日本デビューEP『Olivia Addams - Japan Collection』をリリースしたルーマニアの大人気TikToker/シンガーのオリビア・アダムスにインタビュー。ルーマニアで毎年開催されるThe Artist Awardsで最優秀新人アーティスト賞を受賞した、ルーマニアで最も期待を集めている新人シンガーであるオリビアに、EPについてや、幼少期に所属していた合唱団で日本を訪れた経験、幼少期に憧れたアーティストなどについて訊いた。(フロントロウ編集部)

オリビア・アダムスが日本デビューEPをリリース

 ルーマニア出身の人気TikTokerにしてシンガーのオリビア・アダムスが本日12月17日に日本デビューEPとなる『Olivia Addams - Japan Collection』をリリースした。

画像: オリビア・アダムスが日本デビューEPをリリース

 幼い頃から合唱団に所属し、音楽に親しんできたオリビアは、合唱団の一員として日本で公演を行なった経験も。オリビアは合唱団を退団した後にソロで楽曲制作をスタートさせ、TikTokで人気に火が点いたことをきっかけにシンガーとしても一躍ブレイク。TikTokでは現在110万人を超えるフォロワーを抱えるまでに。

 ルーマニアで最も名誉ある音楽アワードThe Artist Awardsでは、最優秀新人アーティスト賞とベスト・アーティスト・オン・TikTok賞の2部門を受賞、さらにはフェイバリット・アーティスト賞と2021年ベスト・アップカミング・アーティスト賞、インターナショナル・ブレイクスルー賞にもノミネートされるなど、名実ともにルーマニアで最も期待される新人アーティストの1人となった。

 本日リリースされた日本デビューEP『Olivia Addams - Japan Collection』には、そんなオリビアがこれまでリリースしてきた5曲の代表曲が収録。フロントロウ編集部では、日本デビューに先立ってオリビアにインタビューすることができたので、合唱団として来日した時の思い出や、デビューEPの収録曲について、アイコニックな赤色の髪に込めた思いなどについて訊いた。

オリビア・アダムスにインタビュー

画像: オリビア・アダムスにインタビュー

フロントロウの読者に向けて、まずは簡単な自己紹介をお願いできますか?

「こんにちは、フロントロウ読者の皆さん。私はオリビア・アダムス。ルーマニア出身のシンガーソングライターで、ぬいぐるみが大好き。今日も一つ連れて来たの。それから、大好きな犬も飼っていて、大家族の出身。歌を歌うことと音楽を書くことも大好きで、実はこれから、1週間のソングライティング・キャンプへ向かうところなの。人生を楽しんでいるし、今日のインタビューを本当に嬉しく思ってる。予想外だったから! 私は日本が大好きで、また日本に行きたいってずっと思っているから、インタビューがあるって聞いて、『嘘!? 本当に!? ありえない!』って思った。すごく楽しみにしてたんだ」

幼い頃には合唱団に所属していたそうですね。

「そう。14年間所属してた」

合唱団として日本にも来たことがあるんですよね。

「日本には1週間滞在したの。すごく楽しかった。素晴らしい経験ができたし、合唱団のなかでも数人しか行くことができなかったんだ。招待してもらって歌いに行ったのだけど、あれは人生最高の旅行の1つ」


“少なくとも、ジェシー・Jのオープニングアクトは務めたい。絶対にそれはやりたくて、彼女に会った時にも『いつかあなたのショウのオープニングをやります』って伝えたんだ”


大人になった現在では、日本についてどんな印象をお持ちですか?

「今でも行きたい国の1つだよ。当時はまだ幼かったから、完璧に覚えているというわけではないのだけど、その中でも心に残っている思い出の1つが、ホストファミリーとの思い出。ホストファミリーの人たちが、モリゾーとキッコロのマスコットをプレゼントしてくれたの。とっても可愛くて、今も大切に持ってる。いつも日本を思い出させてくれるんだ。また行きたいってずっと思ってる。実は去年、京都と大阪に行こうとしていたんだけど、パンデミックのせいで延期を余儀なくされたんだよね。本当にまた行きたい。たくさんの場所へ行ってみたいんだ。すごく魅力的な国だと思ってる」

合唱団に所属していたご自身がソロを志すことにしたのには、どんなきっかけがあったのでしょう?

