『マトリックス レザレクションズ』でシェパードを演じたマックス・リーメルトは、どんな人物なのか?(フロントロウ編集部)

『マトリックス』のシェパードが気になる!

 約20年ぶりのシリーズ最新作、映画『マトリックス レザレクションズ』が遂に劇場公開中。

 制作発表当時、ネオ/トーマス・アンダーソン役のキアヌ・リーブスや、トリニティー役のキャリー=アン・モス、ナイオビ役のジェイダ・ピンケット・スミスが3部作より続投することがファンを歓喜させたが、映画が公開されるやいなや、本作からの新キャストにも注目が集まっている。

 モーフィアスやエージェント・スミスといった前からのキャラクターを演じた俳優だけでなく、バッグスが率いるチームは見逃せない。バッグスを演じたジェシカ・ヘンウィックや、レクシー役のエレンディラ・イバラのほか、ナイオビに指示されてサポートについた兵士のシェパードの人気も高い。

 そんなシェパードを演じたのは、俳優のマックス・リーメルト! 彼はどんな人?


マックス・リーメルトはドイツ出身

 マックスはまだ世界的にはそこまで知名度は高くないが、ドイツ出身で、10代の頃から俳優として活動してきた長いキャリアを持つ。

 1998年には、ドラマ『Zwei allein(原題)』で主演を務めた。

画像: ⓒUnited Archives

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『センス8』からの仲間たち

 ラナ・ウォシャウスキー監督による『マトリックス レザレクションズ』には、監督によるドラマ『センス8』からのキャストが多数出演しており、マックスもそのうちの1人。

画像: 『センス8』の撮影現場で目撃されたマックス。

『センス8』の撮影現場で目撃されたマックス。

 レクシー役のエレンディラや、バーグ役のブライアン・J・スミスも『センス8』からのキャストで、ウォシャウスキー監督お気に入りの俳優たち。

 『センス8』での姿も良かったが、その衣装も大きな魅力となっている『マトリックス』シリーズの最新作では、全員が『マトリックス』らしいスタイリッシュな衣装やヘアメイクとなっており、マックス演じるシェパードも現実世界では兵士らしい外見だったが、マトリックスの世界ではカラーレンズのサングラスを身につけおしゃれに。さすが『マトリックス』のデザインチームと言える。


LGBTQ+コミュニティの権利に情熱

 これまでに様々な作品に出演してきたマックスは、2013年の映画で、ドイツ版『ブロークバック・マウンテン』とも呼ばれる『フリー・フォール』に出演。男性の同僚と恋に落ちる役を務めた彼は、2017年には続編制作のために立ち上げられたクラウドファンディングをサポートしていた。クラウドファンディングは約2,000万円が集まるほどの支持を見せたが、続編はいまだ制作されていない。

 LGBTQ+コミュニティをサポートする姿勢を見せてきた彼は、2016年にはブラジルのサンパウロで開催されたプライドパレードに参加。これは、パレード中に行なわれた『センス8』の撮影のためでもあったが、撮影に関係のないところでマックスは共演者のブライアンや、パレードに参加していたドラァグクイーンとキスをして、観客をわかせた。

 英Attitudeのインタビューでマックスはブライアンとキスしたことについて、「人と会って何かつながりを感じたり、何かを感じたりした時、ただそれをしたらいい」と話し、その場の自分の心に従った結果だったことを明かしている。ちなみにマックスは、娘が1人いることは明かしているが、自身もLGBTQ+コミュニティの当事者かどうかは明かしていない。

 そんなマックスは、ドイツで同性婚の合法が可決された2017年6月30日の約2カ月前に、LGBTQ+コミュニティの権利についてこんな強い思いを語っている。

 「行政の問題だと思っている。ベルリンには想像できるかぎり最大の自由があるんだ。ゲイカップルや同性婚に対して非常に気楽でオープンだよ。なのに(同性婚が)問題となっているのが理解できない。ドイツの法律や新しい法律を進めるプロセスには非常に時間がかかる。それが、まだ実現していない理由だと思う。しかし、バイエルン州とかとベルリンの間には2つの異なる現実がある。時間の問題だと思うけど、でも新しい世代にとってそれが問題であるべきではない」

 マックスは『フリー・フォール』でも『センス8』でも服を着ていない姿を見せることがあったが、それについては、「もちろん、不安はある。その作品がどのような文脈で公開されるのか分からないから。ただショッキングだから巻き戻して見られるようなものになるのか、それとも自然だからシーンの一部としてしっくり流れるのか?いつかは自分で決めなければいけないが、僕は一緒に働いている人を信じることに決めた」と話し、制作陣との信頼関係を感じさせた。

 いろいろな作品で様々な顔を見せ、プライベートでも信念を持って発言しているマックス。今後もドイツの作品からハリウッド大作まで、活動の幅を広げてほしい。

(フロントロウ編集部)

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