Photo:ゲッティイメージズ、アフロ/スプラッシュ、ニュースコム
1994年に公開された映画『レオン』のマチルダ役で鮮烈な映画デビューを果たし、その後も『スター・ウォーズ』シリーズをはじめとする人気作に続々と出演。映画『ブラック・スワン』ではアカデミー賞主演女優賞を受賞した俳優ナタリー・ポートマンの幼少期から現在までの変遷を、写真でご紹介!(フロントロウ編集部)

幼少期

 1981年にイスラエルで生まれ、3歳の時に家族でアメリカに移住。ヘブライ語と英語を学んだ後にニューヨークのユダヤ人学校に入学したナタリー。8歳の頃から菜食主義を貫いている。

画像: 幼少期
画像: ©Natalie Portman/Instagram

©Natalie Portman/Instagram

12歳(1993年)

 10歳でモデルとしてカウトされたが、モデルよりも俳優に興味を持ち映画『レオン』のマチルダ役に応募。2,000人以上の中から選ばれ、映画デビューを果たす。

画像: 映画『レオン』撮影中。

映画『レオン』撮影中。

13歳(1994年)

 映画『レオン』の大ヒットで世界的なスターになったが、12歳にして多くの視聴者から「性の対象」にされてしまい、幼かった彼女は心に傷を負った。出演後に初めて受け取ったファンレターは、成人男性が彼女をレイプすることを夢想する内容だったという

画像: 映画『レオン』のパリプレミア。

映画『レオン』のパリプレミア。

画像: 映画『レオン』のロサンゼルスプレミア。

映画『レオン』のロサンゼルスプレミア。

画像: 当時のポートレート写真。

当時のポートレート写真。

14歳(1995年)

 映画『レオン』公開後は再び学業に戻ったナタリー。在学中にニューヨークの俳優養成所である「Stagedoor Manor」に通い演技を学んだ。卒業生には、ロバート・ダウニー・Jr.やセバスチャン・スタンなど、数々の著名人が名を連ねている。

画像: 映画『誘惑のアフロディーテ』のプレミア。

映画『誘惑のアフロディーテ』のプレミア。

15歳(1996年)

 レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ロミオ+ジュリエット』のジュリエット役に決定していたが、リハーサル中に映画会社の幹部が、彼女はその役をやるには若すぎると感じたため降板。その後、映画『ロリータ』への出演オファーが来たが、過度に性的な内容のために断った。

画像: 映画『ビューティフル・ガールズ』のニューヨークプレミア。

映画『ビューティフル・ガールズ』のニューヨークプレミア。

画像: 映画『マーズ・アタック!』のロサンゼルスプレミア。

映画『マーズ・アタック!』のロサンゼルスプレミア。

16歳(1997年)

 高校時代のナタリーは、昼間は学校に通い夜は芝居をするという生活を送っていたため、精神的にかなり疲弊していたという。そんな状況のなかでも、俳優養成所が主催したブロードウェイ・ミュージカルを改作したミュージカル『アンネの日記』に出演して主演を務め、評価を得た。

画像: ミュージカル『アンネの日記』のポスター

ミュージカル『アンネの日記』のポスター

画像: 映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のニューヨークプレミア。

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のニューヨークプレミア。

17歳(1998年)

 高校時代は常にテストで90点以上をキープし、成績はオールAだったというナタリー。在学中は、彼女の次なるヒット作となった映画『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』の撮影が始まっていた。

画像: 映画『プライベート・ライアン』のロサンゼルスプレミア。

映画『プライベート・ライアン』のロサンゼルスプレミア。

18歳(1999年)

 映画『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』が高校の最終学年で公開され、大きな話題に。さらに、映画『地上より何処かで』に出演し、ゴールデン・グローブ賞助演女優賞に初ノミネート。そしてこのころ、『世界中がアイ・ラヴ・ユー』で共演したルーカス・ハースと交際しているとウワサされていた。

