デーモン・アルバーンがテイラー・スウィフトについて懐疑的な見解
シンガーソングライターのテイラー・スウィフトが、1990年代を中心に活躍したイギリスのバンド、ブラーの元フロントマンで、現在はゴリラズやソロなどで活動するミュージシャンのデーモン・アルバーンが米The L.A. Timesとのインタビューで語った自身についての発言に反論した。
米The L.A. Timesによるインタビューの中で、ソングライターについて話題が及ぶと、デーモンはビリー・アイリッシュとその兄のフィニアスのことを称賛。一方で、インタビュアーがテイラー・スウィフトも「素晴らしいソングライターです」と語ると、「彼女は自分で曲を書いていない」とデーモン。インタビュアーが「もちろん彼女も書いていますよ。いくつかでは共作していますし」と応じると、デーモンは「それはカウントされません」とした上で、次のように反論した。
「共作がどのようなものかは知っています。共作は、ライティングとは大きく異なるものです。誰かのことを批判しているわけではなく、僕が言いたいのは、『ソングライター』と『共作するソングライター』には大きな違いがあるということです。そこから生まれたものが素晴らしいものになり得ないということではありません」。
テイラー・スウィフトがデーモン・アルバーンに反論
米The L.A. Timesのツイッターが、「テイラー・スウィフト? 『彼女は自分で曲を書いていない』」という文言と共に、デーモンのインタビュー記事をツイートすると、それはテイラー本人の目にも留まることに。
テイラーはこの記事をリツイートし、「デーモン・アルバーン、私はこれを見るまであなたの大ファンでした。私は自分の楽曲を『すべて』自分で書いています。あなたの挑発的な意見はまったくもって間違いですし、とても傷つきます」と反論した上で、次のように批判した。「私の曲を好きにならなくても構いませんが、私のソングライティングの信用を貶めようとするなんて最低です」。
@DamonAlbarn I was such a big fan of yours until I saw this. I write ALL of my own songs. Your hot take is completely false and SO damaging. You don’t have to like my songs but it’s really fucked up to try and discredit my writing. WOW. https://t.co/t6GyXBU2Jd
— Taylor Swift (@taylorswift13) January 24, 2022
テイラーはさらに、「追伸。このツイートも全部自分で書きました。気になっているかもしれないので念のため」と皮肉まじりにツイートし、デーモンに反論した。
PS I wrote this tweet all by myself in case you were wondering �
— Taylor Swift (@taylorswift13) January 24, 2022
デーモンはテイラーからの反論を受けて、このツイートにリプライ。「君にすべて同意するよ。僕はソングライティングについて会話をしたのだが、悲しいことにクリックベイトのためにカットされてしまったんだ」と、自身としてはあくまでソングライティングについて話をしたものの、クリックを稼ぐために自分の発言を切り取られて利用されてしまったと釈明。
「素直に、無条件に君に謝罪するよ。君のソングライティングの信用を貶めるなんて、絶対に僕が望まないことだ。理解してもらえたらと思う」と続けて、テイラーに謝罪の言葉を述べた。
I totally agree with you. i had a conversation about songwriting and sadly it was reduced to clickbait. I apologise unreservedly and unconditionally. The last thing I would want to do is discredit your songwriting. I hope you understand. - Damon
— Damon Albarn (@Damonalbarn) January 24, 2022
テイラー・スウィフトの共作者たちが擁護
いずれにせよ、米The L.A. Timesのインタビューを読む限りは、デーモンから「彼女は自分で曲を書いていない」と言われてしまったテイラーだが、彼女と一緒に仕事をしてきたコラボレーターたちがデーモンの発言に反論。
テイラーが2014年にリリースしたアルバム『1989』にプロデューサーとして参加して以来、長年にわたってテイラーと共に仕事をしてきたジャック・アントノフは、「僕はデーモン・アルバーンには会ったことがないし、彼は僕のスタジオに来たこともないけど、どうやら彼はテイラーが書いて持ち込んでくるすべての曲について僕たちよりも知っているようだ」とツイートして、皮肉まじりにデーモンを揶揄。
i’ve never met damon albarn and he’s never been to my studio but apparently he knows more than the rest of us about all those songs taylor writes and brings in. herb.
— jackantonoff (@jackantonoff) January 24, 2022
続けて、「もしあなたがそこにいたなら、どうぞ(発言は)ご自由に。もしそうじゃないなら、黙ってもらえませんか?」とツイートして、憶測だけで発言したデーモンを批判した。
if you were there … cool … go off. if not … maybe …. shut the fuck up?
— jackantonoff (@jackantonoff) January 24, 2022
また、2020年にテイラーがリリースした2枚のアルバム『フォークロア』と『エヴァーモア』の両方に参加したアーロン・デスナーもデーモンの発言に反論。 「デーモン・アルバーン、なぜあなたがテイラーの素晴らしいソングライティングの信用を傷つけようとしているのかは分かりませんが、彼女の側でアルバムを作った者としては、あなたの発言は真実とはほど遠いものだと言えます。彼女の実際のソングライティングや仕事のプロセスについて、あなたは何の証拠も持っていないのですから」とツイートして、デーモンの発言は自分が知る事実とは程遠いものだと否定した。
Not sure why you @Damonalbarn would try to discredit Taylor's brilliant songwriting but as someone who has gotten to press record around her ...your statements couldn't be further from the truth...you're obviously completely clueless as to her actual writing and work process
— Aaron Dessner (@aaron_dessner) January 24, 2022
記事執筆時点で、テイラーはデーモンからの謝罪の言葉には反応を示していない。(フロントロウ編集部)