世界5ヵ国から一流の女性エージェントたちが大集合
映画『355』は、アメリカ・イギリス・ドイツ・コロンビア・中国という5ヵ国から凄腕女性エージェントたちが大集合して、第三次世界大戦を誘発しかねないテクノロジーの奪還ミッションに挑むスパイアクション。彼女たちが追うのは、操作ひとつで飛行機を墜落させ金融システムを崩壊させることができる危険なデバイス。普段はライバル同士である一流エージェントたちが一時休戦して、“355”というチームを組む！
メイス（ジェシカ・チャステイン）
アメリカCIA諜報員。CIAの中でも精鋭クラスと言える能力を持つ一方で、衝動的で乱暴な性格でもあり、正当性と公平性のためならばCIAのルールから外れた行動を取る人物。
マリー（ダイアン・クルーガー）
ドイツ連邦情報局諜報員。メイスと互角に戦えるほど高い戦闘能力を持つ。粗暴なキャラクターで、誰のことも信用せず、ミッション達成のために人生を捧げる一匹狼。
グラシー（ペネロペ・クルス）
コロンビア諜報機関の心理学者。鋭い知性と感情察知能力を持つが、普段は診療所で諜報員の心のケアをする医者であるため、現場での諜報活動に関しては素人。
ハディージャ（ルピタ・ニョンゴ）
元イギリスMI6諜報員。サイバーインテリジェンス（※サイバー空間で行われる諜報活動）のプロで、つねに冷静で知的な判断を下す。メイスが最も信頼する存在。
リン・ミーシェン（ファン・ビンビン）
中国政府の諜報員。謎に包まれた女性。テクノロジー、東洋医学、カンフーに関する豊富な知識やスキルを持つ。
激しいのに本物！ 女性たちが派手に暴れるシーンが爽快にかっこいい
「女性グループで本格的なスパイアクションを作りたい」。主演兼製作総指揮のジェシカ・チャステインのそんなビジョンを実現するために、『355』の主演女優たちはCGにたよらない本物のスタントをなるべく自分でこなすために何週間も特訓・リハーサルを重ねたという。
アクション演技を指導したのは、ジェームズ・ボンドやジェイソン・ボーン作品などで実績があるジェームズ・オドネル。グループの中で最も戦闘能力が高いメイス（ジェシカ・チャステイン）とマリー（ダイアン・クルーガー）を中心に、パリで一番古いアーケード街で爽快なバイクチェイスを見せたり、パーティードレス姿でボディガードと死闘を繰り広げたりと、トップ女優たちがかっこよすぎるほど激しいアクションで観客を圧倒する。
しかも、監督のサイモン・キンバーグと撮影監督のティム・モーリス＝ジョーンズは女優たちを「常にかっこよく」映すカメラワークにこだわったそうなので、惚れないように要注意！
世界を舞台にしたグローバルな映像＆女性だから出来る演出
パリ、ロンドン、ベルリン、モロッコ、上海、ワシントンD.C.など世界6ヵ国を舞台にしたロケーションムービーでもある『355』では、世界中の美しい景観を旅しながら、各地の特徴をうまく活かしたストーリーが楽しめる。
パリで最も古いアーケード街パサージュ・デ・パノラマでは、テーブルや椅子が所せましと置かれた細い路地でのバイクチェイスが緊迫感をUP。アクションの山場のひとつだったロンドンの巨大魚市場のシーンでも、労働者たちでごったがえすロケーションがチェイスを複雑化した。さらに、モロッコでのシーンでは、現地女性の装いが諜報活動の武器となり、ミッションの方向性を決めた。
さらに本作では、諜報活動のために変装慣れしたメイスが“ハネムーン中の新妻”から“高級オークションに参加する女性”まで、ロケーションに合わせたさまざまなルックを着こなしている。カツラや小物も駆使しながら敵の懐にもぐりこむ女性スパイたちのスタイリッシュなミッションを楽しんで。
だからカッコいい！“女性がいない”ことに疑問を覚えて発案されたプロジェクト
『355』の構想が最初に持ち上がったのは、2017年のカンヌ映画祭。審査員として参加していたジェシカ・チャステインは、アクション映画のポスターに写るのが男性ばかりであることに気づいた。
2012年の主演映画『ゼロ・ダーク・サーティ』での経験から、諜報活動の世界では多くの女性が活躍していることを知っていたジェシカはこれに違和感を覚え、さらに、世界には尊敬に値する女優がたくさんいるのに、たった一つの映画にさえ集めることを出来ないのかという疑問に駆られ、だったら自分で作ってしまおうということに！
ジェンダーの枠組みにとらわれない純粋なスパイアクション映画を作りたいというビジョンのおかげで、女性アンサンブルで作られたものとしては稀に見るハイレベルなアクション大作が完成。ジェシカがメイス役について「映画でこういう役はやったことがありません」と語っているとおり、この作品は女優たちにとっても初体験が多い作品であり、彼女たちがずっと作りたくても作れなかった映画。それだけに、見ているときには「こんな映画見たことない！」と興奮できるはず。
“355”というコードネームの由来とは？
“355”はアメリカ初の諜報員のひとりである実在の女性エージェントのコードネーム。暗号システムの活用や敵の逮捕、二重スパイの摘発など重要任務に関わり、ジョージ・ワシントン初代大統領の諜報機関で中枢的役割を果たしたが、その物語や正体は謎に包まれてきた。“355”というタイトルには、歴史の舞台裏では活躍してきた多くの女性たちへの敬意と感謝が込められているのだそう！
給与格差ゼロ！女優たちを“雇う”のではなく“オーナー”にする環境づくり
プロデューサーでもあるジェシカは、「女優たちを単に雇うのではなく、彼女たちが役作りのオーナーとなる映画作りをすることが重要でした」として、5人のギャラを平等にしたうえで映画の権利をそれぞれが持つことを提案。その結果、すべての女優が脚本づくりや予算集めに参加し、ダイアン・クルーガーはこの点について、「自分の意見を聞いてもらい、評価してもらうことはとても大切なこと」と米Women's Healthで振り返った。世界各国のトップ女優たちが舞台裏に深く関わったことは、多様性をよりリアルに描けるなど、脚本にも良い影響を与えたそう。
さらに、それぞれの事情に理解を示す職場づくりにもこだわったそうで、第1子を産んだばかりだったダイアンは、「撮影現場に子どもを連れてくることを許可され、子ども用のトレーラーも用意されていました。プロデューサーが子持ちの女性であることを感じられる、素敵なことでしたね」と同メディアに明かした。スクリーン上だけでなく裏でも女性をエンパワーする作品である『355』は、そんな舞台裏ストーリーからも応援したくなる作品！
女性たちのかっこいい姿に、ひとりで見たら元気をもらえ、友達と見れば最高に盛り上がれ、デートムービーとしてもおすすめな本作は、2022年2月4日(金)、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。（フロントロウ編集部）