画像: 映画『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のロンドンプレミアで、チャールズ皇太子に挨拶している様子。手前には共演者のユアン・マクレガーの姿が。

映画『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のロンドンプレミアで、チャールズ皇太子に挨拶している様子。手前には共演者のユアン・マクレガーの姿が。

19歳(2000年)

 成績優秀だったナタリーは、アメリカ屈指のエリート校であるハーバード大学とイェール大学にストレートで合格し、ハーバード大学に進学。学生時代は学業優先で、映画『あなたのために』の撮影後は、俳優業をセーブしていた。夏に映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の撮影を行ない、みごと仕事と学業を両立。また、同作で共演したヘイデン・クリステンセンとの交際をウワサされていた。

画像: 映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のポスター ©LUCASFILM/JAK PRODUCTIONS

映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のポスター ©LUCASFILM/JAK PRODUCTIONS

画像: 映画『地上より何処かで』で助演女優賞ノミネートとなったゴールデン・グローブ賞にて。

映画『地上より何処かで』で助演女優賞ノミネートとなったゴールデン・グローブ賞にて。

20歳(2001年)

 大学で心理学を学び、ヘブライ文学、神経生物学の研究をしたナタリーは、著名な法律家で、中東問題にも詳しいアラン・ダーショウィッツの助手を務めた。米Fox Newsのインタビューで学業と俳優業の両立について聞かれた際は、「(大学が)キャリアを台無しにしても気にしない。映画スターになるよりも頭が良くなりたい」と語ったほど勉強好き。

画像: 映画『A.I.』のワールドプレミア。

映画『A.I.』のワールドプレミア。

21歳(2002年)

 映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』が公開されて再び話題になり、若い視聴者からの一般投票で選ばれるティーン・チョイス・アワードにノミネートされた。そのかたわらで学業にも力を入れ、“記憶に関する研究”にも貢献し、才色兼備を体現。

画像: 映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のニューヨークプレミア。

映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のニューヨークプレミア。

22歳(2003年)

 ハーバード大学を卒業。その年はあまり目立った活動をしておらず、出演した映画は『コールド・マウンテン』の1作のみ。このころ、映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』で知られるガエル・ガルシア・ベルナルと交際していた。

画像: ニューヨークでキャッチされたガエル・ガルシア・ベルナル&ナタリー・ポートマン

ニューヨークでキャッチされたガエル・ガルシア・ベルナル&ナタリー・ポートマン

画像: 映画『コールド・マウンテン』のロサンゼルスプレミア。

映画『コールド・マウンテン』のロサンゼルスプレミア。

23歳(2004年)

 映画『クローサー』でストリッパー役を演じゴールデン・グローブ賞助演女優賞を受賞。それまでの映画ではセクシャルなシーンのある役柄を避けてきたが、「自分の成熟度が合ってきたから」という理由で解禁したことを英The Guardianで明かしている。また、このころから女性の権利などに関する社会派な発言も増加。

画像: 映画『クローサー』のカリフォルニアプレミア。

映画『クローサー』のカリフォルニアプレミア。

24歳(2005年)

 2006年に公開された映画『Vフォー・ヴェンデッタ』の役柄のためスキンヘッドにしたナタリーは、映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』のワールドプレミアに坊主姿で出席し、ファンを驚かせた。また、この年はイスラエル映画『フリー・ゾーン 〜明日が見える場所〜』でユダヤ系アメリカ人を演じるためヘブライ大学に入学し、イスラエルの政治を学ぶ。

画像: 第58回カンヌ国際映画祭での『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』のワールドプレミア。

第58回カンヌ国際映画祭での『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』のワールドプレミア。

25歳(2006年)

 映画『Vフォー・ヴェンデッタ』でサターン賞主演女優賞を受賞。同作では、拷問シーンの撮影のために、実際にカメラの前で髪を剃られるシーンを熱演した。また、当時のインタビューで、『Vフォー・ヴェンデッタ』は政治的な内容だったからこそ、ぜひ参加したかったと明かし、政治への関心の高さをうかがわせた。プライベートでは、2003年から交際していたガエル・ガルシア・ベルナルと破局。同年にはジェイク・ギレンホールやアンディ・サムバーグなどとデートのウワサが立った。

