『ハリー・ポッター』シリーズの著者であるJ.K.ローリング氏がトランスフォビア的な立場を一貫して示していることとワーナー・ブラザースが商標を持っていることを受けて、同シリーズに登場する魔法界のスポーツにインスピレーションを受けたクィディッチの2団体が名称を変更することを発表した。(フロントロウ編集部)

クィディッチの2団体が名称の変更を発表

 『ハリー・ポッター』シリーズに登場する、選手が箒に乗って行なう魔法界のスポーツであるクィディッチ。

 主人公のハリー・ポッターがグリフィンドールの選手だったことでも有名なこのクィディッチは、もちろん箒で飛ぶことはできないものの、現実世界でも“クィディッチ”と名称を同じくして同様のスポーツが親しまれている。

画像: クィディッチの2団体が名称の変更を発表

 『ハリー・ポッター』シリーズを離れ、アメリカではリーグ戦が行なわれるほど広く親しまれている現実世界のクィディッチだが、今回、原作者であるJ.K.ローリング氏トランスフォビア的な立場を一貫して示していることや、映画を製作したワーナー・ブラザースが商標を持っていることなどを受けて、全米クィディッチ(US Quidditch)とメジャー・リーグ・クィディッチ(Major League Quidditch)の2団体が名称を変更することを発表した。

※トランスジェンダー/トランセクシュアルに対するネガティブな感情・思想・行動。

 「競技が成長していくにつれて、ワーナー・ブラザースによって商標登録されている『クィディッチ』という名称はスポーツの拡大を制限するようになっていきました。スポンサーシップや放送の機会という点もありますが、それだけではありません。名称を変更することで、この競技の成長と共に、我々の選手やファン、ボランティアの皆さんにとって新しい楽しみな発展につながることを両リーグとしては期待しています」と両団体は共同の声明で発表している。

 声明には次のようにも綴られている。「リーグとして、名称を変更することで、『ハリー・ポッター』シリーズの著者にして、近年はその反トランスの姿勢のために厳しい視線が注がれることが増えているJ.K.ローリングの作品と距離を置くことができることを望んでいます。我々のスポーツは、(全7人のうち)チームに4人までしか同時に同じジェンダーのプレイヤーをフィールドに置いてはいけないという、ジェンダーの最多人数を制限したルールもあり、ジェンダー平等や包括性という点において世界で最も進歩したスポーツの1つという評価を受けてきました。両団体は共に、あらゆる手段でこの評判を守っていくことが不可欠だと感じており、今回の変更がそうした方向への第一歩だと信じています」。

 両団体は今後、ステークホルダーたちの意見も取り入れながら新たな名称を決定するといい、名前の候補としては「クィックボール(Quickball)」、「クィッドストライク(Quidstrike)」、「クアードラボール(Quadraball)」などが挙げられている。

『ハリー・ポッター』シリーズの関係者から反発が続出

 J.K.ローリング氏のトランスフォビア的な発言をめぐっては、今回のように『ハリー・ポッター』シリーズの関係者たちからも反発する動きが出ており、『ハリー・ポッター』の主演トリオも賛同しない立場を示しているほか、新シリーズ『ファンタスティック・ビースト』で主役を務めている俳優のエディ・レッドメインも苦言を呈している。

 映画『ハリー・ポッター』シリーズは今年で20周年を迎え、20周年を記念した特別番組『Harry Potter 20th Anniversary: Return to Hogwarts(原題)』が米HBO MAXで2022年1月1日に放送されるものの、J.K.ローリング氏の出演は見送られている。また、今まで『ファンタスティック・ビースト』シリーズの宣伝で使用されていた「J.K.ローリングがあなたを招待する(J.K Rowling invites you)」という文言が、2022年公開予定の映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』の予告動画では「ワーナー・ブラザースがあなたを招待する(Warner Bros invites you)」に変更されていた。(フロントロウ編集部)

 

 

 

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