メリル・ストリープとジョナ・ヒルが親子に
レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェット、アリアナ・グランデ、ティモシー・シャラメ、ジョナ・ヒル…。超豪華キャストが共演したNetflix映画として注目を集めた『ドント・ルック・アップ』。
12月27日から1月2日までの1週間で1億5229万時間視聴を記録し、Netflixにおける1週間で最も視聴された時間が長い映画となった本作は、アダム・マッケイ監督が辛辣な社会批判を込めたブラックコメディであり、監督の手腕には多くの賛辞が寄せられている。
そんな本作では、大御所俳優のメリル・ストリープがアメリカ大統領を演じ、彼女の息子である大統領補佐官のジェイソンをジョナ・ヒルが演じた。
ジョナ・ヒルがバーキンを持った理由
コメディ俳優として名前が知られ、その後は様々な作品に出演。映画『マネーボール』と『ウルフ・オブ・ウォールストリート』ではアカデミー賞助演男優賞にもノミネートされたジョナは、映画『mid90s ミッドナインティーズ』で監督としての才能も開花させており、制作側の視点も持ち合わせている。
そんな彼だからこそ、ジェイソンというキャラクターを描くうえで、ある意見を出したという。それは、ジェイソンに高級ブランドであるエルメスの有名バッグ、バーキンを持たせるということ。
鉄板の人気を誇る超高級バッグのバーキンは、“女性用”とされることが多いもの。バッグに性別分けがあることのほうが現代ではおかしな話だが、ファッション業界どころか政治の世界で働く男性キャラクターがバーキンのバッグを使っているというのは、まだまだかなり斬新な絵面。
ジョナは米W Magazineのインタビューで、この表現のアイディアを考えた理由を明かした。
「彼はホワイトハウスで働いているので、スーツを着ています。でも彼にはバーキンを持たせました。なぜなら、彼は彼の母親を見習っているからです。多くのこういったタイプの人は父親を真似しますが、彼は母親を真似していたら良いなと思ったのです。彼はいつも母親のことを“完全なるロックスター”だと言っていますし。良くないですか?」
バーキンを持つことだけでなく、息子が母親を見習う姿、とくに職業において母親の後を追う姿が描かれることは、かなり稀と言える。しかしジョナが言うように、そんなレプリゼンテーションがなされるのも「良くない?」。
ちなみに、豪華俳優が揃った本作で、ジョナが会えてファンのように喜んだ相手は、やはりメリルだったそう。
(フロントロウ編集部)