画像: 映画『Vフォー・ヴェンデッタ』の東京プレミアで来日したときの様子。

映画『Vフォー・ヴェンデッタ』の東京プレミアで来日したときの様子。

26歳(2007年)

 米ご長寿バラエティ番組『サタデー・ナイト・ライブ』に出演したナタリーは、番組の中で「Natalie's Rap(ナタリーズ・ラップ)」というラップソングを披露。その内容は、真面目でおしとやかな女性であるという彼女のイメージを覆す、薬物や飲酒、セックスなどに関する凶暴な歌詞で満たされており、その斬新さでファンを驚かせた。

 また、「自分の演技で実験してみたいと思うモード」だったと英The Guardianに語った彼女はこの年、『マイ・ブルーベリー・ナイツ』、『ダージリン急行』、『ホテル・シュヴァリエ』、『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』という4本の映画に出演。しかし『ダージリン急行』で演じたセックスシーンに過度な注目が集まり、その映像がポルノサイトに掲載され、レビューのほとんどがセックスに関するものだったことに失望した彼女は、ヌードシーンに出演することをやめると宣言。

画像: 映画『ダージリン急行』ロサンゼルスプレミア。

映画『ダージリン急行』ロサンゼルスプレミア。

 さらに、発展途上国の女性の貧困対策を行なう団体FINCAインターナショナルの大使としての活動も盛んに行なっていたナタリーは、アメリカのいくつかの名門大学に赴き、女性の貧困についての講演を行なった。

 プライベートではこの年、イギリスの大富豪ナサニエル・ロスチャイルドと交際のうわさがささやかれた。

27歳(2008年)

 亡くなった犬にちなんで、ハンサム・チャーリー・フィルムズという制作会社を立ち上げる。同年、監督デビュー作となった短編映画『イブ』が第65回ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映された。さらにカンヌ映画祭では審査員も担当。プライベートではシンガーのデヴェンドラ・バンハートと交際を始めるも、約半年で破局。

画像: ニューヨークでキャッチされたナタリー・ポートマンとデヴェンドラ・バンハート。

ニューヨークでキャッチされたナタリー・ポートマンとデヴェンドラ・バンハート。

28歳(2009年)

 パリを舞台にした映画『パリ、ジュテーム』の続編で、ニューヨークを舞台にした『ニューヨーク、アイラブユー』に監督の一人として参加。俳優としてだけでなく、監督としても活躍した。

画像: 映画『ニューヨーク、アイラブユー』撮影中のナタリー・ポートマン。

映画『ニューヨーク、アイラブユー』撮影中のナタリー・ポートマン。

29歳(2010年)

 6か月もの間、毎日5〜8時間訓練し約9kgの減量をして挑んだ映画『ブラック・スワン』が公開され、全世界で大ヒット。12月には同作で共演したフランス人振付師のバンジャマン・ミルピエとの婚約、妊娠を発表した。また、ディオール(Dior)の広告塔にも抜擢され、仕事もプライベートも充実した一年になった。

画像: 映画『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマン。

映画『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマン。

30歳(2011年)

 映画『ブラック・スワン』でアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞 (ドラマ部門)、英国アカデミー賞、インディペンデント・スピリット賞などの名だたる映画祭の主演女優賞を受賞。非常にシリアスだった映画『ブラック・スワン』とは正反対に、MCU映画『マイティ・ソー』や『抱きたいカンケイ』といった明るめの作品に出演した。6月には第1子を出産。

画像: 第83回アカデミー賞授賞式に参加したナタリー・ポートマン&バンジャマン・ミルピエ。

第83回アカデミー賞授賞式に参加したナタリー・ポートマン&バンジャマン・ミルピエ。

31歳(2012年)

