女性の本音を赤裸々に描き、テレビの歴史を変えた『SATC』
ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ(通称SATC)』が登場した1998年当時、テレビで描かれる女性の物語は限定されていた。30~40代の女性たちを主人公にしたドラマは当時としては珍しかったうえ、キャリー・ブラッドショーら主人公たちは、結婚を女性の幸せとは考えておらず、女性にとっても気持ちいいセックスを楽しんでいて、社会規範にとらわれないファッションで個性を放つ、それまでの女性像を根本からくつがえす女性たちだった。
自分の世界に浸りがちなコラムニストのキャリー、解放的にセックスを楽しむパブリシストのサマンサ、古風なロマンチストのシャーロット、冷静で論理的な弁護士のミランダが語るそれぞれの本音は世間に衝撃を与え、同世代からは共感、年下世代からは憧れをもって見られ、『SATC』を見て結婚観、恋愛観、セックス観、キャリア観が変わったという声も少なくなかった。
テレビにおける女性の描かれ方を変えた『SATC』は、エミー賞に50回以上ノミネートを果たすほど脚本や演技を高評価されただけでなく、マノロ・ブラニクをはじめ多くのブランドをステータスブランドへと昇華させた文化的な影響力でも知られ、テレビシリーズの放送終了後に公開された2本の映画は約800億円の興収を記録する世界的ヒットとなった。
そんな『SATC』が、2010年の映画『セックス・アンド・ザ・シティ2』以来、約11年ぶりにHBO Maxオリジナルシリーズ『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』としてカムバックした。
新旧ファンが楽しめる! 続編ドラマの見どころとは?
1. いくつになっても諦めない!女性たちの輝きと本音が見られる
若者に人気のポッドキャスト番組での新しい仕事に挑戦するキャリー、セカンドキャリアを目指して博士号の勉強中のミランダ、理想の母親像を追い続けるシャーロットと、それぞれが思う幸せのカタチを追求して生きている3人。
カラフルな洋服を通して自分を表現していて、ファッションにも、キャリアにも、ロマンスにもこだわりを持っている彼女たちの姿には、どの世代の視聴者でもパワーをもらえるはず。そして、それぞれが新たな挑戦をしている今はライフステージは異なるけれど、女友達に明かすセックスや幸せに対する本音は今でも赤裸々で、どんな価値観でも否定しないで応援し合うというシスターフッドは色褪せない。
多様性が求められている現代でも、テレビでこんな年上女性のかっこいい姿を見られるのは珍しいこと。『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』は、憧れと共感とともにエンパワーされるドラマになるはず!
ちなみに『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』は、HBO Maxで新作のオープニング記録を更新し、アメリカやイギリスのツイッターでは配信日に最も長くトレンド入りしたトピックのひとつに。先行配信された地域では大きな話題となっている。
2. 早くも経済効果!ファッションが最高すぎる
『SATC』では多くのトレンドの発信に貢献したが、『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』でも、ファッション業界を動かすテレビドラマというレガシーは受け継がれているので楽しみにして。新シリーズの配信後には、キャリーが着ていたDries Van Notenの検索数が1,150%、リネンのジャンプスーツの検索数が500%、ミランダが着ていたホルターネック・ジャンプスーツの検索数が1,000%上昇(Love the Sales調べ)。ドラマが現実世界でのトレンドを早くも生み出している。
ちなみに『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』では、次世代の注目ブランドも多く発掘できそうな予感。新作では、パトリシア・フィールドの右腕としてオリジナル版でスタイリストを務めたモリー・ロジャーズを監修に、遊び心のあるスタイリングを披露しながら、新しいブランドやデザイナーの起用を増やしたそう。ここは、インスタグラムなどのSNSを通して世界中の無名デザイナーと繋がれる現代らしいアップデート。
3. キーパーソンが増えて、ストーリーは新章へ
生き生きと人生を謳歌する女性たち、彼女たちが語るウィットに富んだ本音、カラフルなファッションと、オリジナルの魅力を多く継承している『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』の中で、最も変わっているところをあげるなら、新たな重要キャラクターたちの登場と言える。
エグゼクティブ・プロデューサーのマイケル・パトリック・キングは続編制作を決めた理由として「(3人の)新しい物語があると強く感じたから」と米E!に語っており、主演3人もそれぞれの人生に大きな変化が訪れることを認めている。この新章で、新しい顔ぶれがどのようなドラマを引き起こすのか? ネタバレになるので細かくはいえないが、第1話の衝撃的なエンディングからは、“続編”という枠を超えて“新章”へとストーリーをいざなうという、制作陣の本気度がうかがえる。
予告編に登場している新キャストは以下の通り。
チェ・ディアス(サラ・ラミレス)
キャリーの上司。ノンバイナリーのコメディアン。全10話に登場予定なので、重要キャラクターになる予感。
リサ・トッド・ウェクスリー(ニコール・アリ・パーカー)
社交界で広い人脈を持つ、シャーロット憧れのママ友。米銀行の役員でありNY市長選に出馬したレイモンド・マクガイアの妻にインスパイアされた役だというウワサ。
ナヤ・ウォレス博士(カレン・ピットマン)
ミランダが通うコロンビア大学の法学部の教授。人権弁護士を目指しているミランダが尊敬する存在。
シーマ・パテル(サリター・チョウドリー)
一代で成功した、不動産ブローカー。自信があり、挑戦的で、デートアプリを駆使して人間関係を楽しんでいる。
新作では、ミランダやシャーロットの子供たちも10代になって様々な個性を発揮しているので楽しみにして。
ドラマ『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』はU-NEXTにて見放題で独占配信中。毎週水曜日に1話ずつ更新予定。U-NEXTでは『セックス・アンド・ザ・シティ』全6シーズン及び映画2作も配信中。
<作品概要>
『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』
全10話
U-NEXTにて見放題で独占配信中
毎週水曜1話ずつ更新予定
【公式サイト】https://www.video.unext.jp/title_k/and-just-like-that
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(フロントロウ編集部)