映画『ウエスト・サイド・ストーリー』で初のミュージカル映画に挑んだスティーヴン・スピルバーグ監督。そんな彼は、1991年の段階ですでにミュージカル映画を作りたかったそうだが、それができなかったのには理由があった。(フロントロウ編集部)

スティーヴン・スピルバーグ最新作『ウエスト・サイド・ストーリー』

 スティーヴン・スピルバーグは、映画『ジュラシック・パーク』シリーズや映画『シンドラーのリスト』など、多岐にわたるジャンルで素晴らしい作品を生み出してきた映画監督。現在も映画界の第一線で活躍しており、2022年2月11日には、新作ミュージカル映画『ウエスト・サイド・ストーリー』が日本公開されることも決定している。

 映画『ウエスト・サイド・ストーリー』は、名作ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド物語』の2度目の長編映画。現在74歳のスピルバーグ監督にとっては、初めてのミュージカル映画となる。

 そんなスピルバーグ監督は、実はかなり昔からミュージカル映画を作りたいと思っていたことを英The Guardianに明かした。

『フック』をミュージカル映画にしたかったスピルバーグ監督

 スピルバーグ監督によると、1991年に公開された映画『フック』はもともとミュージカル映画にする予定だったという。『フック』は、40歳の大人になった永遠の子供ピーター・パンが、宿敵であるフック船長と再び闘うというファンタジーアクション映画。

画像: 『フック』をミュージカル映画にしたかったスピルバーグ監督

 ピーター・パンの大ファンであるスピルバーグ監督はかねてより本作のミュージカル映画化を熱望していたが、なぜか「撮影の最初の週を終えた時点で怖気づいて、全ての曲を外してしまった」のだそう。同作はこれまで“ミュージカル映画になる可能性があった”とウワサされ続けてきたが、なんともギリギリのタイミングでミュージカル映画にすることを断念していた。

 スピルバーグ監督は、「それは、私が映画を監督してきた中で最大の方向転換だった。なぜか分からないけど不思議としっくりこなかったんだ。ミュージカルをやる準備ができていなかったのかもしれない」と語り、その後、何度かミュージカル映画を作ろうとして断念した後で「自分の信念を貫く勇気を持たなければならない」と考え、ミュージカル映画をやることを決心したそう。

 その結果として作られたスピルバーグ版『ウエスト・サイド・ストーリー』は、すでに大絶賛を受けている。映画『ウエスト・サイド・ストーリー』は、2022年2月11日に公開。(フロントロウ編集部)

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