 米Forbesによるハリウッドの長者番付でみごと第1位に。8月にバンジャマン・ミルピエと結婚し、挙式はロサンゼルスの自宅で行なった。

画像: 第84回アカデミー賞に参加したナタリー・ポートマン&バンジャマン・ミルピエ。

第84回アカデミー賞に参加したナタリー・ポートマン&バンジャマン・ミルピエ。

32歳(2013年)

 映画『マイティ・ソー』シリーズで演じたジェーン・フォスターが天文物理学者であることから、女性が過小評価されがちな分野の人物を演じることで女の子たちに少しでも良い影響を与えられたらうれしいと米CNNのインタビューでコメント。

画像: 米Vanity Fair主催オスカーパーティーにて。

米Vanity Fair主催オスカーパーティーにて。

33歳(2014年)

 この年ナタリーの夫バンジャマンは、妻と価値観を分かち合うためにユダヤ教に改宗中であることを明かした。

画像: ロサンゼルス小児病院の慈善イベントにて。

ロサンゼルス小児病院の慈善イベントにて。

34歳(2015年)

 映画『聖杯たちの騎士』に出演し、クリスチャン・ベールと共演。撮影はほぼ1週間で行なわれ、彼女はなんとクリスチャンとのシーンのほとんどを即興でこなしたという。

画像: 第65回ベルリン国際映画祭で開催された映画『聖杯たちの騎士』のプレミア上映。

第65回ベルリン国際映画祭で開催された映画『聖杯たちの騎士』のプレミア上映。

35歳(2016年)

 映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』のジャクリーン・ケネディ・オナシス役で、放送映画批評家協会賞の主演女優賞を受賞。また、自身の制作会社であるハンサム・チャーリー・フィルムズにて制作された映画『高慢と偏見とゾンビ』でプロデューサーを務め、ハリウッドでますます存在感を高めた。そしてこのころ、第2子を妊娠、出産。

画像: 映画『ジャッキー』のAFI Festプレミアに参加したナタリー・ポートマン&パブロ・ラライン監督。

映画『ジャッキー』のAFI Festプレミアに参加したナタリー・ポートマン&パブロ・ラライン監督。

36歳(2017年)

 マイケル・ファスベンダー、ライアン・ゴズリング、ルーニー・マーラ、ケイト・ブランシェット、ヴァル・キルマーといった豪華キャストが勢ぞろいした映画『ソング・トゥ・ソング』に出演。

画像: 第74回ゴールデン・グローブ賞にて。

第74回ゴールデン・グローブ賞にて。

37歳(2018年)

“ユダヤ人のノーベル賞”とも呼ばれるジェネシス賞を受賞したが、昨今の中東情勢を憂慮して授賞式を辞退。また、セクハラや性差別撲滅を訴える抗議運動Time's Upのために約550万円を寄付。

画像: 映画『ポップスター』のヴェネチア国際映画祭でのプレミア上映。

映画『ポップスター』のヴェネチア国際映画祭でのプレミア上映。

38歳(2019年)

 マーティン・スコセッシ監督、フランシス・フォード・コッポラ監督といった映画界の重鎮たちがマーベル作品について否定的な見解を口にしたことに対し、「どんな映画にだって存在する余地はあると思う。芸術をつくるのにたった1つの方法しかない、なんてことは無いから」とコメント

画像: 米Varietyが主催する「2019 Power Of Women(影響力のある女性)」に参加したときの様子。

米Varietyが主催する「2019 Power Of Women(影響力のある女性)」に参加したときの様子。

39歳(2020年)

 第92回アカデミー賞授賞式に、アカデミー賞にノミネートされなかった女性監督たちの名前が刺しゅうされたディオールのローブを身にまとって登場したことで話題に。この年のアカデミー賞は、多様性のラインナップとしては過去4年間で最も低い結果となり、監督賞にノミネートされた女性はいなかった。

39歳(2021年)

 ナタリーは現在、次なる出演作の『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』に向け、役作りに励んでいる。

画像: 39歳(2021年)

(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.