シリーズと言ったら、タイムトラベルがなければありえないストーリー。ジェームズ・キャメロン監督の大ファンであるサイモンは、米IGNとのインタビューで、以前20世紀フォックスのイベントでキャメロン監督と会って話した時のエピソードを告白した。
彼はその時、持参していた『ターミネーター2』のパンフレットにサインしてもらった後、「私はあなたの大ファンで、今、タイムトラベルものの『X-MEN: フューチャー&パスト』という映画を作っています」と言ったそう。するとキャメロン監督は「ああ、その映画は知っているよ」と答え、サインには「親愛なるサイモン。失敗するなよ!愛をこめて、ジェームズより」というメッセージを添えてくれたという。
サイモンはインタビューで、『X-MEN: フューチャー&パスト』と『ターミネーター2』のストーリーには、実際に共通点も多いと話し、「インターネットを深掘りすれば、(『X-MEN:フューチャー&パスト』の元ネタである)『デイズ・オブ・フューチャーパスト』のコミックが『ターミネーター2』をインスパイアしたという説を唱えている人たちがいる」と明かした。
ちなみに彼は、映画『X-MEN』シリーズとMCU映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』で描かれたタイムトラベルの違いは、タイムトラベルのルールにどれだけ忠実だったかにあるとしている。「『X-MEN』では、もう少しオペラティックというか…ドラマティックというか、メロドラマのようなものを作ろうとしていた。一方、MCUは、より楽しく、ポップで遊び心のある手法を取っている」と説明した。
MCUは現在フェーズ4に入り、本格的にマルチバースを導入し始めたところ。今後のマーベル映画の動向も要チェック。(フロントロウ編集部)