「合唱団のことは大好きだったんだけど、1年ドイツに留学へ行って帰国した時には、入団できなくなってしまったの。子供たちのための合唱団だったから。それに、最初の合唱団は私にとって家族のようなものだったから、別の合唱団には入る気になれなくて。それでも私はまだ音楽がやりたくて、歌うことや曲を書くことが好きだったから、1人でやることに決めた」

幼少期はどんなアーティストを聴いて育ったのですか?

「子供の頃はセリーヌ・ディオンやシャキーラ、ABBAを聴いて育った。それから大人になるにつれて、ジェシー・Jがお気に入りのアーティストになった。彼女のことが大好きで、彼女のキャリアや何もかもを勉強した。彼女には2回会ったことがある。彼女の人生の見方が大好きで、もっと彼女のことや、彼女が経験してきた苦労、物事にどう対処しているかを知りたくて」


“女の子たちは私を守ろうとしてくれる。ガールパワーだよね。”


コラボしてみたいアーティストはいますか?

「少なくとも、ジェシー・Jのオープニングアクトは務めたい。絶対にそれはやりたくて、彼女に会った時にも『いつかあなたのショウのオープニングをやります』って伝えたんだ。コラボしてみたいのは、サム・スミスかな。それから、BLACKPINKもコラボしてみたいし、ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデ。みんなビッグすぎるけどね(笑)。とにかく、良いヴァイブスをくれる人たちとコラボしたい。音楽に大切なのはそこだから。もし良いヴァイブスを共有して、良い曲を一緒に作れる人がいたら、電話ちょうだいという感じ(笑)」

2017年、ジェシー・Jのライブで対面を果たした2人。

日本デビューEP について訊かせてください。収録されているシングル「Dumb」は、ご自身にとって最初に大ヒットした曲の1つとなりましたが、この曲のテーマについて教えていただけますか?

私は1人でいた方がいい
私からあなたを洗い流さないと
ー「Dumb」より

「これは女性たちが力を取り戻すことについての曲。ミュージックビデオでは、女の子たちの集団を率いている私が、ボーイフレンドの嘘にウンザリしていることを表現している。女の子たちを率いて、その彼を殺しに行くの。ちょっと大胆な感じだけど、同時に、ミュージックビデオのクライマックスには特別なシーンもあって。私がユニコーンに座っているというシーンなんだけど、ユニコーンには、ルーマニア語で『醜い』とか『無能』とか『馬鹿』、『価値がない』みたいな悪口が書かれている。私が座っているそのユニコーンを、女の子たちが綺麗にしてくれるの。女の子たちは私を守ろうとしてくれる。ガールパワーだよね。この曲は、次に収録されている、イジメをテーマにした『Are We There?』とも繋がりがある。イジメを終わりにしようということ。私はそういうことを訴えてる」

ユニコーンといえば、ご自身のインスタグラムのプロフィール欄には、ご自身について「ユニコーン・クイーン」と記載されていますね。また、ファンのことはユニコーンと呼んでいるそうですが、なぜユニコーンなのでしょう?

私たちは走る、でもどのくらいまで来た?
私はただ知りたい
もうたどり着いた?
まだだけど、きっとこの旅は忘れられないものになる
ー「 Are We There?」より

「パンデミックになった後で、私は一日中ユニコーンのパジャマを着て家にいたんだけど、その写真を投稿して、『クレイジーなユニコーン』ってコメントしたのね。そうしたら、『オーマイガー、私たちはあなたのユニコーンだよ』って言ってくれたから、私も『いいよ』って伝えたの。私はずっとユニコーンが大好きだったんだ。いつもユニコーンに囲まれてた。ユニコーンのぬいぐるみもたくさん持っていたし、ブランケットとかも持ってた。どうしてユニコーンが好きかというと、彼らは実在しない魔法のような存在だから。私は、コミュニティのみんなに、自分たちは特別で、魔法のような存在で、どこかしら個性的な部分があると思ってもらいたくて、ユニコーンがその助けになればと思ったの。私のコミュニティには子供たちがたくさんいるから、彼らには自分たちが特別で、たとえ魔法の力は持っていなくても、特別なものを持っているということを知ってほしかった。そう信じることで、子供時代に経験していくことを乗り越える助けになると思うから」

EPのお話に戻らせていただくと、EPの3曲目には「Stranger」が収録されています。

ベイビー、私の心に知らない人がいるの
あなたにどう伝えたらいいか分からない
私の心に知らない人がいるの
それなのに、今夜のあなたはいつも以上に抱きしめてくれる
ー「Stranger」より

「この曲は『現実』にインスピレーションを得てる。日常生活におけるリアルにね。この曲がヒットしたのは、多くの人たちがメッセージに共感してくれたからだと思う。三角関係に多くの人が共感してくれた。『2人のどちらかを選ばなきゃいけないけど、どっちを選んだらいいか分からない。1人目の人はまだ好きだけど、もう自分に関心を向けてくれないから、2人目の人が好き』みたいなね。こういうシチュエーションは現代においてよくあることでしょ? 多くの人たちがこのメッセージに共感してくれたのは、認められていないだけで、これが『リアル』だからだと思う」

「I'm Lost」はいかがでしょう? この曲はご自身の経験に基づいているのでしょうか?

私は母なるロシアで眠りについて
インドであなたのことを夢に見る
ー「I'm Lost」より

「これは旅行についての曲なのだけど、私が見た夢がベースなんだ。こういう夢を見た時に、面白いなって思って、これを曲にしたら良いかもって思ったの」

EPのなかでお気に入りの曲を教えてください。

「EPのなかでのお気に入りは、『Fish in the Sea』かな。曲が誕生した経緯が気に入っているの。家で曲を書かなければいけない日があったんだけど、インスピレーションがちっとも湧かなくてね。それで、家の中で何か探してみることにしたの。窓を見ると、赤い二匹の魚たちがお互いの幸運を祈るかのようにキスをしていて。それで、『今日は部屋にいる2匹の魚たちについての曲を書くべきかも』って思ったの。そうやってできたのが『Fish in the Sea』だった。そういうインスピレーションだったんだけど、書いていてすごく楽しかった。インスピレーションがなかったのに、部屋にあったものにインスピレーションを得たんだからね。だからあの曲がお気に入りだと言えるかな」

私はまるで海の魚
頭は水の中だけど、あなたの愛は見えてる
ー「Fish in the Sea」より

あなたはTikTokerとしても大人気で、ルーマニアのThe Artist Awardsではベスト・アーティスト・オン・TikTok賞も受賞しました。最近ではルーマニアに限らず、TikTokで注目を集めてヒットする曲が増えていますが、ご自身としても、TikTokはアーティストが楽曲を発掘される助けになっていると思いますか?

「100%そう思う。私は自分自身や他のアーティストたちがTikTokでキャリアを築くのを目の当たりにしてきたから。TikTokは発見されるのを助けてくれるし、私自身もTikTokで新しいアーティストたちを発見してきた。今の私があるのはTikTokのおかげ。何度だって大声でそう言うよ。TikTokがなければ、私の何もかもを支えてきてくれたコミュニティを築くことはできていなかったわけだし。TikTokが私を手助けしてくれたって信じている理由として、TikTokを始める前は誰も私を知らなかったから。それ以前にも5〜6曲くらい曲をリリースしていたんだけど、誰にも気に留めてもらえなかった。インスタグラムでは有名じゃなかったし、インスタグラムでのフォロワーの増やし方も分からなかったからね。その点、TikTokはすごくシンプルだった。私はありのままでいることができたし、みんなもそれを気に入ってくれたの。私は自虐することでみんなを笑わせられたんだ。だから、今私がここにいるのはTikTokのおかげ」


“多くの人がブロンドで、この髪色をしている人はあまりいないから、通りを歩くと髪色のおかげでたくさんの人の目に留まるの。それってすごく嬉しいこと。”


TikTokでは一部からネガティブなコメントも寄せられることがあると思いますが、そのようなコメントにはどう対処していますか?

「正直に言うと、最初は少し悲しかった。髪色を変えた時にたくさんのネガティブなコメントが来たんだ。私はブロンドなんだけど、赤毛に変えた時に、『元のあなたに帰って来てほしい』とか、『髪色が違うからこれはあなたじゃない』みたいなコメントが寄せられてね。私としては、『それはおかしくない?』って感じだったんだけど。1〜2日は悲しかったな。でもその後で、『ただのコメントじゃん』って思えるようになって、もう読むのは止めたんだ。だから今はもう大丈夫」

今の髪色、とても素敵だと思います。すごく似合っていますが、赤にしようと思ったきっかけは何だったのでしょう?

「ありがとう! 私は8年くらいブロンドだったから、色を変えたいなって思ったんだ。変えてよかったって思ってる。今はみんな、髪型のおかげで気づいてくれるから。多くの人がブロンドで、この髪色をしている人はあまりいないから、通りを歩くと髪色のおかげでたくさんの人の目に留まるの。それってすごく嬉しいこと。それから、(赤は)私らしい色でもある。というのも、私の顔はものすごく白くて、太陽に嫌われてるレベルで真っ白なの。日に焼けると赤くなっちゃうんだよね。だから赤い髪にはすごく助かってる。ブロンドだと、消えかかっているように見えてしまうから。次は紫にしたいと思ってる。でも次に髪色を変える時は、ウィッグを被るつもり」

画像1: あなたはTikTokerとしても大人気で、ルーマニアのThe Artist Awardsではベスト・アーティスト・オン・TikTok賞も受賞しました。最近ではルーマニアに限らず、TikTokで注目を集めてヒットする曲が増えていますが、ご自身としても、TikTokはアーティストが楽曲を発掘される助けになっていると思いますか?

普段、ヘアメイクやファッションのアイディアはどんなところからインスピレーションを得ていますか?

「あらゆるところから! インスタグラムとか、TikTokとか、友達とかね。良いなって思ったものを見つけた時とか、友達のメイクに惹かれた時とか、TikTokで何か見つけた時には、自分が気に入るかどうか試すようにしてる」

最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします!

「日本にいる友達のみんな、こんにちは! 正直、日本に私のファンがいるかは分からないけど、今回の機会をもらえたことをとても嬉しく、幸せに思うし、感謝してる。人生で日本のインタビューを受けられることになるなんて思ってもみなかった。本当に驚き。日本へ行ってみんなに会いたい。きっと人生で最高の経験になると思う。私は本当に日本が大好きだから。合唱団にいた時には、訪れる国の曲を学ぶ必要があったから、私は日本の曲も知っているの。みんなが私の曲を聴いてくれたらいいな。そして、みんなに(ショーに)来てもらいたい。私はみんなに会いたいから!」

<リリース情報>
オリビア・アダムス
日本限定 EP『Olivia Addams - Japan Collection』
配信中
ストリーミングやダウンロードはコチラから。

画像2: あなたはTikTokerとしても大人気で、ルーマニアのThe Artist Awardsではベスト・アーティスト・オン・TikTok賞も受賞しました。最近ではルーマニアに限らず、TikTokで注目を集めてヒットする曲が増えていますが、ご自身としても、TikTokはアーティストが楽曲を発掘される助けになっていると思いますか?

(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.